ハッチは、メジャーが設定されたライン フィーチャに沿って、一定間隔でハッチ マークまたはハッチ シンボルを描画するラベリング機能の 1 つです。距離ベースのメジャーと非距離ベースのメジャーの両方に使用できます。距離ベースのメジャーには、キロメートル、マイル、フィート、メートルなどがあります。非距離ベースのメジャーには地震探査の震源数などがあり、通常、公称距離に基づく均等間隔でメジャー値が大きくなります。次の図は、距離ベースのメジャーと非距離ベースのメジャーの一例です。
ハッチ クラスとハッチ定義
レイヤー上にハッチを表示するには、対象となるフィーチャについて 1 つ以上のハッチ クラスを定義する必要があります。各ハッチ クラスは 1 つ以上のハッチ定義で構成されます。
ハッチ クラスとハッチ定義をわかりやすく説明するため、定規を例にとってみましょう。定規には、一定の間隔で縦線 (ハッチ) が並んでいます。たとえば、センチメートル (cm) 単位の定規の場合、通常は 1 ミリメートル (mm) 間隔でハッチが設定されています。1 mm は 1 cm の 1/10 なので、ハッチ間隔は 0.1 です。
定規上のすべてのハッチが同じ外観とは限りません。他より長いハッチもあれば、テキストが表示されるハッチもあります。センチメートル単位の定規の場合、1 mm (0.1 cm) 間隔で並んでいるハッチが最も短く、その次は 5 mm (0.5 cm) 間隔のハッチ、最も長いのは 10 mm (1 cm) 間隔のハッチです。通常、一番長いハッチには、目盛を表す数字が表示されます。
この例では、定規がハッチ クラスであり、ハッチ定義のコンテナーとなります。ハッチ定義は 3 つあり、各定義はハッチ間隔の倍数の位置に配置されます。一番長いハッチは、0.1 × 10 メジャー単位間隔で配置されます。2 番目に長いハッチは 0.1 × 5 メジャー単位間隔、一番短いハッチは 0.1 × 1 メジャー単位間隔で配置されます。
マップ上に配置したとき、ハッチ属性がすでに割り当てられている位置に、同じハッチ クラスに属する別のハッチ属性が描かれることはありません。
端点ハッチ
「端点のハッチ定義」と呼ばれる特殊なハッチ定義があります。端点のハッチ定義には、指定したハッチ間隔が適用されません。リニア フィーチャの最小メジャー値と最大メジャー値にハッチ マークが描かれるだけです。フィーチャ端部のすぐ近くにハッチが配置される場合は、ハッチ端点の許容値を指定できます。ハッチが端点の許容値 (メジャー単位で指定) 内にある場合、そのハッチは描画されません。
たとえば、メジャーがマイル単位であるリニア フィーチャ上に、1/4 マイルごとにハッチを配置します (つまり、ハッチ間隔 0.25)。さらに、0.25 マイル、0.5 マイル、1 マイルのハッチをそれぞれ区別するため、これらのハッチの長さと色を変えることにします。1 マイル間隔のハッチには、さらにテキストを追加します。フィーチャの両端にもハッチを描き、これらのハッチを他と異なる外観にすると共に、テキストも追加します。[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスで端点のハッチ定義を選択すると、端点のハッチ定義ビューに切り替わります。
ハッチの作成と管理
[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [ハッチ] タブには、ハッチ クラス、ハッチ定義、端点のハッチ定義の 3 つのビューがあります。ハッチ ツリーでハッチ クラスを選択すると、ハッチ クラス ビューに切り替わります。ハッチ ツリーでハッチ定義を選択すると、ハッチ定義ビューに切り替わります。ハッチ ツリーで端点のハッチ定義を選択すると、端点のハッチ定義ビューに切り替わります。
次の図はハッチ クラス ビューです。ハッチ ツリーでハッチ クラスが強調表示されています。
次の図はハッチ定義ビューです。ハッチ ツリーでハッチ定義が強調表示されています。
次の図は端点のハッチ定義ビューです。ハッチ ツリーで端点のハッチ定義が強調表示されています。
[ハッチ配置オプション] ダイアログ ボックスです。