Standard または Advancedのライセンスで利用可能。
Local Government 情報モデル (LGIM) は、米国の政府部門間でプロセスを統合する GIS データセットの情報モデルおよび Web サービスです。LGIM には、米国の地籍を管理するために使用されるマップおよびアプリのコレクションが含まれています。パーセル ファブリックで LGIM を有効にできます。
パーセル ファブリックで LGIM が有効にされていると、米国でのパーセル編集が最適化されます。パーセル ファブリック レイヤーは、課税パーセル、区画、ロット、および負債を表示するように構成され、一般的なパーセル編集ワークフローに効率化されます。地方自治体のパーセル管理の編集要件を反映するパーセルのタイプ、属性、およびドメインが、パーセル ファブリック テーブルに追加されます。自動パーセル編集ワークフローは、[パーセル エディター] メニューで利用できます。
パーセルのタイプ設定
パーセル ファブリックで LGIM を有効にする前に、Local Government パーセル タイプを使用しているパーセルのタイプが、次の表に従って入力されていることを確認してください。
- 空のパーセル ファブリックが存在する場合、パーセルのタイプを設定してから、それらをパーセル ファブリックに読み込むことをお勧めします。そうすることで、重複するパーセル タイプの読み込みが簡単になります。
- 既存のパーセル ファブリックが存在する場合、そのパーセル ファブリックにすでに存在するパーセルのタイプを設定できます。
LGIM は、次の表に記載されているパーセル タイプを使用します。
Local Government 情報モデルのパーセル タイプ
タイプ | 説明 |
---|---|
1 | PLSS タウンシップ |
2 | PLSS セクション |
3 | PLSS クォーター セクション |
4 | 特殊測量 |
5 | 同時譲渡 |
6 | 譲渡分割 |
7 | 課税 |
8 | 所有権 |
9 | 負債 |
10 | 分割権限 |
11 | その他 |
12 | PLSS の第 2 分割タイプ |
パーセル ファブリック レイヤーの構成
パーセル ファブリック レイヤーは、Local Government の構成を使用して表示およびシンボル表示されます。パーセルは、次の一連のサブレイヤーに、パーセル タイプ別に表示されます。
サブレイヤー | パーセル タイプ |
---|---|
Historic Parcels | タイプ = 7、9、6 |
Cadastral Framework | タイプ = 1、2、3 |
Subs and Condos | タイプ = 5 |
Tax Parcels | タイプ = 7 |
Lots and Units | タイプ = 6 |
Encumbrances | タイプ = 9 |
各パーセル サブレイヤーは、パーセル タイプごとに異なって構成されているパーセル ファブリックの [パーセル] テーブルを参照します。たとえば、パーセル テーブルの [Name] システム属性には [Tax Parcels] サブレイヤーの [Parcel Identification Number]、および [Lots and Units] サブレイヤーの [Lot or Unit Number] という名前のエイリアスがあります。各種の属性が、編集に対して有効化または無効化されています。
[Historic Parcels]、[Subs and Condos]、[Lots and Units]、および [Encumbrances] サブレイヤーが属性ドメインを使用して表示されます。これらのパーセル タイプに属性ドメインを指定していることも確認する必要があります。
Tax Lines Anno レイヤー
[Tax Lines Anno] レイヤーは、[ParcelEditing] フィーチャ データセットの [ParcelDimensions] アノテーション フィーチャクラスを参照するアノテーション レイヤーです。アノテーション レイヤーは、パーセル ファブリックのラインにフィーチャリンクされ、1:1,200 の縮尺でアノテーションを含みます。アノテーションは、パーセル ファブリックの ライン テーブルの [Distance]、[Bearing]、[Radius] 属性から取得されます。
Control レイヤー
[Control] レイヤーは、パーセル ファブリックのコントロール ポイントを表示します。コントロール ポイントが、パーセル ファブリックの コントロール テーブル内の [Control Type] フィールドごとに表示およびシンボル表示されます。パーセルは、パーセル ファブリックのコントロール ポイント ネットワークに合わせて調整されます。
Line Points レイヤー
[Line Points] レイヤーは、パーセル ファブリックのライン ポイントを表示します。デフォルトでは、[Line Points] レイヤーはオフになっています。
Points レイヤー
[Points] レイヤーは、パーセル ファブリックのポイントを表示します。ポイントが、パーセル ファブリックの ポイント テーブル内の [Center Point] フィールドを使用して、境界ポイントと中心点として表示およびシンボル表示されます。
Lines レイヤー
[Lines] レイヤーは、パーセル ファブリックのラインを表示します。デフォルトでは、[Lines] レイヤーはオフになっています。ラインが、パーセル ファブリックの ライン テーブルの [Category] フィールドを使用して表示およびシンボル表示されます。
