WMS サービスの作成者がどのように公開したかに応じて、WMS サービスは制限された座標系のみをサポートすることがあります。さらに、WMS サービスに含まれている WMS サブレイヤーはそれぞれ異なる座標系をサポートする可能性があります。
座標系のリストは、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [ソース] タブに表示されます。[データ ソース] ボックスをスクロールして、そのサブレイヤーでサポートされている座標系のリストを確認します。WMS サーバーが座標系を区別するために使用する EPSG (European Petroleum Survey Group) の番号と、座標系の名前の両方が表示されます。この情報は、ArcCatalog の WMS サーバーの [プロパティ] ダイアログ ボックスにも表示されます。
座標系が WMS サーバーでサポートされていない場合
データ フレームの座標系が WMS サーバーによってサポートされていない場合、ArcMap はサーバーからサポートされている座標系の画像を (ほとんどの場合は GCS 1984 形式で) 取得し、この画像を内部的に投影してマップ上に表示します。
たとえば、WGS (World Geodetic System) 1984 は、NASA (National Aeronautics and Space Administration)の雲に覆われていない衛星写真をホストする WMS サービスのデフォルトの座標系です。
World Fuller など、WMS サーバーがサポートしていない座標系を使用するデータ フレームにサービス レイヤーが追加された場合、ArcMap はサーバーから取得しておいた画像をリアルタイムに投影します。
データ フレームで使用される座標系によっては、WMS レイヤーの表示にある程度の歪みが生じる場合があります。レイヤーにテキストが含まれていると、歪みが目立ちやすくなります。
サーバーがサポートしている座標系への変更
[コンテンツ] ウィンドウで WMS サービス、グループ レイヤー、またはサブレイヤーを右クリックし、[プロパティ] をクリックすると、サーバーがサポートしている座標系が表示されます。[座標系の変更] ダイアログ ボックスで、データ フレームの座標系を WMS サービスでサポートされている座標系に変更することができます。WMS サービス内のグループまたはレイヤーを右クリックしてこのダイアログ ボックスを表示した場合には、そのグループまたはレイヤーでサポートされている座標系のみが表示されます。
マップに複数の WMS サービスが含まれている場合、このダイアログ ボックスで最初のオプションをクリックすると、マップに含まれているすべての WMS サービスのすべてのレイヤーによってサポートされている座標系を選択することができます。どのサービスにアクセスするかによって、すべてのサービスに共通する座標系が存在しないことがあります。
使用中の WMS サービスのすべてのレイヤーがデータ フレームの現在の座標系をサポートしている場合であっても、[座標系の変更] コマンドは常に使用可能な状態です。たとえば、[座標系の変更] コマンドを使用して、データ フレームに別の座標系を選択することができます。これにより、選択した座標系は、マップに含まれているすべての WMS サービスによってサポートされる座標系となります。
[データ フレーム プロパティ] ダイアログ ボックスからマップの座標系を変更することが可能ですが、マップに含まれている WMS サービスによってサポートされる座標系の選択肢が制限されることはないので、これらのサービスのレイヤーの一部またはすべてがリアルタイムに投影されない場合があります。
OGC WMS 仕様の詳細については、OGC の Web サイト (www.opengeospatial.org/standards) をご参照ください。
- [コンテンツ] ウィンドウで WMS サービス レイヤーを右クリックし、[座標系の変更] をクリックします。
- ドロップダウン リストから座標系を選択します。マップに複数の WMS サービスが含まれている場合は、マップに含まれているすべての WMS サービスのすべてのレイヤーでサポートされる座標系を選択することができます。
- [OK] をクリックします。これにより、データ フレームの座標系が変更されます。