Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
サマリー
ラスター内の各セルで、負の方向に最近接の整数値を返して、浮動小数点として表現します。
図
使用法
入力値は、正または負を取ることができます。
このツールの出力ラスターは入力値の型に関係なく常に浮動小数点型です。
入力値の小数点の右側に値がある場合、出力には、負の方向に最近接の整数値が割り当てられます。これは小数点を使用しない浮動小数として表されます。たとえば、次のように指定します。
Input Output 5.3 5.0 4.9 4.0 3.0 3.0 6.5 6.0 -0.2 -1.0 -2.8 -3.0
[Int] ツールと [Round Down] ツールには違いがあります。たとえば、以下の 2 つの値に対して [Int] は常に数値を切り捨てます。
- 1.5 は 1 になります。
- -1.5 は -1 になります。
一方、同じ 2 つの値に対して [Round Down] は次の値を返します。
- 1.5 は 1.0 になります。
- -1.5 は -2.0 になります。
もう 1 つの違いとして、[Round Down] が浮動小数点値を出力するのに対して、[Int] は整数値だけを出力します。
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
RoundDown (in_raster_or_constant)
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_raster_or_constant | 負の方向に切り捨てられる入力値。 数値をこのパラメーターの入力として使用するには、セル サイズと範囲を最初に環境で設定しておく必要があります。 | Raster Layer | Constant |
戻り値
名前 | 説明 | データ タイプ |
out_raster | 出力ラスター。 セル値は、入力値を負の方向に切り捨てた結果の値です。 | Raster |
コードのサンプル
RoundDown の例 1 (Python ウィンドウ)
次の例では、入力ラスターの値を、負の方向に最近接の整数値に切り捨て、浮動小数ラスターを出力します。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outRoundDown = RoundDown("gwhead")
outRoundDown.save("C:/sapyexamples/output/outrd")
RoundDown の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
次の例では、入力ラスターの値を、負の方向に最近接の整数値に切り捨て、浮動小数ラスターを出力します。
# Name: RoundDown_Ex_02.py
# Description: Returns the next lower whole number for each cell in a raster
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inRaster = "gwhead"
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute RoundDown
outRoundDRaster = RoundDown(inRaster)
# Save the output
outRoundDRaster.save("C:/sapyexamples/output/outrounddown")
環境
ライセンス情報
- ArcGIS Desktop Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst