SDTS 変換制御ファイルの形式
[カバレッジ → SDTS (Export To SDTS)] 制御ファイルを使用すると、in_dataset 接頭辞を使用して名前を付けていない INFO テーブルを変換することができます。また、デフォルトのグローバル情報と、標準の SDTS INFO テーブルから読み取った情報を無効にするためにも使用できます。
制御ファイルの各コマンドは、1 行で表されます。/* という文字で始まる行はコメントであるため実行されません。ファイルの中には、EXPORT コマンド、グローバル制御ブロック、ゼロ以上のフィーチャクラスまたはテーブル セクション、および END コマンドがあります。
グローバル コマンド
次のコマンドは、グローバル制御ブロック内でのみ有効です (スコープ: グローバル)。
- Table <INFO_name> {IGNORE} - デフォルト以外の INFO テーブルを変換できるようにします。デフォルトの INFO テーブルは、<in_dataset> の名前または指定されている場合は {in_point_cover} の名前と同じベース名を持ちます。
- Title <string> {MasterDD} - IDEN または MIDE モジュールのタイトル サブフィールドを追加します。文字列の最大長は 1024 文字です。
- Version <d.nn> {MasterDD} - IDEN または MIDE モジュールの Data ID サブフィールドを追加します。d は先頭にゼロが付かない正の整数で、nn は 2 桁の正の整数です。
- MapDate <YYYYMMDD> - IDEN モジュールの Map Date サブフィールドを追加します。
- CreationDate <YYYYMMDD> {MasterDD} - IDEN または MIDE モジュールのデータセット作成日付サブフィールドを追加します。
- MapScale <scale> - IDEN モジュールの Map 縮尺分母サブフィールドを追加します。
- ConformanceLvl <level> {MasterDD} - IDEN または MIDE モジュールの適合フィーチャレベル サブフィールドを追加します。<level> は、1、2、3、4 のいずれかです。
- ScaleFactor {sfax} {sfay} - IREF モジュールの空間座標の X、Y 縮尺計数およびサブフィールドを追加および適用します。{sfax} {sfay} は実数値です。
- Shift {xorg} {yorg} - IREF モジュールの X、Y 軸の原点サブフィールドを追加および適用します。{xorg} {yorg} は実数値です。
- HorizontalRes {xhrs} {yhrs} - IREF の水平解像度の X、Y コンポーネント サブフィールドを追加します。{xhrs} {yhrs} は実数値です。
- Comment <TEXT | FILE> <module_name> <string> - MIDE、IDEN、IREF、XREF、SPDM モジュールのコメント サブフィールドを追加します。
- AddRecord <TEXT | FILE> <module_name> <string> - MQCG、MQHL、DQAA、DQCG、DQHL、DQLC、DQPA モジュールのコメント サブフィールドを追加します。
その他のエクスポート コマンド
次のコマンドは、グローバル スコープに制限されません。コマンドが使用できる場所の詳細については、各コマンドの説明をご参照ください。
- AUTHORITY <Attr_/Entity_Authority> <Authority_Description>
スコープ:グローバル、フィーチャクラス、およびテーブル
属性 (またはエンティティ) のオーソリティと詳細な説明を設定します。オーソリティが別の FIPS 標準の場合、オーソリティとして FIPS を指定し、説明として詳細な参照を指定します。グローバル制御ブロック内の AUTHORITY ステートメントも、TVP トランスファーおよび MasterDD トランスファーの README ファイルの内容に影響します。
デフォルト値:Authority = "unknown" Authority_Desc = ""
例:AUTHORITY Esri 'Environmental System Research Institute, Inc.'
- CellLabel <label_string>
このコマンドは、RASTER プロファイルにのみ使用されます。
出力セル値サブフィールド ラベルを設定します。指定しない場合は、LABEL が使用されます。
- CellNull <null_value>
このコマンドは、RASTER プロファイルにのみ使用されます。
グリッド NODATA セルをエクスポートするときに、出力 NULL 値を設定します。セル NULL 値を指定しない場合は、セル タイプに応じたデフォルト値が使用されます。
セル タイプ デフォルト NULL 値 I
-2147483647
R
-2147483647
BI8
-127
BI16
-32767
BI32
-2147483647
BUI8
255
BUI15
4294967295
BFP32
-2147483647
- CellSequenceCode <GI|GL|GJ>
このコマンドは、RASTER プロファイルにのみ使用されます。
複数のグリッド (つまり、レイヤー) をエクスポートするときに、このキーワードを使ってモジュール RSDF、サブフィールド CSCD を設定できます。指定しない場合は、GI が使用されます。
- DDDEFINITION ENT <Entity_Label> {Entity_Label_Definition} {Source_Definition} DDDEFINITION ATT <Attr_Label> {Attr_Label_Definition} {Source_Definition}
スコープ:フィーチャクラスおよびテーブル
Entity ラベルと Attribute ラベルの定義 (サブフィールド) を、レコードとして Data Dictionary/Definition モジュールに変換できます。
注意: DDDF モジュールの属性ラベルのデータ ディクショナリ情報が変更されるのは、DDDefinition ステートメントが Conv_Ctrl_File 内に存在し、属性ラベルに言及している場合のみです。
例 1:DDEFINITION ATT BANK "Describe river bank" "TIGERI Dictionary"
例 2:DDDEFINITION ENT 0500206 "This code identifies Danger curve"
- DDDOMAIN <Attr_Label> <Domain_Type> <Domain_Val_Format> <Measure_Unit> ~ <Range_or_Value> <Domain_Val> <Domain_Val_definition>
スコープ:フィーチャクラスおよびテーブル
このコマンドを使用すると、属性ラベルの値ドメイン (範囲) を設定できます。
例 1:DDDOMAIN BANK ENUMERATED A "" VALUE "" "Not Applied"
例 2:DDDOMAIN BANK ENUMERATED A "" VALUE L "River left bank"
例 3:DDDOMAIN BANK ENUMERATED A ""VALUE R "River Right bank"
- EXPORT エクスポート セクションの開始。SDTSExport による変換制御として使用します。
- FEATURECLASS <Arc_FeaCls{.sub_cls}> {IGNORE}
これは、カバレッジのフィーチャクラス ブロックの開始に印を付けます。ブロック内のすべてのコマンドが、この 1 つのフィーチャクラスに適用されます。ブロックは、次の FEATURECLASS、TABLE、END、または IMPORT コマンドで終了します。
- HorizontalFmt <BFP64 | BI32> HFMT <BFP64 | BI32>
このコマンドは、POINT プロファイルにのみ使用されます。
注意: HFMT は HorizontalFmt の省略表現です。このキーワードを使用して、IREF モジュールの HFMT サブフィールドを指定できます。このキーワードを使用せずに水平形式を指定する場合、デフォルト値の BFP64 が使用されます (高精度である倍精度)。
- IGNOREITEM <Item1> {Item2} . . . {Item9}
スコープ:グローバル、フィーチャクラス、およびテーブル
SDTS モジュールに変換されないように、INFO アイテムを無視します (最大 9 アイテム)。
- ITEMBECOMES <item> <Attr_Label> {Format} {Max_length} {Key_Type} {Measurement_Unit} {Description}
スコープ:グローバル、フィーチャクラス、およびテーブル
デフォルトの定義を使用する代わりに、SDTS 属性ラベル (サブフィールド) の定義を INFO アイテムに使用します。
デフォルト値
パラメーター デフォルト値 key_Type
NOKEY
Measurement_Unit
""
Description
Attr_Label パラメーターと同じ
キー:INFO データ タイプ SDTS データ タイプ A I R S C B16 B32 D
1
X
X
C (n)
1
I (1-16)
1
N (1-16)
1
B (2 バイト)
1
B (4 バイト)
1
F (4 バイト)
1
F (8 バイト)
1
- 1 = 指定された INFO データ タイプのデフォルト データ タイプ
- X = 指定された INFO データ タイプに対して無効なデータ タイプ
- SRCDEFINITION <Source_Definition>
スコープ:グローバル、フィーチャクラス、およびテーブル
ENT または ATT ラベルの定義ソース
例 1: SRCDEFINITION 'ARC/INFO Data Model, Concepts, & Key Terms'
例 2:SRCDEFINITION "TIGERI Dictionary"
- TABLE <INFO_name> {IGNORE} TABLE <INFO_name> {out_module_name}
オプションの TABLE 制御ブロックを使用すると、デフォルト以外の INFO テーブルを変換できます。デフォルトの INFO テーブルは、<in_dataset> の名前または指定されている場合は {in_point_cover} の名前と同じベース名を持ちます。
コマンド パラメーターの定義と注意
<Field> と <Tag> は、同じ意味で使用されます。
<SubField>、<Label>、<Attr_Label> は、同じ意味で使用されます。
さまざまな制御ファイルコマンドで使用されるパラメーターの一部を以下に示します。
- Arc_FeaCls{.sub_cls}:
ARC | NODE | POINT | POLY | TIC | LINK | BND | ANNO.subcls | SECTION.subclass | ROUTE.system | REGION.subclass
- Domain_Type:
GR-CHARS | ALPHANUM | ALPHABET | INTEGER | REAL | BINARY | ENUMERATED | FIPSCODE
- Domain_Val_Format:
値 意味 A
グラフィックス文字
I
明示されない小数点を持つ数 (整数)
R
明示される小数点を持つ、位取り変更のない数 (固定小数)
S
明示される小数点を持つ、位取り変更のある数 (浮動小数)
B
ビットフィールド データ
BFP32
32 ビット浮動小数
BFP64
64 ビット浮動小数
BI8
8 ビット符号付き整数
BI16
16 ビット符号付き整数
BI24
24 ビット符号付き整数
BI32
32 ビット符号付き整数
BUI8
8 ビット符号なし整数
BUI16
16 ビット符号なし整数
BUI24
24 ビット符号なし整数
BUI32
32 ビット符号なし整数
C
文字
- Format:
Domain_Val_Format または ^ (圧縮された外部識別子、4.1.3.6.7 を参照)
- Key_Type:
NOKEY | PKEY | FKEY | PFKEY
- Range_or_Value:
VALUE | MIN | MAX
- DQ_Module_Name:
DQHL | DQPA | DQAA | DQLC | DQCG | MQCG | MQHL
- TEXT:
<string> 引数は、通常のテキスト文字列として扱われます。
- FILE:
<string> 引数は、ASCII テキスト ファイルへのパスとして扱われます。内容は、ターゲット モジュールのサブフィールドに保存されます。