Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターを使用してセットアップを実行すると、ArcGIS Desktop をユーザー インターフェイスを使用せずにインストールすることができます。
適切なインストール場所にサイレント インストールを実行するときに、ESRI_LICENSE_HOST、SOFTWARE_CLASS、SEAT_PREFERENCE、DESKTOP_CONFIG コマンド ライン パラメーターを含むようにすることを強くお勧めします。 これによってユーザーは、UI 操作や ArcGIS Administrator ウィザードを実行せずにインストールを実行できます。
ArcGIS Desktop インストールのコマンド ライン パラメーター
ArcGIS Desktop のセットアップを直接実行するためのコマンド ライン スイッチを以下に示します。 パラメーターでは大文字と小文字が区別され、以下で定義されているように使用する必要があります。
パラメーター | 値 | 必須 | 説明 |
---|---|---|---|
ACCEPTEULA= | yes | Yes このプロパティを no に指定するか省略した場合、ソフトウェアはインストールされません。 | このプロパティは、サイレント インストール時に EULA (エンド ユーザー使用許諾契約書) に同意するために必要です。 |
ESRI_LICENSE_HOST= | License Manager |
Yes (同時使用ライセンスの場合) | ライセンス マネージャーのコンピューター名。 |
SOFTWARE_CLASS= | Viewer |
Yes | ArcGIS Desktop を Basic (ArcView) としてインストール。 |
Editor |
ArcGIS Desktop を Standard (ArcEditor) としてインストール。 | ||
Professional |
ArcGIS Desktop を Advanced (ArcInfo) としてインストール。 | ||
SEAT_PREFERENCE= | Fixed |
Yes | ArcGIS ソフトウェア クラスを単独使用シートとしてインストールします。 |
Float |
Yes | ArcGIS ソフトウェア クラスを同時使用シートとしてインストールします。 | |
INSTALLDIR= | No | ArcGIS Desktop のインストール場所。 指定しないと、インストール先の場所が %System Drive%\Program Files\ArcGIS (32 ビット オペレーティング システムの場合) または %System Drive%\Program Files (x86)\ArcGIS (64 ビット オペレーティング システムの場合) になります。 | |
INSTALLDIR1= | No | Python のインストール場所。 この機能が必要で、値が指定されていない場合、デフォルトのインストール先は、ローカル システム ドライブの Python27 になります。 | |
DESKTOP_CONFIG= | TRUE |
Yes (コマンド ラインで ESRI_LICENSE_HOST、SOFTWARE_CLASS、および SEAT_PREFERENCE を指定した場合) | このパラメーターを TRUE に設定すると、セットアップの最後に ArcGIS Administrator ウィザードが自動的に起動しません。 |
BLOCKADDINS= | #0 | No | デジタル署名の有無にかかわらず、すべてのアドインを読み込みます。 |
#1 | No | 信頼できる認証機関によるデジタル署名のあるアドインのみを読み込んで使用します。 | |
#2 | No | Esri が公開しているアドインのみを読み込んで使用します。 | |
#3 | No | 管理者フォルダーのアドインと、Esri が公開しているすべてのアドインを読み込みます。 | |
#4 | No | このアプリケーションではアドインの読み込みや実行を行いません。 | |
ENABLEEUEI= | 0 | No | Esri User Experience Improvement で、[participation] を有効にしないでください。 |
1 (1 がデフォルト) | No | Esri User Experience Improvement で、[participation] を有効にしてください。 | |
MODIFYFLEXDACL= | TRUE | No | デフォルト値は FALSE です。 このプロパティを TRUE にすると、次の権限が変更され、任意のユーザーが FlexNet アンカー サービスを管理できるようになります。 SERVICE_QUERY_CONFIG SERVICE_QUERY_STATUS SERVICE_ENUMERATE_DEPENDENTS SERVICE_START SERVICE_INTERROGATE SERVICE_USER_DEFINED_CONTROL READ_CONTROL |
ArcGIS Desktop の標準インストールの自動実行方法
コマンド ラインからこのコマンドを実行することで、コンピューター「GIS」をライセンス マネージャーとする ArcGIS Desktop を Advanced (同時使用) としてインストールできます。 また、この例では Python を D:\python27 にインストールします。
<setup staging location>\setup.exe ESRI_LICENSE_HOST=GIS ACCEPTEULA=yes SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Float DESKTOP_CONFIG=TRUE INSTALLDIR1=D:\python27 /qb追加のコマンド ライン パラメーターとして、以下を使用できます。
