サマリー
運転時間または走行距離に基づいてインシデントから最も近い 1 つ以上の施設を検索し、最適なルート、インシデントと選択したインシデント間のルート案内、および選択した施設のコピーを出力します。このツールを使用すると、たとえば、事故現場から最も近い病院、犯罪現場に最も近いパトカー、または顧客の住所に最も近い店舗を検索できます。
最寄り施設を検出するとき、検索件数と、移動方向を施設に向かう方向にするか、施設から向かう方向にするかを指定できます。また、時刻を指定して、特定の日時のライブまたは予測の交通状況を基に移動時間を考慮することもできます。たとえば、所定の時刻に事故現場から 15 分の到達圏内にある病院を検索できます。交通状況に基づいて運転時間が 15 分を超えてしまう病院は、結果に含まれません。
図
使用法
[Measurement Units] パラメーターの値が時間の単位である場合は、移動時間に基づいて最寄り施設が検索されます。同様に、使用する単位が距離の単位である場合は、移動距離を使用して最寄り施設が検索されます。
ツールを正しく実行するには、少なくとも 1 つの施設と 1 つのインシデントを指定する必要があります。最大 1,000 件の施設と 1,000 件のインシデントを読み込むことができ、インシデントごとに最大 100 件の最寄り施設を検索できます。したがって、解析ごとに最大 100,000 件の最寄り施設を検索できます。
最大で 250 のポイント バリアを追加できます。ライン バリアまたはポリゴン バリアは必要なだけ追加できますが、ライン バリアが交差する道路フィーチャは 500 以下にする必要があり、ポリゴン バリアが交差するフィーチャは 2,000 以下にする必要があります。
結果を短時間で生成できるように、解析時に道路階層を使用することもできます。ただし、ソリューションの精度は最適な結果よりもやや劣ります。
[Use Hierarchy] パラメーターがオン (True) であるかどうかにかかわらず、インシデントまたは施設を表すフィーチャのペア間の直線距離が 50 マイル (80.46 キロメートル)を超えている場合は、常に階層が使用されます。
[Travel Mode] が [Walking] に設定されている場合、または [Custom] に設定されていて [Walking] 規制が使用されている場合は、インシデントまたは施設を表すフィーチャのペア間の直線距離は 50 マイル (80.46 キロメートル) を超えることはできません。
入力したポイントと通行可能な最も近い道路の距離が 12.42 マイル (20 キロメートル) を超える場合、そのポイントは解析から除外されます。
このツールは、ArcGIS Pro、ArcMap、ArcGlobe、および ArcScene で実行されるよう設計されていますが、ArcCatalog では使用できません。
構文
FindClosestFacilities_naagol (Incidents, Facilities, Measurement_Units, {Analysis_Region}, {Number_of_Facilities_to_Find}, {Cutoff}, {Travel_Direction}, {Use_Hierarchy}, {Time_of_Day}, {Time_of_Day_Usage}, {UTurn_Policy}, {Point_Barriers}, {Line_Barriers}, {Polygon_Barriers}, {Restrictions}, {Attribute_Parameter_Values}, {Route_Shape}, {Route_Line_Simplification_Tolerance}, {Populate_Directions}, {Directions_Language}, {Directions_Distance_Units}, {Directions_Style_Name}, {Time_Zone_for_Time_of_Day}, {Travel_Mode}, {Impedance}, {Save_Output_Network_Analysis_Layer}, {Overrides}, {Save_Route_Data})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
Incidents | 1 つまたは複数のインシデントを指定します (最大 1,000)。これらは、どの場所の近接場所を検索するかを示します。 インシデントを指定する場合は、属性を使用して、各インシデントのプロパティ (インシデントの名前やサービス時間など) を設定できます。インシデントには次の属性を指定できます。 Name - インシデントの名前。この名前は、ルート案内に使用されます。名前を指定しない場合は、出力ルートおよび出力ルート案内において接頭辞 Location が付いた一意な名前が自動的に生成されます。 ID - インシデントの一意な ID。この ID は、出力ルートに (IncidentID フィールドとして) 含まれ、出力ルートからの追加情報 (合計移動時間や合計距離など) をインシデントから属性にまたはその逆に結合するために役立ちます。