ベクトル場レンダラー関数では、ベクター シンボルを使用してラスターを表示できます。一般的に、このレンダラーは流れの方向と強度を視覚化するために使用されます。強度または方向のいずれかを表す単一のラスター レイヤーをシンボル表示するためにも使用できます。ベクトル場レンダラー関数を使用したラスターのレンダリングについては、「ベクター シンボルを使用したラスター データの描画」をご参照ください。
この関数には、次の 13 のパラメーターがあります。
- 入力ラスター - 入力ラスターには、多次元ラスター レイヤーまたはベクトル場関数の出力を指定できます。
- U および V 成分を入力 - このチェックボックスは、入力成分が強度と方向を表しているのか、U と V を表しているのかを決定します。U と V の成分は、強度と方向以外のベクトル セットで使用される成分です。
- オフ - 入力データは強度と方向を表します。
- オン - 入力データは U および V の成分を表します。
- 強度/U 成分 - 入力の強度または U 成分。ドロップダウン メニューを使用して、使用するバンドを選択します。[方向] が [なし] に設定されている場合は、スカラー値が表示されます。この場合はシンボルのサイズのみが変更され、回転は行われません。塩分濃度や溶存酸素などのデータの視覚化に使用できます。 U が使用されている場合は、レンダラーがリアルタイムで強度に変換します。V が使用されている場合は、レンダラーがリアルタイムで方向に変換します。
- 方向/V 成分 - 入力の方向または V 成分。ドロップダウン メニューを使用して、使用するバンドを選択します。[強度] が [なし] に設定されている場合、レンダラーはデータを回転して一定のサイズで描画します。これは、傾斜方向などのデータを視覚化するのに役立ちます。
- 参照系 - 方向成分の測定方法を指定します。
- 地理学 - 0 度を真北、90 度を真東として使用します。
- 数学 - 0 度を真東、90 度を真北として使用します。
- 角度の表現 - 質量流の方向を指定します。
- From - 質量は角度に沿って流れ、参照系の原点に向かって移動しています。これは、気象学的慣例と呼ばれることもあります。
- To - 質量は角度に沿って流れ、参照系の原点から離れる方向に移動しています。これは、海洋学的慣例と呼ばれることもあります。
- シンボル - ベクトル場を表示するシンボルを選択します。シンボルを選択するには、ドロップダウン リストから選択する方法、[シンボル選択] ウィンドウを使用して選択する方法、または [インポート] ボタンを使用してフィーチャ レイヤーからシンボルをインポートする方法の 3 つがあります。
- 各シンボルが表すタイルのサイズ - タイルのサイズを、画面ピクセルの単位またはその他の計測単位で指定します。タイルのサイズはシンボルの密度を決定し、タイル サイズを大きくするほど、表示されるシンボルの数が少なくなります。
- 間引き方法 - 表示されるピクセルが多すぎる場合に、ベクター シンボルの強度と方向を計算する方法を決定するために使用されます。
- 最小強度 - 強度の最小値。デフォルトでは、この値は入力から計算されます。入力で統計情報が計算されていない場合や、入力が U および V 成分である場合に、最小強度を変更できます。強度がこの値以下のタイルは、最小のシンボル サイズでレンダリングされます。
- 最小シンボル サイズ - シンボルの最小サイズを指定します。タイルに対する割合 (%) として指定します。
- 最大強度 - 強度の最大値。デフォルトでは、この値は入力から計算されます。入力で統計情報が計算されていない場合や、入力が U および V 成分である場合に、最大強度を変更できます。強度がこの値以上のタイルは、最大のシンボル サイズでレンダリングされます。
- 最大シンボル サイズ - シンボルの最大サイズを指定します。タイルに対する割合 (%) として指定します。
間引き方法
間引き方法は、タイルの強度および方向の値を計算するために使用されます。
- ベクトル平均 - ピクセルごとに、方向と強度を U および V 成分に変換し、タイル内のすべてのピクセルの U と V の平均を計算した後、平均の U および V を再度方向と強度に変換します。
- 最近隣内挿法 - タイルの中央に最も近いピクセルの値を使用します。
- 共一次内挿法 - タイルで共一次内挿リサンプリングを実行します。
- 三次たたみ込み内挿法 - タイルで三次たたみ込み内挿リサンプリングを実行します。
- 最小 - タイルのピクセルの最小値。
- 最大 - タイルのピクセルの最大値。