INSTALLDIR=<インストール ディレクトリ> を使用して、インストール場所を指定できます。 INSTALLDIR パラメーターが指定されていない場合、デフォルトの場所は C:\Program Files\ArcGIS です。 アップグレードしているときに INSTALLDIR パラメーターが適用できない場合は、前回のインストールのインストール場所が使用されます。 アップグレード以外では、INSTALLDIR1=<インストール ディレクトリ> を使用して、Python のインストール場所を指定できます。 この機能のデフォルトの場所は、ローカル システム ドライブの Python27 です。
次に、管理インストールがサーバー (\\machinename) 上に存在するクライアント インストールの例を示します。
\\machinename\ArcGIS\setup.exe INSTALLDIR=C:\ArcGIS ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Professional ACCEPTEULA=yes SEAT_PREFERENCE=Float DESKTOP_CONFIG=TRUE /qbArcGIS Desktop の完全サイレント インストール方法
コマンド ラインから次のコマンドを実行することで、コンピューター「GIS」をライセンス マネージャーとして、ArcGIS Desktop Standard ライセンス レベルの完全インストールを実行できます。
<setup staging location>\setup.exe ADDLOCAL=ALL ACCEPTEULA=yes ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Editor SEAT_PREFERENCE=Float DESKTOP_CONFIG=TRUE /qb追加のコマンド ライン パラメーターとして、以下を使用できます。
INSTALLDIR=<インストール ディレクトリ> (デフォルトの場所である C:\Program Files\ArcGIS にインストールしない場合)。 アップグレードしているときに INSTALLDIR パラメーターが適用できない場合は、インストール場所を検出します。
以下に例を示します。
<setup staging location>\setup.exe INSTALLDIR=C:\ArcGIS ACCEPTEULA=yes ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Editor SEAT_PREFERENCE=Float DESKTOP_CONFIG=TRUE /qbArcGIS Desktop のカスタム サイレント インストール方法
コマンド ラインから次のコマンドを実行することで、ライセンス マネージャーとしてコンピューター「GIS」を、Professional としてプロダクト タイプを使用する ArcGIS Desktop のカスタム インストールを実行できます。
<setup staging location>\setup.exe /qb ACCEPTEULA=yes ADDLOCAL=<feature1>,<feature2>,.... ESRI_LICENSE_HOST=GIS SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Float DESKTOP_CONFIG=TRUE /qbArcGIS Desktop を単独使用インストールとしてインストールする手順:
<setup staging location>\setup.exe /qb ACCEPTEULA=yes ADDLOCAL=<feature1>,<feature2>,.... SOFTWARE_CLASS=Professional SEAT_PREFERENCE=Fixed
インストール機能を以下のように指定します。
ADDLOCAL 機能(各機能名を指定する必要があります。たとえば、ADDLOCAL=Applications を使用してすべてのアプリケーション サブ機能をインストールすることはできません。) |
アプリケーション |
ArcMap |
ArcCatalog |
その他の機能 |
Python |
エクステンション |
Ext_3D_Analyst |
ArcScan |
GeoStatisticalAnalyst |
ArcMap_Publishing_Extension |
SpatialAnalyst |
Schematics |
NetworkAnalyst |
TrackingAnalyst |
スタイル |
CivicAndBusiness |
NaturalResources |
Military |
テンプレート |
TemplateGeneral |
TemplateIndustry |
TemplateWorld |
TemplateUSA |
ArcGIS 10.8.2 for Desktop のサイレント アンインストール方法
製品をサイレント アンインストールするには、次の Windows インストーラー コマンドを使用します。
msiexec.exe /x <{product code}> /qbたとえば、ArcGIS 10.8.2 for Desktop をサイレント アンインストールするには、次のコマンド ラインを使用します。
msiexec.exe /x {791AB03F-1AF2-43FE-8F5D-8FDC9509D7CF} /qb