VPF (Vector Product Format) は、アメリカ国防総省の軍事標準で、標準の形式、構造、および大きな地理データベースの構成を定義しています。ArcCatalog では、VPF データは読み取り専用です。ただし、データのある場所に書き込み権限を持っている場合は、カタログスタイルのメタデータを作成することができます。VPF データには 4 つのレベルがあります。
VPF データベースは、ユニットとして管理されるデータのコレクションです。VPF ライブラリは、ArcInfo Workstation Librarian ライブラリのように、定義された範囲内にあり同じ座標系を使用するカバレッジのコレクションです。VPF カバレッジには、ArcGIS カバレッジのように、多くのフィーチャクラスを含めることができます。VPF カバレッジの名前は、ライブラリ名の後ろにカバレッジ名が続きます。たとえば、「elev」というカバレッジが「algiers」というライブラリ内にある場合、カタログには「algiers:elev」と表示されます。多くの場合、カバレッジ名は VPF プロダクト仕様に指定されています。
VPF フィーチャクラスは、同じ属性を持つフィーチャ (プリミティブ) のコレクションです。それぞれのフィーチャクラスには、ポイント (ノード)、ライン (エッジ)、ポリゴン (フェース)、アノテーションの各フィーチャが含まれており、関連するフィーチャ属性テーブルを持ちます。VPF カバレッジ内のフィーチャクラスは、さまざまな種類のフィーチャを表します。たとえば、水文カバレッジは、ダム、排水溝、湖、川などを表すフィーチャクラスを持ちます。
カバレッジのフィーチャは、タイル分割されていても、連続して表示されます。また、カバレッジのトポロジの定義に従って、相互接続されています。VPF カバレッジのトポロジには 4 つのレベル (0、1、2、3) があります。レベル 0 のカバレッジには、トポロジ情報がありません。レベル 3 のカバレッジは、完全なポリゴン トポロジを持ちます。
VPF テーブルは、データベース、ライブラリ、カバレッジ、フィーチャクラスの内容を説明します。これらは、フォルダー内にあり、データの各レベルと対応しています。データベースを説明するテーブルは、カバレッジのリストの下に表示されます。ライブラリを説明するテーブルは、カバレッジごとに 1 つあるフォルダーと共に、そのフォルダー内にあります。一方、カバレッジのフォルダーには、該当する場合、その内容を説明するテーブルとタイルごとに 1 つのフォルダーが含まれています。