レイヤー アクションは、トラッキング レイヤーに属するフィーチャを対象として動作します。したがって、リアルタイムと固定日時の両方のトラッキング レイヤーにアクションを適用できます。レイヤー アクションはマップ ドキュメントに保存され、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [アクション] タブで構成できます。ArcMap または ArcGlobe でトラッキング レイヤーをレイヤー ファイルとして保存すると、そのトラッキング レイヤーのアクション設定がレイヤーとともに保存されます。
サービス アクションと異なり、すべてのレイヤー アクションは、ArcMap などのクライアント アプリケーションに存在します。そのため、これらのアクションは、解析を目的としたデータの視覚化に関連していることが普通です。たとえば、一定のトリガー条件を満たすフィーチャをマップ上でハイライト表示できます。
ここでは、Tracking Analyst で使用可能なすべてのレイヤー アクションについて説明します。
ハイライト/非表示
ハイライト/非表示アクションでは、定義したトリガー条件を満たすフィーチャのシンボルを変更します。ハイライト アクションを使用すると、特別なシンボルを使用してイベントをハイライト表示することで、目的のイベントを視覚的に強調できます。ハイライトに使用するシンボルを選択でき、そのシンボルは、マップを描画したときにイベントの通常のシンボルの背後に配置されます。非表示アクションを使用すると、トリガー条件を満たすイベントは、マップに描画されずに非表示になります。レイヤーでハイライト アクションまたは非表示アクションを定義すると、レイヤーの中でトリガー条件を満たすすべてのフィーチャにそのアクションが直ちに適用されます。
フィルター
サービスのフィルター アクションをレイヤーのフィルター アクションと混同しないようにしてください。レイヤーのフィルター アクションでは、イベントを後続のアクション処理に含めるか、除外するかのみを指定します。Tracking Analyst では、アクションを処理する順序を設定することが可能なので、このアクションではアクションの順序が特に重要になります。フィルター アクションの後に他のレイヤー アクションを定義していない場合、そのフィルター アクションには何の効果もありません。フィルター アクションの後に他のアクションを定義している場合は、フィルターを通過するイベント (フィルターで除外されないイベント) のみが以降のアクションに渡されます。