コンフィグレーション パラメーターは、データベースに格納されるオブジェクト (テーブル、インデックス、列など) を識別します。それらに対応する値は、データベースでのオブジェクトの格納方法を識別します。各パラメーターとそれらのコンフィグレーション文字列はコンフィグレーション キーワードによってグループ化されます。
Oracle に格納されたジオデータベースでは、パラメーター名と構成文字列の組み合わせが、ArcGIS によって次の目的で使用されます。
- テーブルとインデックスの格納特性を設定する。
- 空間列、ラスター列、属性列の格納タイプを定義
- XML ドキュメントの格納方法を定義する。
- ユーザーが ArcGIS インターフェースでキーワードを使用できるようにする。
- コンフィグレーション キーワードを説明するコメントを追加する。
キーワードとパラメーター名の組み合わせは一意でなければなりません。同じキーワードで、同じパラメーターに対して 2 つの異なる設定を定義することはできません。
ただし、ほとんどのパラメーターは、複数の異なるコンフィグレーション キーワードで使用できます。たとえば、DEFAULTS というキーワードで GEOMETRY_STORAGE パラメーターをある値に設定し、別の値に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメーターを含むカスタム キーワードを作成できます。
パラメーターの使用方法の例
次の例では、RAS で始まり、ジオデータベース DBTUNE システム テーブル内で DEFAULTS キーワードのグループに含まれるすべてのパラメーターの値が、SQL ステートメントによって返されます。
SQL> SELECT * FROM SDE.DBTUNE
2 WHERE KEYWORD = 'DEFAULTS' AND PARAMETER_NAME LIKE 'RAS%';
KEYWORD PARAMETER_NAME CONFIG_STRING
------------ ---------------------- -------------------------
DEFAULTS RASTER_STORAGE BLOB
DEFAULTS RAS_INDEX_ID PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE IDX1 NOLOGGING
DEFAULTS RAS_STORAGE PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE RASTER
RAS_STORAGE パラメーターの CONFIG_STRING には、CREATE TABLE ステートメントの Oracle の SQL 構文が含まれます。RAS_STORAGE パラメーターは、SDE_RAS_<raster_column_ID> テーブルの格納を制御するために使用します。したがって、ジオデータベース内でラスター データセットを作成するときに DEFAULTS キーワードを指定すると、ArcGIS によって RAS_STORAGE の config_string が読み込まれ、SDE_RAS_<raster_column_ID> テーブルの作成に使用される SQL ステートメントに組み込まれます。
コンフィグレーション キーワードおよびパラメーター値は、ArcGIS がテーブルを作成するために実行する SQL ステートメントに使用されます。次の DEFAULTS キーワード/パラメーター値は、その下の SQL ステートメントに変換されます。
DEFAULTS RAS_STORAGE PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE RASTER
CREATE TABLE myuser.sde_ras_6
(raster_id number(38),
raster_flags number(38),
description varchar2(65))
PCTFREE 0
INITRANS 8
TABLESPACE raster
表領域を指定しなかった場合、Oracle では、表領域のデフォルトの格納パラメーターを使用して、テーブルとインデックスをユーザーのデフォルト表領域に格納します。前の例では、TABLESPACE RASTER が CONFIG_STRING に含まれていなかったので、ラスターはユーザーのデフォルトの表領域に格納されていると思われます。
ユーザーのデフォルトの表領域を特定するには、そのユーザーとして接続した後、Oracle の USER_USERS システム テーブルの DEFAULT_TABLESPACE 列を取得します。または、Oracle のデータベース管理者として、WHERE 句を使用して対象のユーザーを指定し、DBA_USERS テーブルの DEFAULT_TABLESPACE 列を取得します。
SQL> connect <user>/<password>
SQL> SELECT default_tablespace
FROM user_users;
SQL> connect system/<password>
SQL> SELECT default_tablespace
FROM dba_users
WHERE username = <'USER'>;
SQL> connect <user>/<password>
SQL> SELECT * FROM user_tablespaces
WHERE tablespace_name = <'TABLESPACE'>;
コンフィグレーション パラメーター設定を変更することによって、データに適した表領域名を指定できます。[ジオデータベース コンフィグレーション キーワードのエクスポート (Export Geodatabase Configuration Keyword)] ツールを使用して現在のコンフィグレーション パラメーター設定をエクスポートし、各値を変更し、その後、[ジオデータベース コンフィグレーション キーワードのインポート (Import Geodatabase Configuration Keyword)] ツールを使用して変更内容をインポートできます。
有効なパラメーター リスト
次の表は、Oracle のジオデータベースで使用可能なすべてのコンフィグレーション パラメーターのリストです。該当する場合、リストの最初の値がデフォルト値です。
表の後には、各パラメーターを機能別にまとめた詳しい説明があります。
パラメーター名 | 説明 | 値 | 備考 |
---|---|---|---|
A_INDEX_RASTER | ADD テーブルのラスター列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_INDEX_ROWID | ADD テーブルの ObjectID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_INDEX_SHAPE | ADD テーブルの空間列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_INDEX_STATEID | ADD テーブルの sde_state_id 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_INDEX_USER | ADD テーブルのインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_INDEX_XML | ADD テーブルの XML 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
A_STORAGE | ADD テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
ATTRIBUTE_BINARY | バイナリ属性 (非空間) フィールドの格納タイプ | BLOB または LONGRAW | |
AUX_INDEX_COMPOSITE | ラスター AUX テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
AUX_STORAGE | ラスター AUX テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_INDEX_RASTER | ビジネス テーブルのラスター列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_INDEX_ROWID | ビジネス テーブルの ObjectID 列のインデックスおよびラスター RowID のインデックス R<N>_SDE_ROWID_UK の格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_INDEX_SHAPE | ビジネス テーブルの空間列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
B_INDEX_TO_DATE | R<登録 ID>_sde_todate インデックスを作成するための格納パラメーター情報 (履歴管理の際に履歴テーブルを更新するために使用) | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_INDEX_USER | ビジネス テーブルのユーザー インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_INDEX_XML | ビジネス テーブルの XML 列のインデックス テーブルの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
B_STORAGE | ビジネス テーブルとラスター属性テーブルのインデックス格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
BLK_INDEX_COMPOSITE | ラスター BLK テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
BLK_STORAGE | ラスター BLK テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
BND_INDEX_COMPOSITE | ラスター BND テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
BND_INDEX_ID | ラスター BND テーブルの RID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
BND_STORAGE | ラスター BND テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
COMMENT | コメントに使用する行 | 8,000 文字以下の任意のコメントを配置可能 | |
COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT | バージョン圧縮用ロールバック セグメント (UNDO 領域を手動で管理しているデータベースにのみ適用) | ロールバック セグメントの名前 | |
D_INDEX_DELETED_AT | DELETE テーブルの sde_deleted_at 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
D_INDEX_ STATE_ROWID | DELETE テーブルの sde_states_id 列および sde_deletes_row_id 列のインデックスの格納定 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
D_STORAGE | DELETE テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
F_INDEX_AREA | フィーチャ テーブルの AREA 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
F_INDEX_FID | フィーチャ テーブルの FID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
F_INDEX_LEN | フィーチャ テーブルの LENGTH 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
F_STORAGE | フィーチャ テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
GEOMETRY_STORAGE | 空間列の格納データ タイプ | ST_GEOMETRY、SDEBINARY、SDELOB、OGCWKB、SDO_GEOMETRY | |
LD_INDEX_DATA_ID | SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL テーブルのインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
LD_INDEX_ROWID | SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL テーブルの SDE_ROWID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
LD_STORAGE | SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL_<SDE_ID> テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
LF_INDEXES | SDE_LOGFILES テーブル列インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
LF_STORAGE | SDE_LOGFILES テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
MD_URI_LOB_STORAGE | モザイク データセットの URI 列の格納定義 | CREATE TABLE ステートメントの LOB 句の詳細については Oracle のドキュメントを参照 | |
MVTABLES_MODIFIED_INDEX | MVTABLES_MODIFIED インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
MVTABLES_MODIFIED_TABLE | MVTABLES_MODIFIED テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
RAS_INDEX_ID | ラスター RAS テーブルの RID インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
RAS_STORAGE | ラスター RAS テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
RASTER_STORAGE | ラスター データに使用される格納タイプ | RASTERBLOB または BLOB | |
S_INDEX_ALL | バイナリ ジオメトリ格納を使用する際の空間インデックス テーブルの第 1 インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
S_INDEX_SP_FID | 空間インデックス テーブルの第 2 インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | バイナリ ジオメトリ格納のみ (SDEBINARY または SDELOB) |
S_STORAGE | 空間インデックスの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | Esri ST_Geometry 格納タイプ |
SDO_COMMIT_INTERVAL | 各データベース COMMIT の間にインデックス テーブルに挿入される行の数 (CREATE INDEX ステートメントのパラメーターとして使用されますが、クアッドツリー インデックスを使用している場合に限られます。) | 1000 (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SDO_DIMNAME_1 SDO_DIMNAME_2 SDO_DIMNAME_3 SDO_DIMNAME_4 | Oracle Spatial ジオメトリ タイプの各ディメンションの名前、対応する値は 1 = X、2 = Y、3 = Z、4 = M です。 | ディメンション名 (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SDO_ELEM_INFO_VARRAY_STORAGE | SDO_Geometry オブジェクトの SDO_ELEM_INFO_ARRAY 部分の格納定義 | CREATE TABLE varray_storage_clause の詳細については Oracle のドキュメントを参照 | Oracle の空間のみ |
SDO_INDEX_SHAPE | Oracle Spatial ジオメトリ タイプの空間インデックスの格納パラメーター | <表領域名> と sdo_indx_dims=# (R-tree 空間インデックスでインデックス付けする必要があるディメンションの数。デフォルトは 2) をはじめとするさまざまな空間インデックス格納パラメーター (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SDO_LB_1、SDO_LB_2、SDO_LB_3、SDO_LB_4 | Oracle Spatial ジオメトリ タイプのディメンションの範囲の下限 (データの座標系で指定された単位)。デフォルト値は読み込まれるデータの範囲に基づきます。測地系 SAID を使用するデータの場合は、SDO_LB_1 を 180、SDO_LB_2 を 90 にする必要があります。 | 対応する SDO_UB 値よりも大きい値 (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SDO_ORDINATES_VARRAY_STORAGE | SDO_Geometry オブジェクトの SDO_ORDINATES_ARRAY 部分の格納定義 | CREATE TABLE varray_storage_clause の詳細については Oracle のドキュメントを参照 | Oracle の空間のみ |
SDO_SRID | Oracle Spatial の SDO_Geometry 列に割り当てられた座標参照 ID | フィーチャクラスの作成時に指定したコンフィグレーション キーワードに、有効な座標参照系に設定された SDO_SRID パラメーターが含まれている場合、その値がフィーチャクラスに使用され、Oracle の USER_SDO_GEOM_METADATA ビューに書き込まれます。 SDO_SRID パラメーターで指定された値により、クライアント (ArcCatalog や ArcGIS Pro など) で指定された座標参照系が無効化されます。 | Oracle の空間のみ |
SDO_TOLERANCE_1 SDO_TOLERANCE_2 SDO_TOLERANCE_3 SDO_TOLERANCE_4 |
| 0 よりも大きい値 (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SDO_UB_1、SDO_UB_2、SDO_UB_3、SDO_UB_4 |
| 対応する SDO_LB 値よりも大きい値 (これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照) | Oracle の空間のみ |
SE_ANNOCAD_LOB_STORAGE | SE_ANNO_CAD_DATA 列の格納定義。SDO_GEOMETRY 格納を使用し、CAD またはアノテーション データを格納するテーブルに追加されます。 | CREATE TABLE ステートメントの LOB 句の詳細については Oracle のドキュメントを参照 | Oracle の空間のみ |
SESSION_INDEX | セッションベースのログ ファイル テーブル インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
SESSION_STORAGE | セッションベースのログ ファイル テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
ST_GEOM_LOB_STORAGE | ST_Geometry オブジェクトの SHAPE.POINTS 列の格納を制御 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
ST_INDEX_PARTITION_LOCAL | パーティション化したテーブルの sde.st_spatial_index を、グローバル インデックスとローカル インデックスのどちらとして作成するか (FALSE を指定した場合はグローバル インデックスとして作成され、TRUE を指定した場合はローカル インデックスとして作成されます。) | FALSE または TRUE | ST_Geometry 列を含むパーティション化ビジネス テーブルにのみ適用 |
STATES_INDEX | STATES テーブルの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
STATES_LINEAGES_TABLE | STATE_LINEAGES テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
STATES_TABLE | STATES テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
UI_NETWORK_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードを説明するためのユーザー インターフェイス パラメーター (ネットワーク設定の説明を含む) | 最大 8,000 文字の説明 | |
UI_TERRAIN_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードを説明するためのユーザー インターフェイス パラメーター (テレイン設定の説明を含む) | 最大 8,000 文字の説明 | |
UI_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードを説明するためのユーザー インターフェイス パラメーター (関連する非コンポジット コンフィグレーション キーワードの説明を含む) | 最大 8,000 文字の説明 | |
UI_TOPOLOGY_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードを説明するためのユーザー インターフェイス パラメーター (トポロジ設定の説明を含む) | 最大 8,000 文字の説明 | |
UNICODE_STRING | Unicode テキスト タイプを使用するかどうか (TRUE に設定した場合、文字フィールドは Unicode 準拠のデータ タイプで格納されます。たとえば、UNICODE_STRING パラメーターを FALSE に設定した場合、文字列のデータ タイプは VARCHAR2。TRUE に設定すると、フィールドのデータ タイプは NVARCHAR2 になります。) | TRUE または FALSE | |
VERSIONS_INDEX | VERSIONS テーブル インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
VERSIONS_TABLE | VERSIONS テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_COLUMN_STORAGE | 作成する XML 列のタイプを ArcSDE XML またはネイティブ DBMS XML のどちらかで指定 | SDE_XML or DB_XML | |
XML_DOC_INDEX | sde_xml_doc<n> テーブルの xmldoc<n>_pk インデックスと xml_doc<n>_ix インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_DOC_LOB_STORAGE | sde_xml_doc<n> テーブルの xml_doc 列における XML ドキュメントの格納およびアクセス情報 | LOB の格納パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_DOC_MODE | XML ドキュメントの格納タイプ | COMPRESSED または UNCOMPRESSED | |
XML_DOC_STORAGE | sde_xml_doc<n> テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE | XML_DOC_MODE パラメーターを UNCOMPRESSED に設定すると、XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE パラメーターによって XML ドキュメントの格納形式が決定される | XML_DOC_MODE はデフォルトで COMPRESSED に設定されるため、XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE パラメーターはデフォルトでは存在しません。有効な値は CLOB または NCLOB です。 | |
XML_DOC_VAL_LOB_STORAGE | sde_xml_doc<n> テーブルの xml_doc_val 列における XML ドキュメント コンテンツの格納およびアクセス情報 | LOB の格納パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_DOUBLE | sde_xml_idx<n> テーブルの double_tag 列の xmlix<n>_db インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_ID | xml_idx<n> テーブルの ID 列の xmlix<n>_id インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_PK | sde_xml_idx<n> テーブルの xml_key_column id 列の xmlix<n>_pk インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_STRING | sde_xml_idx<n> テーブルの string_tag 列の xmlix<n>_st インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_TAG | sde_xml_idx<n> テーブルの tag_id 列の xmlix<n>_tg インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_INDEX_TEXT | XML インデックス作成パラメーター (『Oracle Text リファレンス』を参照) | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_STORAGE | sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_IDX_TEXT_TAG_STORAGE | sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の text_tag 列のコンテンツの格納およびアクセス情報 (値が指定されない (デフォルト) または DISABLE STORAGE IN ROW が指定されない場合、この LOB データはインライン格納されます。) | <値なし>、ENABLE STORAGE IN ROW、または DISABLE STORAGE IN ROW | |
XML_IDX_TEXT_UPDATE_MEMORY | テキスト インデックスを構築および更新する際に使用するメモリ量 (「2M」であれば 2MB の割り当て) | 0 よりも大きく、利用可能な RAM のサイズ (M を指定すると MB 単位) よりも小さい整数 (推奨される設定については、Oracle のドキュメントを参照) | |
XML_IDX_TEXT_UPDATE_METHOD | Oracle Text でのインデックス変更の管理方法:
| NONE、BUFFERED、または IMMEDIATE | |
XML_INDEX_TAGS_INDEX | sde_xml_indexes テーブルの xml_indextags_pk インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 | |
XML_INDEX_TAGS_TABLE | sde_xml_index_tags テーブルおよび tag_name 列の xml_indextags_ix1 インデックスと tag_alias 列の xml_indextags_ix2 インデックスの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。 |
パラメーターの機能説明
以下のセクションは、上記の表に一覧表示された各パラメーターの詳しい説明です。
ビジネス テーブルとインデックスの格納パラメーター
ビジネス テーブルは、フィーチャクラスまたは非空間テーブルの属性テーブルです。ビジネス テーブルの格納設定を定義するには、B_STORAGE パラメーターを使用します。
ビジネス テーブルのインデックスの作成をサポートするインデックス格納パラメーターは、次の 5 つです。
- B_INDEX_USER パラメーターは、ユーザー定義インデックスの格納設定を保持します。
- B_INDEX_ROWID パラメーターは、登録したテーブルの ObjectID 列 (通常は ROWID または OBJECTID という名前) に ArcGIS が作成するインデックスの格納設定を保持します。
- B_INDEX_RASTER パラメーターは、ラスター列がビジネス テーブルに追加されたときに ArcGIS が作成するラスター列インデックスの格納設定を保持します。ArcGIS は、ラスターを含むフィーチャクラスを作成するときに、このインデックスを作成します。
- B_INDEX_TO_DATE パラメーターは、インデックス R<registration_id>_sde_todate の格納を指定します。このインデックスは、ビジネス テーブルで履歴管理が有効になったときに作成され、履歴管理操作中に履歴テーブルを更新するときに使用されます。
ADD テーブルと DELETE テーブルの格納パラメーター
ビジネス テーブルまたはフィーチャクラスをバージョン対応登録すると、複数のユーザーがオブジェクトを管理して編集できるようになります。バージョン対応登録されたビジネス テーブルには、ADD テーブルと DELETE テーブルの 2 つのテーブルが作成されます。
ユーザーは適切な間隔で各自の変更内容を他のユーザーの変更内容とマージし、同じフィーチャを変更したことによって発生する競合を解決します。
ADD テーブルのパラメーター
A_STORAGE パラメーターは、ADD テーブルの格納設定を保持します。ADD テーブルの名前は A<n>で、<n> の部分は TABLE_REGISTRY ジオデータベース システム テーブルに格納されている登録 ID になります。たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、A10 という名前の ADD テーブルが作成されます。
その他 5 つの格納パラメーターが、ADD テーブルのインデックスの格納設定を保持します。
- A_INDEX_RASTER パラメーターは、ADD テーブルのラスター列に作成されるインデックスの格納設定を指定します。インデックスの名前は SDE_RIX_<N>_A です。<N> は、ラスター列 ID です。
- A_INDEX_ROWID パラメーターは、ArcGIS がバージョン対応登録されたステート ID 列および ObjectID 列に作成するインデックスの格納設定を保持します。ADD テーブルの ROWID 列のインデックス名は A<n>_PK になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
- A_INDEX_STATEID パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルの SDE_STATE_ID 列に作成するインデックスの格納設定を保持します。SDE_STATE_ID 列のインデックス名は A<n>_STATE_ID_IX1 になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
- A_INDEX_SHAPE パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルの空間列に作成するインデックスの格納設定を保持します。ビジネス テーブルに空間列が含まれている場合、その列とインデックスは ADD テーブルに複製されます。ADD テーブルの空間列のインデックス名は A<n>_IX1_A になります。<n> の部分は、LAYERS ジオデータベース システム テーブルに格納されているフィーチャクラスのレイヤー ID です。
- A_INDEX_USER パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルで作成するカスタム インデックスの格納設定を保持します。ビジネス テーブルのカスタム インデックスは、ADD テーブルに複製されます。
DELETE テーブルのパラメーター
D_STORAGE パラメーターは、DELETE テーブルの格納設定を保持します。DELETE テーブルの名前は D<n> で、<n> の部分は TABLE_REGISTRY ジオデータベース システム テーブルに格納されている登録 ID になります。たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、D10 という名前の DELETE テーブルが作成されます。
その他 2 つの格納パラメーターが、DELETE テーブルに作成されるインデックスの格納設定を保持します。D_INDEX_STATE_ROWID パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの SDE_STATE_ID 列と SDE_DELETES_ROW_ID 列に作成する D<n>_IDX1 インデックスの格納設定を保持します。D_INDEX_DELETED_AT パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの DELETED_AT 列、SDE_DELETES_ROW_ID 列、SDE_STATE_ID 列に作成する D<n>_PK インデックスの格納設定を保持します。
空間インデックス テーブルとフィーチャ テーブルのパラメーター
ST_Geometry 格納で作成されるフィーチャクラスは、Oracle データベース内に追加テーブルを作成します。この空間インデックス テーブルには、S<n>_IDX$ という名前が付けられます。<n> は、空間インデックス テーブルのジオメトリ インデックスの値です。この値は、SDE.ST_GEOMETRY_COLUMNS ジオデータベース システム テーブルにクエリを実行することによって取得されます。空間インデックス テーブルは、Oracle の索引構成表 (IOT) として作成されます。ST_Geometry 属性の空間インデックスは、Oracle Enterprise Manager で表示した場合、A<n>_IX1 として表示されます。値 <n> は、LAYERS ジオデータベース システム テーブルに格納された LAYER_ID 値を表します。
ST_Geometry 列を含むパーティション化ビジネス テーブルを作成する場合は、空間インデックスもパーティション化してください。パーティション化には、グローバルとローカルの 2 種類があります。デフォルトでパーティション化ビジネス テーブルに作成されるのは、グローバル パーティション インデックスです。ローカル パーティション インデックスを作成する場合は、CREATE INDEX ステートメントの末尾にキーワード LOCAL を追加します。ArcGIS で、空間インデックスの CREATE INDEX ステートメントの末尾に LOCAL を追加できるようにするには、DEFAULTS キーワード内でパラメーター ST_INDEX_PARTITION_LOCAL を TRUE に設定します。
ST_Geometry 列を持つビジネス テーブルをパーティション化していない場合に、ST_INDEX_PARTITION_LOCAL を TRUE に設定すると、次のメッセージが表示されます。
ORA-14016: underlying table of a LOCAL partitioned index must be partitioned
フィーチャクラスを ArcSDE Compressed Binary 格納形式 (LONG RAW または BLOB データ タイプ) で作成すると、Oracle データベースにフィーチャ テーブルと空間インデックス テーブルの 2 つのテーブルが追加されます。空間インデックス テーブルの名前は S<n> で、<n> の部分は LAYERS ジオデータベース システム テーブルに格納されている空間インデックス テーブルのフィーチャクラスのレイヤー ID です。フィーチャ テーブルには 3 つのインデックスが作成され、空間インデックス テーブルには 2 つのインデックスが作成されます。空間インデックスに適用されるコンフィグレーション パラメーターは、通常は「S_」で始まります。
これらのテーブルとインデックスの格納パラメーターは、ビジネス テーブルの B_STORAGE 格納パラメーターと B_INDEX_* 格納パラメーターと同じパターンに従います。S_STORAGE パラメーターは、ST_Geometry とバイナリ格納の両方に対して空間インデックス テーブルおよびそのインデックスに使用される CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。S_INDEX_ALL パラメーターはバイナリ格納にのみ適用され、空間テーブルの第 1 インデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。第 1 インデックスの名前は S<n>_IX1 で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているインデックスのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
フィーチャクラスにバイナリ格納を使用した場合、S_INDEX_SP_FID パラメーターは、空間テーブルの第 2 インデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。第 2 インデックスの名前は S<n>_IX2 で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているインデックスのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
フィーチャクラス パラメーターは、バイナリ格納を使用する場合にのみ適用され、 「F_」で始まります。
- F_STORAGE パラメーターは、フィーチャ テーブルの CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。フィーチャ テーブルの名前は F_<n> で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているフィーチャ テーブルのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
- F_INDEX_FID パラメーターは、フィーチャ テーブルの空間列のインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。この空間列のインデックス名は F<n>_UK1 で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているインデックスのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
- F_INDEX_AREA パラメーターは、フィーチャ テーブルの AREA 列のインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。AREA 列のインデックス名は F<n>_AREA_IX2 で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているインデックスのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