Historic Parcels レイヤー
[Historic Parcels] レイヤーは、パーセル ファブリックの パーセル テーブルの履歴パーセルを表示します。[Historic Parcels] レイヤーでは、[パーセル] テーブルが検索されて、タイプ 7 (課税)、タイプ 9 (制約)、およびタイプ 6 (ロット) のパーセルが表示されます。履歴パーセルの検索では、フィルター設定 "SystemEndDate IS NOT NULL" が使用されます。
さらに、このレイヤーは、パーセル ファブリックの パーセル テーブル内の [lrHistoryType] 属性ドメインを使用する [Reason Parcel Retired] フィールドを使用してシンボル表示されます。
デフォルトでは、[Historic Parcels] レイヤーはオフになっています。
Cadastral Framework レイヤー
[Cadastral Framework] レイヤーは、Public Land Survey System (PLSS) パーセルを表示します。[Cadastral Framework] レイヤーでは、パーセル ファブリックの パーセル テーブルが検索されて、タイプ 1 (PLSS タウンシップ)、タイプ 2 (PLSS セクション)、およびタイプ 3 (PLSS クォーター セクション) のパーセルが表示されます。このレイヤーは、[パーセル] 属性テーブルの [Parcel Type] フィールドを使用してシンボル表示されています。
PLSS は、タウンシップおよび範囲を表します。各タウンシップは、セクションに分割されます (第 1 分割)。各セクションは、さらにセクションの 1/4 または 1/16 に分割されます (第 2 分割)。第 2 分割パーセルに、PLSS の第 2 分割パーセル タイプ (タイプ 12) を使用します。
Subs and Condos レイヤー
[Subs and Condos] レイヤーは、履歴のない区画と集合住宅を表示します。[Subs and Condos] レイヤーでは、パーセル ファブリックの [パーセル] テーブルが検索されて、タイプ 5 (同時譲渡) のパーセルが表示されます。このレイヤーは、[パーセル] 属性テーブルの [Parcel Type] フィールドを使用してシンボル表示されています。
さらに、このレイヤーは、パーセル ファブリックの パーセル テーブル内の [lrSimConType] 属性ドメインを使用する [Sub or Condo Type] フィールドを使用してシンボル表示されます。
Tax Parcels レイヤー
[Tax Parcels] レイヤーは、履歴ではない課税パーセルを表示します。[Tax Parcels] レイヤーでは、パーセル ファブリックの [パーセル] テーブルが検索されて、タイプ 7 (課税) のパーセルが表示されます。
Lots and Units レイヤー
[Lots and Units] レイヤーは、履歴ではないロットと単位を表示します。[Lots and Units] レイヤーでは、パーセル ファブリックの [パーセル] テーブルが検索されて、タイプ 6 のパーセル (譲渡分割) が表示されます。
さらに、このレイヤーは、パーセル ファブリックの [パーセル] テーブル内の [lrSimConDivType] 属性ドメインを使用する [Lot or Unit Type] フィールドを使用してシンボル表示されます。
Encumbrances レイヤー
[Encumbrances] レイヤーは、履歴のない負債を表示します。[Encumbrances] レイヤーでは、パーセル ファブリックの [パーセル] テーブルが検索されて、タイプ 9 (制約) のパーセルが表示されます。
さらに、このレイヤーは、パーセル ファブリックの パーセル テーブル内の [lrEncumbranceType] 属性ドメインを使用する [Encumbrance Type] フィールドを使用してシンボル表示されます。
Encumbrances は、土地の使用権に対する制限です。一般的な制約は地役権ですが、他にも放牧権、漁業権、開発権、氾濫原など、多くの制約が存在します。
情報モデルの有効化
パーセル ファブリックは、[カタログ] ウィンドウで、LGIM を有効化できます。パーセル ファブリックを右クリックし、[情報モデル] をポイントして、[情報モデルの有効化] をクリックし、[ファブリック情報モデルの有効化] ウィザードを実行します。
LGIM 情報モデルは、フィーチャリンク アノテーション クラス (パーセル ファブリック ラインへのフィーチャリンク) を使用します。既存のライン フィーチャリンク アノテーション クラスがある場合は、[ファブリック情報モデルの有効化] ウィザードでそのアノテーション クラスを検出して使用します。ライン フィーチャリンク アノテーション クラスが検出されない場合は、新しいライン フィーチャリンク アノテーション クラスが作成されます。
有効化している間にスキーマ エラーが見つかった場合、パーセル ファブリックで LGIM 情報モデルを有効化できません。スキーマ エラーは、ウィザードの [情報モデルレポート] ページに表示されます。これらのエラーを修正した後でなければ、パーセル ファブリックで LGIM を有効化することはできません。
パーセル ファブリックで LGIM を有効にすると、自動パーセル編集ワークフローを使用できます。これらのワークフローにアクセスするには、[パーセル エディター] > [パーセル ワークフロー] の順にクリックします。