各ツールには、操作を実行するときに使用するパラメーターがあります。これらのパラメーターの中には、許容値や出力場所など、すべてのツールに共有するものがあります。これらのパラメーターのデフォルト値は、すべてのツールが実行時に使用するジオプロセシング環境から取得することができます。ツールを実行する際には、現在の環境設定をグローバル入力パラメーター値として使用することもできます。対象地域、出力データセットの空間参照、新しいラスター データセットのセル サイズといった設定はすべて、ジオプロセシング環境で指定することができます。
ArcPy では、ジオプロセシング環境が ArcPy クラス env の下にプロパティとして整理されています。次の例では、いくつかの環境値がディスプレイに表示されてから、新しい値が設定されます。
>>> print arcpy.env.overwriteOutput
True
>>> print arcpy.env.workspace
None
>>> arcpy.env.overwriteOutput = False
>>> arcpy.env.workspace = "c:/temp"
>>> print arcpy.env.overwriteOutput
False
>>> print arcpy.env.workspace
c:/temp
>>>
[Python] ウィンドウの環境の履歴管理
ジオプロセシング環境は、ツールの操作と出力に大きな影響をおよぼすため、環境設定の履歴管理を行い、必要に応じて環境をデフォルトの状態にリセットできるようにすることが大切です。
ResetEnvironments という ArcPy 関数は、デフォルトの環境値を復元するときに使用できます。
>>> arcpy.ResetEnvironments()
>>>
ListEnvironments という ArcPy 関数は、すべてのジオプロセシング環境のリストを作成するときに使用できます。このリストは、すべての環境と現在の値へのアクセスとこれらの印刷に使用できます。この例では、2 つの環境しか表示されていませんが、このコードを使うと、すべての環境と環境値が表示されます。
>>> environments = arcpy.ListEnvironments()
... for environment in environments:
... envSetting = eval("arcpy.env." + environment)
... print "%-30s: %s" % (environment, envSetting)
...
newPrecision : SINGLE
autoCommit : 1000