従来のジオデータベースのバージョンには、バージョンの特定と操作に役立つ一連の関連プロパティがあります。これらのプロパティの多くは、バージョンの作成時に設定されます。バージョンの所有者またはジオデータベース管理者が変更できるプロパティもあります (バージョン名、説明など)。
[ジオデータベース管理] ダイアログ ボックスの [バージョン] タブでバージョンのプロパティを表示することができます。これにアクセスするには、カタログ ツリーでデータベース接続を右クリックし、[管理] → [ジオデータベースの管理] → [バージョン] タブの順にクリックします。あるいは、ArcMap で [バージョニング] ツールバーの [バージョン マネージャー] ボタン をクリックします。
[バージョン] タブの下部に [トランザクション]、[履歴]、[ツリー ビュー] の 3 つのサブタブがあり、これらはすべてのユーザーに表示されます。[トランザクション] タブと [ツリー ビュー] タブには、トランザクション バージョンに関する情報が表示されます。[履歴] タブには、履歴バージョンに関する情報が表示されます。
ジオデータベースにジオデータベース管理者として接続している場合は、[バージョン] タブに 4 つ目の [リコンサイルの順序] サブタブが表示されます。[リコンサイルの順序] には、Default バージョンを圧縮してステート 0 にする際に障害となるトランザクション バージョンのみがリストされます。これにより、ジオデータベース管理者は、Default バージョンとリコンサイルする必要のあるバージョンとその順序を確認できます。
従来のトランザクション バージョンと履歴バージョンには、異なるプロパティのセットが格納されています。
トランザクション バージョンのプロパティ
[トランザクション]、[ツリー ビュー]、[リコンサイルの順序] の各タブの [プロパティ] ウィンドウは同じです。リストでバージョンを選択すると、選択したバージョンのプロパティが表示されます。次に例を示します。
この例では、gdbversion1 という名前の従来のトランザクション バージョンのプロパティを示しています。これは、ユーザー GDB がジオデータベースの Default バージョンから作成したものです。アクセス権限は、[プロテクト] に設定されています。これは、接続しているすべてのユーザーがこのバージョンを表示できますが、バージョンとそれに含まれるデータを編集できるのは、GDB ユーザーとジオデータベース管理者のみであることを意味します。バージョンの作成日と最終更新日は、2010 年 12 月 14 日です。このバージョンはレプリカに属しておらず ([レプリカ] は [なし])、どのユーザーからもロックされていません ([ロック済み] は [なし]) が、Default バージョンを圧縮してステート 0 に戻す操作をブロックします ([ブロック中] は [あり])。
ジオデータベースにバージョン所有者またはジオデータベース管理者として接続している場合は、選択されているジオデータベース バージョンの名前、説明、アクセス権限を変更できます。
履歴バージョンのプロパティ
履歴バージョンには、特定の日時におけるデータの状態が表示されます。[ジオデータベース管理] ダイアログ ボックスの [バージョン] タブに表示される履歴バージョンのプロパティには、履歴バージョンの名前および履歴バージョンで参照するデータベースの日付と時刻が表示されます。履歴バージョンの名前、日付、時刻のプロパティは誰でも変更できます。