Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
密度解析は、ある現象の既知の数量について、各地点において計測した数量と各地点間の空間的関係に基づいて、その現象の数量を地形上に分布します。
密度をマッピングする目的
密度サーフェスは、ポイントまたはラインフィーチャが集中している位置を示します。たとえば、各町についてその総人口を表すポイント値があり、複数の町を含む地域の人口分布を詳しく知りたいとします。各都市の住民全員が総人口を表すポイントの場所に住んでいるわけではありません。密度を計算することにより、地形に広がる人口の分布予測を示すサーフェスを作成できます。
以下の図に、密度サーフェスの例を示します。セルの人口値を合計すると、元のポイント レイヤーの人口の合計と等しくなります。
密度解析の適用
密度ツールは、入力ポイント レイヤーの計測値を解析エリア全体に分布させて、連続サーフェスを生成します。
密度解析の適用例として、特定地域に複数の店舗を持つある小売店チェーンがあるとします。各店舗の管理部署には、顧客に関する売上の数値があります。管理部署は、店舗までの距離に基づいて顧客が買い物をする店舗を想定します。この例では、顧客は常に最も近い店舗を選択すると見なすのが自然です。最も近い店舗から離れるほど、顧客がその店舗に行くための移動距離が大きくなります。ただし、遠くの顧客も最も近い店舗以外の店舗で買い物をすることがあります。管理部署は、顧客の居住地域の分布を調査したいと考えます。店舗の売上額と空間分布を使用し、管理部署は顧客を解析エリアに賢く分布させて顧客のサーフェスを作成することを考えます。
このタスクを行うために、密度ツールは、各店舗の位置関係、各店舗で買い物をする顧客数、および計測数値 (顧客数) の割合を表すために必要なセルの数を検討します。計測ポイント (店舗) にセルが近くなるほど、遠い計測ポイントよりも、計測数値に占める割合が高くなります。