- F_INDEX_LEN パラメーターは、フィーチャ テーブルの LENGTH 列のインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。LENGTH 列のインデックス名は F<n>_LEN_IX3 で、<n> の部分は LAYERS テーブルに格納されているインデックスのフィーチャクラスのレイヤー ID です。
ラスター テーブルおよびインデックス格納のパラメーター
RASTER_STORAGE を BLOB に設定してキーワードを指定する場合、ビジネス テーブルに追加されるラスター列は、サポート テーブルとインデックスで構成されるスキーマに格納されているラスター データへの外部キー参照です。RASTER_STORAGE が RASTERBLOB (デフォルト) に設定されている場合は、ビジネス テーブルに BLOB 列が作成され、 サポート ラスター情報が追加テーブルに格納されます。
ArcGIS 10.4.1 以前および ArcGIS Pro 1.3 以前のクライアントは、RASTERBLOB 格納を使用するラスター データセットまたはモザイク データセットを作成することも、それらにアクセスすることもできないことに注意してください。
次のラスター テーブルのパラメーターは、サポート ラスター テーブルとインデックスの設定を定義します。
RASTER_BINARY_TYPE は RASTER_STORAGE に置き換えられています。RASTER_BINARY_TYPE は依然として有効ですが、サポートされていません。
RAS_STORAGE パラメーターは、RAS テーブルの CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
RAS_INDEX_ID パラメーターは、RAS テーブルのインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。
BND_STORAGE パラメーターは、BND テーブルの CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
BND_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BND テーブルの複合列のインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。
BND_INDEX_ID パラメーターは、BND テーブルの RID 列のインデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。
AUX_STORAGE パラメーターは、AUX テーブルの CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
AUX_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、AUX テーブルの複合インデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。
BLK_STORAGE パラメーターは、BLK テーブルに使用される CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
BLK_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BLK テーブルの複合インデックスに使用される CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。
MD_URI_LOB_STORAGE パラメーターは、モザイク データセットの URI 列への LOB の格納方法を定義します。
他にも、ラスター属性テーブルというラスター テーブルがあります。このテーブル (複数の場合もあります) には、ラスター内のセル値に基づく属性値が格納されます。B_STORAGE パラメーターがこれらのテーブルの格納設定を定義します。これらのテーブルに、他のフィーチャクラスのビジネス テーブルと異なる格納場所を定義する必要がある場合は、ラスター データセットおよびラスター カタログの作成中に、ラスター属性テーブル用の異なる格納情報を指定するラスター キーワードを作成してください。
ラスター属性テーブルの詳細については、「ラスター データセットの属性テーブル」をご参照ください。
ジオメトリ格納パラメーター
Oracle に格納されたジオデータベースでは、5 種類の空間データ格納形式を使用できます。GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、ジオメトリの格納に使用する形式を指定します。DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、大部分のフィーチャクラスの作成に使用されるジオメトリ格納タイプを反映するように設定してください。GEOMETRY_STORAGE パラメーターには、次の値を指定することができます。
- ST_Geometry for Oracle - このタイプは、ST_GEOMETRY データ タイプが使用できるように Oracle データベースを拡張します。空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを ST_GEOMETRY に設定します。(ArcGIS 9.3 以降では、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを設定しなければ ST_GEOMETRY 形式が使用されます。)
- BLOB データ タイプとして格納される ArcSDE Compressed Binary
空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDELOB に設定します。この形式をデフォルトにする場合は、DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDELOB に設定します。
- ArcSDE Compressed Binary - LONG RAW として格納される圧縮バイナリ形式で空間データを格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDEBINARY に設定します。
- Oracle Spatial ジオメトリ タイプ - このオブジェクト リレーショナル タイプは、Oracle DBMS に SDO_GEOMETRY タイプが含まれるようにデータベース モデルを拡張します。
空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDO_GEOMETRY に設定します。この形式をデフォルトにする場合は、DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDO_GEOMETRY に設定します。
- OGC WKB ジオメトリ タイプ - ジオメトリのポータブル表現を、連続するバイト ストリームとして提供します。OGCWKB 表現は、2D ジオメトリのみをサポートします。
空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを OGCWKB に設定します。この形式をデフォルトにする場合は、DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを OGCWKB に設定します。
XML パラメーター
XML 列が ArcSDE XML として作成されるか、ネイティブの Oracle XML として作成されるかは、XML_COLUMN_STORAGE パラメーターによって決定されます。デフォルト設定では、ArcSDE XML (SDE_XML) が使用されます。
