スケマティック ダイアグラム テンプレートは、関連付けられているスケマティック フィーチャクラスとそのスケマティック ビルダーによって決まります。各ビルダーでは、ダイアグラムのコンテンツを生成/更新するために、ダイアグラム テンプレートに関連付けられたスケマティック フィーチャクラスに読み込むことができる特定の入力データ/コンテキストが期待されます。たとえば、スタンダード ビルダーは、マップ ドキュメントでハイライト表示されるジオメトリック ネットワークを表現する GIS フィーチャで動作することを目的としています。また、ネットワーク データセット ビルダーは任意の解析済みネットワーク解析レイヤーを、XML ビルダーは入力 XML データをそれぞれ処理します。ただし、ビルダーに関係なく、ダイアグラム テンプレートに関連付けられたいくつかのスケマティック フィーチャクラスを構成することにより、指定のスケマティック ビルダーによって管理および構築されるスケマティック フィーチャを含むダイアグラムを取得することもできます。このダイアグラムは、任意のタイプのデータベースから動作するカスタム クエリに基づくその他のスケマティック フィーチャと組み合わせることができます。たとえば、駅を含むネットワーク データセットがジオデータベースに格納され、各駅の内部設備を説明する他のいくつかのデータ テーブルが、同じジオデータベースまたは別の任意のデータベースに格納されているとします。ネットワーク データセット ビルダーを使用して、ネットワーク データセット フィーチャで行われるネットワーク解析によって生成される任意のレイヤーからスケマティック フィーチャを構築し、ネットワーク データセット ビルダーによって返される各ステーションのデータ テーブルからレコードのクエリを行うことによって構築される新しいスケマティック フィーチャで、生成されるグラフを補足することができます。
バージョン 10 より前の ArcGIS Schematics では、全体がカスタム クエリに基づいて構築されたダイアグラムを管理する、カスタム クエリに基づく別のスケマティック ビルダーがありましたが、このビルダーは使用されなくなりました。現在では、ダイアグラム テンプレートに関連付けられるすべてのスケマティック フィーチャクラスがカスタム クエリによって構成される場合、スタンダード スケマティック ビルダーを使用する必要があります。このビルダーは、マップ内でハイライト表示される GIS フィーチャからのスケマティック ダイアグラムの生成、および任意のタイプのデータベースに格納されている情報をクエリすることで全体が構築されたダイアグラムの生成をサポートするように拡張されています。カスタム クエリからダイアグラムを生成するための主な条件は、データベースにダイアグラム内のスケマティック リンクを接続するためのトポロジ関連情報 (生成されるダイアグラム内の各スケマティック リンクの原点および端点を識別するために必要な情報) が含まれていることです。
このヘルプ トピックでは、スタンダード ビルダーを使用したカスタム クエリに基づくダイアグラムの生成および更新 (つまり、カスタム クエリによってすべてのコンテンツが構築されるダイアグラム) について重点的に説明します。ここでは、この場合のスタンダード ビルダーの動作について説明します。すべてカスタム クエリによって設定されたスケマティック フィーチャクラスに基づいてスタンダード ビルダー ダイアグラム テンプレートを構成するには、スケマティック データセット エディター ユーティリティを使用する必要があります。スケマティック データセット エディター ヘルプの「カスタム クエリからスケマティック ダイアグラムを構築するためのスタンダード ビルダー ダイアグラム テンプレートの構成」トピックは、この用途に限定してスタンダード ビルダーを構成する方法について説明しています。ビルダーに関係なく、ダイアグラム テンプレートに関連付けるスケマティック フィーチャクラスでカスタム クエリを構成する方法については、「スケマティック クエリ/識別子エディターを使用したスケマティック フィーチャクラスのクエリおよび識別子の指定」トピックで詳しく説明しています。