この ID が指定されていない場合は、各インシデントの一意な ID が自動的に生成されます。 AdditionalTime - インシデントで費やされる時間の長さ。これは、ルートの合計時間に追加されます。この属性値の単位は、[計測単位] パラメーターで指定されます。計測単位が時間ベースである場合に限り、この属性値が解析に含められます。デフォルト値は 0 です。 火災現場から最も近い消防署を検出して応答時間を推定する場合、AdditionalTime 属性に消防士が消火を開始する前に火災現場で消火用具を準備する時間を格納できます。 AdditionalDistance - インシデントで移動する追加の距離。これは、ルートの合計距離に追加されます。この属性値の単位は、[計測単位] パラメーターで指定されます。計測単位が距離ベースである場合に限り、この属性値が解析に含められます。デフォルト値は 0 です。 通常、インシデントの場所 (家など) は厳密には道路に接していません。道路から多少離れて配置されています。インシデントの実際の場所と道路に接した場所の間の距離を合計移動距離に含めることが重要である場合は、この属性値を使用してその距離をモデル化できます。 CurbApproach - 車両がインシデントに到着する方向およびインシデントから出発する方向を指定します。このフィールド値は、次のいずれかの整数として指定されます (括弧で囲まれた名前ではなく、数値コードを使用します)。
CurbApproach プロパティは、米国の右側通行の標準と英国の左側通行の標準の両方に対応するように設計されています。まず、インシデントが車両の左側にあるとします。これは、車両が移動するのが道路の左側であるか右側であるかに関係なく、常に左側にあります。右側通行か左側通行かに応じて異なるのは、2 つの方向のうちどちらからインシデントに到着するかです。つまり、結局のところ車両の右側または左側になります。たとえば、インシデントに到着するときに、車両とインシデントの間に交通レーンがないほうがいい場合は、米国では [車両の右側] (1) を選択し、英国では [車両の左側] (2) を選択します。 | Feature Set |
Facilities | 1 つまたは複数の施設を指定します (最大 1,000)。これらは、最寄りの場所を検出するときに検索対象となる場所です。 施設を指定する場合は、属性を使用して、各施設のプロパティ (施設の名前やサービス時間など) を設定できます。施設には、次の属性を指定できます。 Name - 施設の名前。この名前は、ルート案内に使用されます。名前を指定しない場合は、出力ルートおよび出力ルート案内において接頭辞 Location が付いた一意な名前が自動的に生成されます。 ID - 施設の一意な ID。この ID は、出力ルートに (FacilityID として) 含まれ、出力最寄り施設に FacilityID フィールドとして含まれます。FacilityID フィールドを使用して、出力ルートからの追加情報 (合計移動時間や合計距離など) を施設から属性に結合することができます。この ID が指定されていない場合は、各施設の一意な ID が自動的に生成されます。 AdditionalTime - 施設で費やされる時間の長さ。これは、ルートの合計時間に追加されます。この属性値の単位は、[計測単位] パラメーターで指定されます。計測単位が時間ベースである場合に限り、この属性値が解析に含められます。デフォルト値は 0 です。 火災現場に最も近い消防署を検出する場合、AdditionalTime に消防署の職員が適切な防護装置を身に付けて消防署を出発するまでの時間を格納できます。 AdditionalDistance - 施設で移動する追加の距離。これは、ルートの合計距離に追加されます。この属性値の単位は、[計測単位] パラメーターで指定されます。計測単位が距離ベースである場合に限り、この属性値が解析に含められます。デフォルト値は 0 です。 通常、施設の場所 (消防署など) は厳密には道路に接していません。道路から多少離れて配置されています。施設の実際の場所と道路に接した場所の間の距離を合計移動距離に含めることが重要である場合は、AdditionalDistance でこの距離をモデル化できます。 CurbApproach - 車両が施設に到着する方向および施設から出発する方向を指定します。このフィールド値は、次のいずれかの整数として指定されます (括弧で囲まれた名前ではなく、数値コードを使用します)。
CurbApproach プロパティは、右側通行 (米国標準) と左側通行 (英国標準) の両方に対応するように設計されています。まず、施設が車両の左側にあるとします。これは、車両が移動するのが道路の左側であるか右側であるかに関係なく、常に左側にあります。右側通行か左側通行かに応じて異なるのは、2 つの方向のうちどちらから施設に到着するかです。つまり、結局のところ車両の右側または左側になります。たとえば、施設に到着するときに、車両と施設の間に交通レーンがないほうがいい場合は、米国では [車両の右側] (1) を選択し、英国では [車両の左側] (2) を選択します。 | Feature Set |
Measurement_Units | 出力ルートの合計移動時間または合計距離を計測およびレポートするときに使用される単位を指定します。道路に沿って移動時間または移動距離を計測することにより、最寄り施設が検出されます。 このパラメーターに選択する単位によって、最寄りのものを検出するときに移動距離が計測されるか、移動時間が計測されるかが決まります。運転時間を測定する場合は、時間の単位を選択します。走行距離を測定する場合は、距離の単位を選択します。結果にレポートされる運転時間または走行距離の合計の単位も、この選択によって決まります。これには次の選択肢があります。
| String |
Analysis_Region (オプション) | 解析を実行する地域を指定します。このパラメーターに値を指定しない場合、入力ポイントの位置に基づいて地域名が自動的に計算されます。ツールの実行速度を上げるため、地域名を設定することをお勧めします。地域を指定するには、次のいずれかの値を使用します。
| String |
Number_of_Facilities_to_Find (オプション) | インシデントごとに検出する最寄り施設の数を指定します。これは、複数の消防署から多くの消防車が必要となる火災などの状況で便利です。たとえば、火災現場に最も近い 3 つの消防署を検出するように指定できます。 各インシデントから最大 100 の施設を検出できます。 | Long |
Cutoff (オプション) | 所定のインシデントに対して施設の検索を中止する移動時間または移動距離の値を指定します。たとえば、事故現場から最も近い病院を検出するときに 15 分間のカットオフ値が設定されている場合は、インシデントから 15 分以内の距離にある、最も近い病院が検索されます。最も近い病院が 17 分の距離にある場合、出力ルートで返されるルートはありません。カットオフ値は、複数の施設を検索する場合に特に便利です。 このパラメーターの単位は、[計測単位] パラメーターで指定されます。 | Double |
Travel_Direction (オプション) | 最寄り施設をインシデントから施設への方向で計測して検出するのか、施設からインシデントへの方向で計測して検出するのかを指定します。
これらのパラメーター値のどちらを使用するかによって、検出される施設が異なることがあります。なぜなら、一部の道路では、移動する方向や一方通行規制に基づいて移動時間が変わることがあるためです。たとえば、インシデントから施設に向かった場合に要する時間が 10 分間であったとしても、施設からインシデントに向かった場合は方向が異なるために、15 分間を要する場合があります。また、[時刻] の値を設定すると、交通量が原因で、[施設からインシデントへ] オプションと [インシデントから施設へ] オプションで異なる結果が返されることがあります。 消防署の場合、消防署 (施設) から緊急事態の場所 (インシデント) まで移動する時間が重視されるため、通常はパラメーターに [施設からインシデントへ] の値が使用されます。小売店 (施設) の場合、買物客 (インシデント) が小売店に到達するまでの時間が重視されるため、通常は [インシデントから施設へ] が使用されます。 | String |
Use_Hierarchy (オプション) | 施設とインシデント間の最適なルートを検索する際に、階層を使用するかどうかを指定します。
施設とインシデントの間の直線距離が 50 マイルを超える場合は、階層を使用しないようにこのパラメーターを設定していても、自動的に階層が使用されます。 | Boolean |
Time_of_Day (オプション) | ルートの開始または終了の日時を指定します。この値は、[時刻による使用状況] パラメーターの値に応じて、ルートの開始時間または終了時間として使用されます。このパラメーターの値として現在の日時を指定すると、ライブ交通状況を使用して最寄り施設が検出され、合計移動時間は交通状況に基づくものとなります。 時刻を指定すると、インシデントと施設の間の移動時間の推定がより正確になります。これは、移動時間において、その日時に該当する交通状況が考慮されるためです。 [時刻のタイムゾーン] パラメーターは、この日時が UTC を参照するか、施設またはインシデントの場所のタイム ゾーンを参照するかを指定します。 | Date |
Time_of_Day_Usage (オプション) | [時刻] パラメーターの値がルートの到着時間と出発時間のどちらを表すかを示します。
| String |
UTurn_Policy (オプション) | ジャンクションでの U ターン ポリシー。U ターンを許可するということは、解析においてジャンクションで方向転換し、同じ道路を引き返すことができるということを意味します。ジャンクションが道路の交差と行き止まりを表すことを前提に、さまざまな車両が、一部のジャンクションでは方向転換でき、他のジャンクションでは方向転換できない、というように設定できます。これは、ジャンクションが交差と行き止まりのどちらを表すかによって変わります。これに対応するには、ジャンクションに接続するエッジの数 (ジャンクションでのノードへの接続数) によって、暗黙的に U ターン ポリシーを指定します。以下では、このパラメーターで選択できる値と、ジャンクションので接続におけるそれぞれの意味について示します。