XML 列には、2 つのテキスト インデックスが関連付けられている場合があります。1 つは XML ドキュメント テーブル用、もう 1 つは XML インデックス テーブル用です。XML 列を正常に作成するためには、XML_IDX_INDEX_TEXT パラメーターに適切な値が設定されている必要があります。この値は、XML 列のコンテキスト テキスト インデックスを作成するときの PARAMETERS 句で使用されます。XML_IDX_INDEX_TEXT パラメーターで適切な値は、他のタイプのインデックスを作成するために他の DBTUNE パラメーターに使用される値と同じではありません。PARAMETERS 句の値は、テキスト インデックスの格納パラメーター、XML ドキュメントでインデックスと検索テキストを言語解析する際の言語、テキスト インデックスを更新するスケジュール、およびテキスト インデックスに固有のその他の設定を制御します。
XML ドキュメントは、XML ドキュメント テーブルの XML_DOC 列と XML_DOC_VAL 列、および XML インデックス テーブルの TEXT_TAG 列に LOB (Large Object) 形式で格納されます。検索パフォーマンスを最適化するには、これらの列を適切に設定することが重要です。LOB データが行の他のデータと同じブロックに格納される場合、LOB はインライン格納されます。ただし、インライン格納を使用できるのは、LOB データのサイズが 4 KB 未満の場合に限られます。アウトライン格納では、データは LOB セグメントに格納され、LOB ロケーターだけがその行の他のデータとともに格納されます。
XML 列に関連付けられた LOB データをインラインとアウトラインのどちらで格納するのかについては、DBTUNE パラメーターの XML_DOC_LOB_STORAGE、XML_DOC_VAL_LOB_STORAGE、および XML_IDX_TEXT_TAG_STORAGE で指定することができます。データをアウトライン格納する場合は「DISABLE STORAGE IN ROW」、インライン格納する場合は「ENABLE STORAGE IN ROW」を追加します。
XML 列の LOB データがアウトライン格納される場合、デフォルトでは、そのデータは XML ドキュメント テーブルと同じ表領域に配置されます。LOB データは、XML ドキュメント テーブルとは異なる表領域へ移動することもできます。
ログ ファイル テーブルのパラメーター
ArcGIS は、選択されたレコード セットを保持するために、ログ ファイル テーブルを使用します。
ログ ファイルのパラメーターは、ログ ファイルのデータ テーブルとインデックスに影響を与えます。これらは「L」または「SESSION」で始まります。次に、これらのパラメーターを示します。
- LF_STORAGE パラメーターは、LOGFILES テーブルの設定を定義します。
- LF_INDEXES パラメーターは、LOGFILES テーブルの logfiles_pk インデックスと logfiles_uk インデックスの作成を定義します。
- LD_STORAGE パラメーターは、LOGFILE_DATA テーブルと LOGPOOL_<SDE_ID> テーブルの設定を定義します。
- LD_INDEX_ROWID パラメーターは、LOGFILE_DATA テーブルの LOGFILE_DATA_idx1 インデックスの作成と、LOGPOOL_<SDE_ID> プール テーブルの LOGPOOL_<SDE_ID>_idx1 インデックスの作成を定義します。
- LD_INDEX_DATA_ID パラメーターは、LOGFILE_DATA テーブルの LOGFILE_DATA_idx2 インデックスの作成と、LOGPOOL_<SDE_ID> テーブルの LOGPOOL_<SDE_ID>_idx1 インデックスの作成を定義します。
- SESSION_STORAGE は、SESSION_<sde_id> テーブルの設定を定義します。
- SESSION_INDEX は、セッションベースのログ ファイル テーブルでの LOGSESSION_<SDE_ID>_idx1 インデックスの作成を定義します。
- SESSION_TEMP_TABLE パラメーターは、Oracle データベースでは使用されません。
ジオデータベースでのログ ファイル テーブルの使用方法については、「Oracle のジオデータベースに格納されたログ ファイル テーブル オプション」をご参照ください。
ユーザー インターフェイス パラメーター
ユーザー インターフェイス パラメーターは「UI」で始まり、関連するコンフィグレーション キーワードを ArcGIS ユーザー インターフェイスおよび ArcObjects で利用可能にするかどうかを指定します。UI_TEXT は、非コンポジット コンフィグレーション キーワードで使用されます。UI_TOPOLOGY_TEXT は、トポロジ キーワードで使用されます。UI_TERRAIN_TEXT は、テレイン キーワードで使用されます。UI_NETWORK_TEXT は、ネットワーク キーワードで使用されます。これらは、UI パラメーターを必要とするデフォルトのコンフィグレーション キーワードにすでに含まれています。独自のカスタム キーワードを作成する場合、必ずこれらのパラメーターのうちのいずれかを追加します。
BLOB 格納パラメーター
BLOB を、GEOMETRY_STORAGE、RASTER_STORAGE、および ATTRIBUTE_BINARY の各パラメーターに使用できます。
GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、フィーチャクラスにベクター データを格納する方法を制御します。RASTER_STORAGE パラメーターは、ラスター データセット、ラスター カタログまたはラスター属性にラスター データを格納する方法を制御します。最後の ATTRIBUTE_BINARY パラメーターは、ベクターまたはラスターではないその他すべてのバイナリ データの格納を制御します。
BLOB 列を作成するには、任意のコンフィグレーション キーワード内でパラメーターを次のように設定する必要があります。
GEOMETRY_STORAGE SDELOB
RASTER_STORAGE BLOB
ATTRIBUTE_BINARY BLOB
ベクター データおよびラスター データには次のような LOB 格納パラメーターをお勧めします。
- ほとんどの GIS (地理情報システム) のデータは 3,964 バイトのインライン閾値を超えないため、常にインライン格納を有効にします。パフォーマンスは、データをインライン格納した場合が最も高くなります。
- ジオデータベースのデータは頻繁に読み取られるため、キャッシュを有効にします。
- ArcGIS は BLOB データの更新は実行せず、挿入および削除のみを実行するため、PCT_VERSION を 0 に設定します。これは、LOB セグメント内の古いバージョンのデータを維持する必要がないためです。
- 8K より小さいチャンク サイズは使用しないでください。2K および 4K のチャンク サイズでは、Oracle サーバー プロセスがフェッチしなければならないチャンク数が増えるため、I/O の量が増加します。8K のチャンク サイズで無駄になる格納領域は、16K のチャンク サイズよりも少なくなります。2K または 4K のチャンク サイズを使用すると無駄になる格納領域はさらに減りますが、ほとんどのラスターおよびベクター データで、データの表示に要する時間が 8K のチャンク サイズに格納する場合を大きく上回ることが、テストで明らかになっています。チャンク サイズは常にデータ ブロック サイズの倍数となるため、BLOB に GIS データを格納するために使用する最適なデータ ブロック サイズは 8K になります。
次に示す例では、BLOB データ タイプでラスター ブロック テーブルを格納するために、ラスター DBTUNE 格納パラメーターが変更されている様子を示します。
RASTER_STORAGE "BLOB"
BLK_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE RASTER
LOB (BLOCK_DATA) STORE AS
(TABLESPACE RASTER_LOB_SEGMENT
CACHE PCTVERSION 0)"
AUX_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE RASTER
LOB (OBJECT) STORE AS
(TABLESPACE RASTER
