データが 1 つのタイム ゾーン、または複数のタイム ゾーンで収集されたかどうかにかかわらず、Tracking Analyst でタイム ゾーンがどのように処理されるかを理解することは重要です。
トラッキング レイヤーのタイム ゾーン
Tracking Analyst のタイム ゾーンは、タイム ゾーン名で格納されます。固定タイム トラッキング データの場合、マップにトラッキング レイヤーを追加する際に、そのデータが収集されたタイム ゾーンを指定できます。 リアルタイム トラッキング レイヤーでは、データのタイム ゾーンをデータ ストリームで指定します。各トラッキング レイヤーでは、タイム ゾーンを必ず定義しておく必要があります。マップ内にあるすべてのトラッキング レイヤーのタイム ゾーンは追跡されます。これは、異なるタイム ゾーンに記録されたデータを同期するためです。たとえば、あるイベントが午後 4 時 (東部標準時間) に、2 つ目のイベントが午後 3 時 5 分 (中部標準時間) にそれぞれ発生した場合、最初のイベントが 2 つ目のイベントよりも前に発生したことが認識されます。
表示用のタイム ゾーン
トラッキング データを操作する際には、データの記録に使用されたタイム ゾーンを把握するだけでは不十分です。マップ上のデータ表示に使用するタイム ゾーンについても把握する必要があります。Tracking Analyst では、コンピューターのローカル タイム ゾーンが常に使用されることで、マップ上へのデータ表示が簡単になります。これは、マップ上に表示されるプレイバック マネージャーの現在の時間が、コンピューターのタイム ゾーンと常に同じになることを意味します。たとえば、コンピューターが中部標準時間を示す環境でプレイバック マネージャーが午後 5 時を表示している場合、マップ上の現在の表示時間は午後 5 時 (中部標準時間) になります。プレイバック マネージャーを閉じている場合、Tracking Analyst はリアルタイム モードにあり、表示されている現在の時間はコンピューターの現在のシステム時間と同じになります。
サマータイム
サマータイムへの対応は、煩雑な作業になり得ます。トラッキング レイヤーのタイム ゾーンを指定する場合、そのデータがサマータイムで収集されたかどうかも示せます。この情報は、各トラッキング レイヤーのタイム ゾーンとともに真偽 (true または false) の値として格納されます。これにより、コンピューターのサマータイム設定が表示時間として使用されるようになります。コンピューターがサマータイムに対応するように構成されている場合、表示時間もサマータイム対応になります。
サマータイムが有効かどうかを決定するためのルールは (サマータイムの開始日と終了日)、オペレーティング システムから取得されます。ユーザーの地域におけるサマータイムのルールが変更された場合、これは問題となります。たとえば、データ収集後にサマータイムのルールが変更された、数年前のデータを再生するとします。この場合、マップ上に表示したデータが 1 時間進められる可能性があります。