| String |
Point_Barriers (オプション) | 一時的な規制として機能する 1 つ以上のポイント、または対象の道路を通行するために必要とされる追加の時間や距離を表す 1 つ以上のポイントを指定します。たとえば、ポイント バリアを使用して、道路沿いの倒木や、踏切で生じる遅延時間を表すことができます。 このツールでは、バリアとして追加できるポイントの数は 250 に制限されています。 ポイント バリアを指定する場合は、属性を使用して、各ポイント バリアのプロパティ (ポイント バリアの名前やバリアの種類など) を設定できます。ポイント バリアには、次の属性を指定できます。 Name: バリアの名前。 BarrierType: ポイント バリアの通過を完全に禁止するか、通過時に時間または距離を追加するかを指定します。この属性の値は、次のいずれかの整数として指定されます (括弧で囲まれた名前ではなく、数値コードを使用します)。
Additional_Time: バリアを通過するときに追加される移動時間の値を指定します。このフィールドは、追加コスト バリアにのみ適用され、計測単位が時間ベースである場合に限られます。このフィールドには 0 以上の値を指定する必要があります。単位は [計測単位] パラメーターで指定した単位と同じです。 Additional_Distance: バリアを通過するときに追加される距離の値を指定します。このフィールドは、追加コスト バリアにのみ適用され、計測単位が距離ベースである場合に限られます。このフィールドには 0 以上の値を指定する必要があります。単位は [計測単位] パラメーターで指定した単位と同じです。 | Feature Set |
Line_Barriers (オプション) | 道路と交差しているラインの場所を移動できないようにする 1 つ以上のラインを指定します。たとえば、複数の道路区間にわたって通行禁止となるパレードやデモを表すときに通過不可ライン バリアを使用します。また、ライン バリアを使用すれば、道路網の特定の区間を迂回して利用できる経路をすばやく見つけることができます。 このツールでは、[ライン バリア] パラメーターを使用して規制できる道路の数に制限があります。ライン バリアとして指定できるラインの数に制限はありませんが、すべてのラインと交差する道路の総数が 500 を超えることはできません。 ライン バリアを指定する場合は、次の属性を使用して、各ライン バリアの名前プロパティを設定できます。 Name: バリアの名前。 | Feature Set |
Polygon_Barriers (オプション) | 通過を完全に禁止するポリゴン、またはそのポリゴンと交差する道路を移動するときに時間または距離が係数に基づいて乗算されるポリゴンを指定します。 このサービスでは、[ポリゴン バリア] パラメーターを使用して規制できる道路の数に制限があります。ポリゴン バリアとして指定できるポリゴンの数に制限はありませんが、すべてのポリゴンと交差する道路の総数が 2,000 を超えることはできません。 ポリゴン バリアを指定する場合は、属性を使用して、各ポリゴン バリアのプロパティ (ポリゴン バリアの名前やバリアの種類など) を設定できます。ポリゴン バリアには、次の属性を指定できます。 Name: バリアの名前。 BarrierType: バリアの通過を完全に禁止するか、バリアを通過する際の時間または距離を係数に基づいて計算するかを指定します。このフィールド値は、次のいずれかの整数として指定されます (括弧で囲まれた名前ではなく、数値コードを使用します)。
ScaledTimeFactor: これは、バリアが交差している道路の移動時間に乗算する係数です。このフィールドは、コスト係数指定バリアにのみ適用され、計測単位が時間ベースである場合に限られます。このフィールドには 0 より大きい値を指定する必要があります。 ScaledDistanceFactor: これは、バリアが交差している道路の距離に乗算する係数です。この属性は、コスト係数指定バリアにのみ適用され、計測単位が距離ベースである場合に限られます。この属性には 0 より大きい値を指定する必要があります。 | Feature Set |
Restrictions (オプション) | インシデントと施設間の最適なルートを検索する際に、従う必要がある規制を指定します。規制は、運転上の優先事項や要件を表します。ほとんどの場合、規制により道路は通行禁止になりますが、回避または優先する道路に指定することもできます。たとえば、[Avoid Toll Roads] の規制を使用すると、ルートに有料道路が含まれるのは、インシデントまたは施設を訪問するために有料道路の使用が不可欠な場合のみになります。[Height Restriction] は、車両の高さより低い車高規制の場所を迂回できるようにします。車両に腐食性物質を積載している場合は、[Any Hazmat Prohibited] の規制を使用して、腐食性物質の運搬が法律で禁止されている道路の通行を回避します。 以下に、利用可能な規制のリストと簡単な説明を示します。 ツールは、次の規制をサポートしています。
| String |
Attribute_Parameter_Values (オプション) | いくつかの規制に必要な追加の値を指定します。たとえば、[重量規制] に対する車両の重量などです。この属性パラメーターを使用して、規制を使用する道路上の移動が、規制によって禁止されるか、回避されるか、優先されるかを指定することもできます。規制が道路を回避または優先するためのものである場合は、このパラメーターを使用して道路が回避または優先される度合いも指定できます。たとえば、有料道路を決して使用しないこと、できるだけ避けること、または可能な限り優先することを選択できます。 フィーチャクラスから [属性パラメーター値] パラメーターを指定する場合は、フィーチャクラスのフィールド名が、次に説明するフィールドと一致する必要があります。 AttributeName: 規制の名前のリスト。 ParameterName: 規制に関連付けられたパラメーターの名前のリスト。規制は、その使用目的に基づいて、1 つまたは複数の ParameterName フィールド値を持つことができます。 ParameterValue: 規制を評価するときにツールによって使用される ParameterName の値。 [属性パラメーター値] は、[規制] パラメーターに依存します。[ParameterValue] フィールドは、規制の名前が [規制] パラメーターの値として指定されている場合に限り適用できます。 [属性パラメーター値] では、[AttributeName] で指定した各規制の [ParameterName] フィールドに [規制の使用] という値があります。この値は、規制に関連付けられた道路での移動を禁止、回避、または優先するかどうか、および道路を回避または優先する場合のレベルを指定します。[ParameterName] フィールドの [規制の使用] の値には、次のいずれかの文字列、またはそれぞれの括弧に示した数値を割り当てることができます。
ほとんどの場合、車両の特徴 (車両の高さなど) に依存する規制であれば、[規制の使用] にデフォルト値 (PROHIBITED) を使用できます。ただし、[規制の使用] の値がルートの優先度に依存している場合もあります。たとえば、[Avoid Toll Roads] の規制では、[規制の使用] パラメーターのデフォルト値は [AVOID_MEDIUM] になります。つまり、この規制を使用すると、可能な場合は有料道路を回避するルートが検索されます。また、[AVOID_MEDIUM] は、最適なルートを検索する際に有料道路を回避することの重要度も表しています (中程度の優先度)。[AVOID_LOW] を選択すると、有料道路を回避する重要度が下がります。AVOID_HIGH を選択すると重要度が上がり、有料道路を回避するためにより長い距離のルートも生成可能になります。[PROHIBITED] を選択すると有料道路の通行は完全に禁止され、ルートでは有料道路のいずれの部分も通行できなくなります。有料道路を回避または禁止する (つまり、料金の支払いを避ける) ことが目的となる場合もありますが、運転手によっては、通行料を払うよりも渋滞を避けることに価値があると考えて、有料道路の使用を優先する場合もあります。後者の場合は、[規制の使用] として [PREFER_LOW]、[PREFER_MEDIUM]、または [PREFER_HIGH] を選択できます。優先度が高いほど、規制に関連付けられている道路を通行するために遠回りするようになります。 | Record Set |
Route_Shape (オプション) | ツールによって出力されるルート フィーチャのタイプを指定します。このパラメーターは、次のいずれかの値を使用して指定できます。
[ルート形状] パラメーターが [正確な形状] または [正確な形状 (メジャー付き)] に設定されている場合は、[ルートの単純化許容値] パラメーターの適切な値を使用して、ルートの形状の一般化をさらに制御できます。 [ルート形状] パラメーターにどのような値を選択しても、最適ルートは常に、ストップ間の直線距離を使用するのではなく、移動時間または移動距離を最小化することで決定されます。つまり、ルート形状が異なるだけで、ルート検索時に対象となる道路は同じであることを意味します。 | String |
Route_Line_Simplification_Tolerance (オプション) | ルートおよびルート案内の出力ラインのジオメトリをどの程度単純化するかを指定します。 [ルート形状] パラメーターが [正確な形状] に設定されていない場合、このパラメーターは無視されます。 単純化によって、ルートの基本的な形状を定義する重要ポイント (交差点でのターンなど) は維持され、その他のポイントは削除されます。ここで指定する単純化の距離は、単純化されたラインの元のラインからの逸脱として認められる、最大許容オフセットです。ラインの単純化では、ルート ジオメトリを構成する頂点の数が削減されます。これにより、ツールの実行時間が短縮されます。 | Linear unit |
