ArcGIS 10.x クライアントを 10.x エンタープライズ ジオデータベースに接続することができます。ただし、使用しているデータベース管理システムのバージョンと接続元の ArcGIS クライアントのバージョンとの間の互換性が必要となります。使用している ArcGIS クライアントのバージョンに関する SQL Server データベース要件をご参照ください。
ArcGIS 10.3 クライアントから 9.3.1 のジオデータベースに接続してジオデータベースをアップグレードすることはできますが、そのジオデータベースは、サポートされているバージョンのデータベース管理システムに格納されている必要があります。
ArcGIS for iOS や ArcPad などの ArcGIS for Server サービスに接続するクライアントを使用している場合、実際には ArcGIS for Server がジオデータベースのクライアントになる点に注意してください。
新しいクライアントから古いリリースのジオデータベースへ接続することにより、クライアントのアップグレードと同時にジオデータベースをアップグレードすることなく、ジオデータベースを使用することができます。お使いの環境で、クライアント インストールのリリースを混在させることもできます。たとえば、ある部門が ArcGIS 10.3.1 で使用できるように更新されていない カスタム アプリケーションを使用する場合、ジオデータベースを 10.1 リリースで維持し、この部門のユーザーを 10.1 リリース のクライアントで維持したまま、組織の他のクライアントを 10.3 にアップグレードすることができます。ただし、ジオデータベースがアップグレードされるまで、10.1 のクライアントは 10.3.1 ジオデータベースの新機能を使用できないことに注意してください。
混在したバージョンの接続に関するルール
混在したバージョンの接続を使用するかどうかを判断する際は、次の点に留意してください。
- 新しいバージョンのクライアントから以前のバージョンのエンタープライズ ジオデータベースに接続する場合は、使用するバージョンのジオデータベースが提供している機能しか利用できません。たとえば、編集情報の記録は 10 のジオデータベースで実装されていないため、ArcGIS 10.3.1 クライアントから 10 のジオデータベースに接続して編集情報の記録が有効なデータセットを編集することはできません。これは API の機能にも当てはまります。接続するジオデータベースのバージョンにその機能が存在しない場合、新しい API 関数を使用できません。
- ArcGIS クライアントから以前のリリースのエンタープライズ ジオデータベースに接続するには、ジオデータベースを最新のサービス パックまたはそのリリースのパッチにアップグレードする必要があります。たとえば、ArcGIS 10.3.1 for Desktop から 10.2.2 エンタープライズ ジオデータベースに接続する場合、最新の 10.2.2 パッチをジオデータベースに適用する必要があります。