CACHE PCTVERSION 0)"
ラスター ブロック ピクセル データが 3,965 バイト未満の場合は、RASTER 表領域の BLOCK_DATA 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、RASTER_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。LOB インデックスは、チャンクの数が 12 を超えた場合にのみ使用されます。これは、ジオデータベース データではほとんど発生しません。たとえば LOB セグメントのチャンク サイズが 8K である 場合は、ArcSDE バイナリ データが 96K を超えてから、LOB インデックスが使用されます。
次に示す例では、BLOB データ タイプでフィーチャ テーブルを格納するために、ベクター コンフィギュレーション格納パラメーターが変更されている様子を示します。
GEOMETRY_STORAGE "SDELOB"
F_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE VECTOR
LOB (POINTS) STORE AS
(TABLESPACE VECTOR_LOB_SEGMENT
CACHE PCTVERSION 0)"
GEOMETRY_STORAGE "ST_GEOMETRY"
フィーチャのバイナリ データが 3,965 バイト未満の場合は、VECTOR 表領域の POINTS 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、VECTOR_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。
ATTRIBUTE_BINARY "BLOB"
B_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE BIZZTABS
LOB (DOCUMENT) STORE AS
(TABLESPACE BIZZ_LOB_SEGMENT
CACHE PCTVERSION 0)"
A_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE BIZZTABS
LOB (DOCUMENT) STORE AS
(TABLESPACE BIZZ_LOB_SEGMENT
CACHE PCTVERSION 0)"
この例では、ビジネス テーブルのバイナリ データが 3,965 バイト未満の場合は、BIZZTABS 表領域のビジネス テーブルの BLOB 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、BIZZ_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。この例の BLOB 列は DOCUMENT です。上記の B_STORAGE DBTUNE パラメーターが、DOCUMENT 列を持たないテーブルの作成に使用されると、次のようなエラーが Oracle から返されます。
ORA-00904: "DOCUMENT": invalid identifier
このため、特定の BLOB 列を参照する B_STORAGE または A_STORAGE のパラメーターを DEFAULTS キーワードに追加するのは賢明ではありません。ビジネス テーブルにこれらの列が含まれている必要があるからです。代わりに、個別のコンフィグレーション キーワードを作成して、これらの格納パラメーターをキーワードに追加します。格納パラメーターを含むキーワードはテーブルの作成中に参照されます。DEFAULTS キーワードの格納パラメーターは、特定のキーワードに格納パラメーターが含まれていない場合に使用されることにも注意してください。このため、特定の格納パラメーターの構成文字列が DEFAULTS キーワードの格納パラメーターと同一の場合は、その格納パラメーターをキーワード内に追加する必要はありません。たとえば、新規キーワード ROADS の B_STORAGE および A_STORAGE 以外のすべての格納パラメーターが、DEFAULTS キーワードの格納パラメーターと同じ構成文字列を持つ場合、ROADS キーワード下に作成する必要があるのは B_STORAGE および A_STORAGE のパラメーターのみです。その他のすべての格納パラメーターは、ROADS キーワードにはないため、DEFAULTS キーワードから読み取られます。
追加パラメーター
DBTUNE ジオデータベース システム テーブルには、次のような個別パラメーターを設定することもできます。
COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT パラメーター
バージョン対応しているデータベースの保守では、そのステート ツリーを定期的に圧縮する作業が必要になります。
圧縮処理のトランザクションは比較的大きいため、ロールバック セグメントを手動で管理している場合は、変更内容を保持する大きなロールバック セグメントを別に作成することをお勧めします。COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT パラメーターは、圧縮処理のために作成されたロールバック セグメントの名前を保持します。DEFAULTS コンフィグレーション キーワードに、COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT 格納パラメーターを追加してください。
Oracle では、ロールバック セグメントを手動で管理することは推奨されません。詳細については、Oracle のドキュメントをご参照ください。
ATTRIBUTE_BINARY パラメーター
ArcGIS では、バイナリ データを格納するための属性列を LONG RAW または BLOB として定義します。デフォルトの推奨される設定は BLOB です。
フィーチャクラス リプレゼンテーションを使用している場合は、フィーチャクラスの作成に ATTRIBUTE_BINARY パラメーターが BLOB に設定されたコンフィグレーション キーワードを使用する必要があります。DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの ATTRIBUTE_BINARY パラメーターの値が LONGRAW に設定されている場合は、ユーザーがリプレゼンテーション クラスを格納するフィーチャクラスを作成するときに指定できる、別のコンフィグレーション キーワードを作成する必要があります。
たとえば、次に示す REPRESENTATIONS カスタム コンフィグレーション キーワードを追加することができます。
##REPRESENTATIONS ATTRIBUTE_BINARY BLOB UI_TEXT "Configuration keyword used to create feature classes containing representation classes" END
カスタム キーワードの詳細については、「コンフィグレーション キーワード」をご参照ください。フィーチャクラスの作成に ATTRIBUTE_BINARY パラメーターが LONGRAW に設定されたコンフィグレーション キーワードを使用し、かつ複数のリプレゼンテーションを作成した場合には、エラー メッセージが返されます。
Unable to create the representation. Underlying DBMS error.
原因は、新しいリプレゼンテーション クラスが追加されるたびに、フィーチャクラスのビジネス テーブルに 2 つのフィールド (1 つは LONG RAW、もう 1 つは BLOB) が追加されることにあります。Oracle のテーブルには複数の LONG RAW フィールドを追加できないので、2 つ目の LONG RAW フィールドが追加されたときにエラーになります。
UNICODE_STRING パラメーター
UNICODE_STRING パラメーターは、テキスト列を VARCHAR2 (非 Unicode) と NVARCHAR2 (Unicode) のどちらのデータ タイプで格納するかを指定します。
Unicode データの詳細については、「Unicode の概要」をご参照ください。