Populate_Directions (オプション) |
各ルートに対してルート案内を生成するかどうかを指定します。
| Boolean |
Directions_Language (オプション) | ルート案内を生成する際に使用する言語を指定します。 このパラメーターは、[ルート案内の設定] パラメーターがオンであるか、True に設定されている場合にのみ使用されます。 パラメーター値は、次の 2 文字または 5 文字の言語コードのいずれかを使用して指定できます。
サポートされていない言語コードを指定すると、デフォルトの言語である英語を使用するルート案内が返されます。 | String |
Directions_Distance_Units (オプション) | ルート案内で移動距離を表示する単位を指定します。このパラメーターは、[ルート案内の設定] パラメーターがオンであるか、True に設定されている場合にのみ使用されます。
| String |
Directions_Style_Name (オプション) |
ルート案内の書式スタイルの名前を指定します。このパラメーターは、[ルート案内の設定] パラメーターがオンであるか、True に設定されている場合にのみ使用されます。パラメーターには、次のいずれかの値を指定できます。
| String |
Time_Zone_for_Time_of_Day (オプション) | [時刻] パラメーターのタイム ゾーンを指定します。
[Time Zone for Time of Day] の設定に関係なく、施設およびインシデントが複数のタイム ゾーンにある場合は、次の規則が適用されます。
| String |
Travel_Mode (オプション) | 解析でモデル化する交通モードを選択します。移動モードは ArcGIS Online で管理されます。組織の管理者は、移動モードを構成することで、組織のワークフローをより適切に反映することができます。組織がサポートする移動モードの名前を指定する必要があります。 サポートされている移動モード名のリストを取得するには、このツールへのアクセスに使用した GIS サーバー接続で、[ユーティリティ] ツールボックスから [移動モードの取得] を実行します。[移動モードの取得] ツールは、アプリケーションに [サポートされている移動モード] テーブルを追加します。[サポートされている移動モード] テーブルの [移動モード名] フィールドの任意の値を、入力として指定できます。[移動モード設定] フィールドの値を入力として指定することもできます。これにより、ツールが移動モード名に基づいて設定を検索する必要がなくなるため、ツールの実行が高速化されます。 デフォルト値 [カスタム] を使用すると、カスタム移動モード パラメーター ([ジャンクションでの U ターン]、[階層の使用]、[規制]、[属性パラメーター値]、および [インピーダンス]) を使用して、独自の移動モードを構成できます。カスタム移動モード パラメーターのデフォルト値は、自動車による移動をモデル化します。歩くのが速い歩行者や、指定された高さ、重量、および特定危険物を積載したトラックなどをモデル化する場合に、[カスタム] を選択して、上記のカスタム移動モード パラメーターを設定します。これを行うことで、さまざまな設定を試して、必要な解析結果を得ることができます。解析設定を決定したら、組織の管理者と連携して、その設定を新規または既存の移動モードの一部として保存する必要があります。これにより、組織のすべてのユーザーが同じ設定で解析を再実行できます。 | String |
Impedance (オプション) | インピーダンスを設定します。インピーダンスは、道路セグメントや交通ネットワークのその他の部分を移動する労力やコストを表す値です。 移動距離はインピーダンスです。道路の長さ (キロメートル) もインピーダンスと見なすことができます。この場合の移動距離は、すべてのモデルで同じです。歩行者の 1 キロメートルは、自動車でも 1 キロメートルです (変化する可能性があるのは、別のモデルでは移動が許可される通路で、ポイント間の距離に影響します。これは移動モード設定でモデル化されます)。 移動時間もインピーダンスになる可能性があります。自動車は、空いている道路を 1 マイル移動するのに 1 分かかります。移動時間は、移動モードによって異なります。歩行者は、同じマイル数を歩くのに 20 分以上かかる可能性があります。そのため、モデル化している移動モードに対して適切なインピーダンスを選択することが重要です。 次のインピーダンス値から選択します。
このパラメーターに指定した値は、[移動モード] を [カスタム] (デフォルト値) に設定しなければ無視されます。 [到達圏]、[トラック輸送時間]、または [歩行時間] を選択した場合、[計測単位] パラメーターは時間ベースの値に設定する必要があります。[インピーダンス] に [移動距離] を選択した場合、[計測単位] は距離ベースにする必要があります。 | String |
Save_Output_Network_Analysis_Layer (オプション) | ツールで解析設定をネットワーク解析レイヤー ファイルとして保存するかどうかを指定します。このファイルは、ArcMap などの ArcGIS Desktop アプリケーションで開いた場合でも、直接操作することはできません。これは、ツールから返される結果の品質を診断するために、Esri テクニカル サポートに送信されることを想定しています。
| Boolean |
Overrides (オプション) | ネットワーク解析問題の解決法を見つける場合に、解析の動作に影響を与えることができる追加設定を指定します。 JSON (JavaScript Object Notation) で、このパラメーターの値を指定する必要があります。たとえば、有効な値は {"overrideSetting1" : "value1", "overrideSetting2" : "value2"} という形式です。オーバーライド設定名は、必ず二重引用符で囲みます。値には、数値、ブール型、または文字列を使用できます。 このパラメーターのデフォルト値は、値なしであり、解析の設定を上書きしません。 オーバーライドは、設定を適用する前後で得られた結果を慎重に分析した後にのみ使用する必要のある高度な設定です。解析ごとにサポートされているオーバーライド設定の一覧およびそれらの許容される値については、Esri テクニカル サポートにお問い合わせください。 | string |
Save_Route_Data (オプション) | ルート レイヤーを ArcGIS Online または Portal for ArcGIS で共有するのに使用できる形式で、解析の入力と出力を保持するファイル ジオデータベースを含む ZIP ファイルを出力に含めるかどうかを選択します。
| Boolean |
コードのサンプル
FindClosestFacilities (最寄り施設の検出) の例
次の Python スクリプトは、FindClosestFacilities (最寄り施設の検出) ツールをスクリプトで使用する方法を示しています。
import arcpy
import time
import sys
username = "<your user name>"
password = "<your password>"
cf_service = "http://logistics.arcgis.com/arcgis/services;World/ClosestFacility;{0};{1}".format(username, password)
#Add the geoprocessing service as a toolbox. Use an alias when importing
arcpy.ImportToolbox(cf_service, "agol")
#Set the variables to call the tool
facilities = r"C:/data/Inputs.gdb/Stores"
incidents = r"C:/data/Inputs.gdb/Customers"
output_routes = "C:/data/Results.gdb/Routes"
output_directions = "C:/data/output/Results.gdb/Directions"
#Call the tool
result = arcpy.agol.FindClosestFacilities(incidents, facilities, "Minutes", "", 2)
#Check the status of the result object every 0.5 seconds
#until it has a value of 4(succeeded) or greater
while result.status < 4:
time.sleep(0.5)
#print any warning or error messages returned from the tool
result_severity = result.maxSeverity
if result_severity == 2:
print "An error occured when running the tool"
print result.getMessages(2)
sys.exit(2)
elif result_severity == 1:
print "Warnings were returned when running the tool"
print result.getMessages(1)
#Get the output routes and save to a local geodatabase
result.getOutput(0).save(output_routes)
result.getOutput(1).save(output_directions)
環境
このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。