GIS (Geographic Information System: 地理情報システム) では、フィーチャは実際の位置に表示され、フィーチャの座標は座標系によって表されます。フィーチャの位置は実際の位置によって決まるので、個々のフィーチャの位置を相互に関連して制御することはできません。供給事業会社で使用されるシステムなど、ネットワーク化されたシステムでは多くの場合、デバイス間の距離よりも、デバイス間の上流/下流の関係を把握しておくことのほうが重要です。このような場合、位置の正確さよりも接続性を重視したレイアウトが求められます。
Schematics は、画面上で使用可能な不動産データと空白部分を最大限に活用しながら、フィーチャの接続性が保持されるようにネットワークを表示する手段の 1 つです。ネットワークのノードは、最適な位置とレイアウトを決定するあらかじめ定義された一連のルールに従い、参照される座標系に関係なく表示の明確さと見やすさを重視して配置されます。ArcGIS Schematics には、スケマティック ダイアグラムをレイアウトするための一連の調整ツールとレイアウト アルゴリズムが用意されています。
スケマティック ダイアグラムのレイアウト設定や、ダイアグラム コンテンツの調整を行うためには、対象のダイアグラムで編集セッションを開始する必要があります。ダイアグラムの編集は、ArcMap を使用して行います。後述のトピックでは、編集セッションがすでに開始されている場合にスケマティック ダイアグラムを調整する方法やスケマティック ダイアグラムをレイアウトする方法について説明します。
スケマティック ダイアグラムでの編集セッションの管理方法の詳細については、「スケマティック ダイアグラムの編集」をご参照ください。