Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
サマリー
粒子のパスを速度フィールドを通して計算し、粒子追跡データの ASCII ファイルと、オプションで追跡情報のフィーチャクラスを返します。
使用法
入力の方向ラスターと強度ラスターは、[ダルシー フロー (Darcy Flow)] ツールを実行したときと同じ出力を使用する必要があります。
このツールで生成されるパス ファイルは、位置、局所速度と強度、およびパスに沿った移動累積距離と時間に関する情報を含む ASCII テキスト ファイルです。このファイルは、[多孔質媒体内の分散 (Porous Puff)] による入力に使用されます。このファイルの形式は以下のとおりです。
time x y length flow dir flow mag 0.000000000 0.000000000 482.8400000 0.000000000 90.00000000 0.04418909563 113.1648712 4.999804443 482.7957786 5.000000000 91.01366126 0.04418332249 226.2741353 9.998043277 482.6630814 10.00000000 92.02765240 0.04420504404 339.3574334 14.99315255 482.4419855 15.00000000 93.04094157 0.04421519432 452.3447720 19.98356700 482.1325285 20.00000000 94.05521317 0.04425274599 565.2657591 24.96772671 481.7348453 25.00000000 95.06807622 0.04427874865 678.0514031 29.94406931 481.2490323 30.00000000 96.08254679 0.04433188322 790.7309576 34.91104149 480.6752838 35.00000000 97.09488082 0.04437362239
[粒子追跡 (Particle Track)] では、特定の単位系は指定されていません。すべてのデータが、同じ時間単位 (秒、日、年) と長さ (フィート、メートル) を使用している一貫した単位系であることが重要です。
ソース位置は、入力ラスターの境界内である必要があり、NoData のエリア内は使用できません。
追跡ファイルは、追跡が調査領域の外部に到達し、指定した最大追跡時間に達していない場合には終了します。
追跡している粒子が指定時間に調査領域のエッジに到達し、予測ポイントが調査領域の外部である場合、追跡ファイルは終了します。
追跡している粒子が指定時間に陥没に移行した場合、追跡ファイルは終了します。陥没は、流出源やその他のシンクによって作成されます。
このツールの 2 つの出力:
- 出力粒子追跡ファイルとして指定された名前を使用している、粒子追跡 ASCII ファイル
- オプションのポリライン フィーチャクラス
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
ParticleTrack (in_direction_raster, in_magnitude_raster, source_point, out_track_file, {step_length}, {tracking_time}, {out_track_polyline_features})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_direction_raster | 各セル値が、セルの中心部の浸透速度ベクトル (平均線形速度) の方向を表す入力ラスター。 方向は、北から時計方向の度で表されるコンパス座標で表現されます。これは、[ダルシー フロー (Darcy Flow)] ツールで作成できます。 方向値は浮動小数の必要があります。 | Raster Layer |
in_magnitude_raster | 各セル値が、セルの中心部の浸透速度ベクトル (平均線形速度) の強さを表す入力ラスター。 単位は、長さ/時間です。これは、[ダルシー フロー (Darcy Flow)] ツールで作成できます。 | Raster Layer |
source_point | 粒子追跡を開始するソース ポイントの位置 これは、位置の X、Y 座標をマップ単位で識別した数値として入力されます。 | Point |
out_track_file | 粒子追跡データを含む出力 ASCII テキスト ファイル。 | File |
step_length (オプション) | 粒子追跡の計算に使用されるステップ長。 デフォルトは、セル サイズの半分です。単位は、長さです。 | Double |
tracking_time (オプション) | 粒子追跡の最大経過時間。 この時間に到達するか、粒子がラスターから流出するか、陥没に移行するまで、追跡アルゴリズムが継続します。 デフォルト値は無限です。単位は、時間です。 | Double |
out_track_polyline_features (オプション) | 粒子追跡を含む、オプションの出力ライン フィーチャクラス。 このフィーチャクラスには、位置、局所速度と強度、およびパスに沿った移動累積距離と時間といった属性を持つ、一連のアークを含んでいます。 | Feature Class |
コードのサンプル
ParticleTrack (粒子追跡) の例 1 (Python ウィンドウ)
次の例では、必要な入力に対してツールを実行し、粒子追跡データの ASCII ファイルと粒子追跡のシェープファイル フィーチャクラスを出力しています。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
ParticleTrack("gwdir", "gwmag", arcpy.Point(-200,-200),
"C:/sapyexamples/output/trackfile.txt",10, 100000,
"C:/sapyexamples/output/trackpolyline.shp")
ParticleTrack (粒子追跡) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
次の例では、必要な入力に対してツールを実行し、粒子追跡データの ASCII ファイルと粒子追跡のシェープファイル フィーチャクラスを出力しています。
# Name: ParticleTrack_Ex_02.py
# Description: Calculates the path of a particle through a velocity field.
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inDirectionRaster = "gwdir"
inMagnitudeRaster = "gwmag"
sourcePoint = arcpy.Point(-200, -200)
outTrackFile = "C:/sapyexamples/output/trackfile.txt"
stepLength = 10
trackingTime = 10000000
outTrackPolylineFeatures = "C:/sapyexamples/output/trackpolyline.shp"
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute ParticleTrack
ParticleTrack(inDirectionRaster, inMagnitudeRaster, sourcePoint, outTrackFile,
stepLength, trackingTime, outTrackPolylineFeatures)
環境
ライセンス情報
- ArcGIS Desktop Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst