ArcGIS Desktop は、2 種類のアノテーションを完全にサポートしています。アノテーション グループに格納されたマップ ドキュメント アノテーション、およびジオデータベースのアノテーション フィーチャクラスに格納されたジオデータベース アノテーションです。その他のアノテーション タイプは、ArcGIS Desktop では読み取り専用です。
アノテーションの格納先の決定は重要です。ラベルをアノテーションに変換するとき、あるいは ArcInfo Workstation カバレッジまたは SDE 3 アノテーションを変換するときに、マップに手動でテキストを追加したい場合は、格納オプションを選択する必要があります。
一般に、マルチユーザー GIS 環境で作業している場合や、保有するテキストの数が多い場合は、アノテーションをジオデータベース アノテーション フィーチャクラスに格納する必要があります。マルチユーザー環境で作業しておらず、数百未満のテキストを保有している場合は、アノテーションをアノテーション グループに格納したほうがよいでしょう。アノテーション グループは、一時的にテキストを格納する場所としても適しています。
アノテーション グループで作業している場合は、ジオデータベース アノテーション フィーチャクラスで作業している場合と比較して、ArcCatalog と ArcMap で大きな違いがいくつかあります。これは、特にアノテーションを管理していたり、個々のアノテーションを編集している場合に当てはまります。これらの違いをさらに理解するには、「テキスト操作の概要」のテキスト関連タスクの表をご参照ください。
ArcGIS では、ラベルはアノテーションの代わりにテキストの格納に使用されます。
次に、テキストを格納するためのガイドラインを紹介します。
- マップを作成していて、テキストを現在のマップにのみ適用する場合は、テキストをマップ ドキュメント内のアノテーション グループに格納します。このアノテーションはマップ ドキュメントに格納されているので、マップを削除すると同時に削除されます。
- テキストを複数のマップで使用したい場合は、テキストをジオデータベースの 1 つ以上のアノテーション フィーチャクラスに格納してください。ジオデータベースに格納されたアノテーションは、ジオデータベース アノテーションをレイヤーとしてマップに追加できる点では、地理フィーチャのように振舞います。
- データが ArcSDE ジオデータベースに格納されている場合は、バージョニングやマルチユーザー編集環境を利用するために、そのジオデータベースにアノテーションを格納します。
- 一般に、テキストの数が多い場合には、原則としてアノテーションをジオデータベースに格納します。ArcMap では、ジオデータベース アノテーションにアクセスして表示するほうが、マップ ドキュメント アノテーションよりもはるかに迅速だからです。また、個々のアノテーションをアノテーション グループに追加すると、マップ ドキュメント ファイル (*.mxd) のサイズが大きくなります。
- ArcMap でアノテーションを作成および編集するための専用の編集ツールを使用する場合は、アノテーションをジオデータベースに格納します。