この演習では、舗装状態が悪く、人身事故が発生した地点を表す新規のイベント テーブルを作成します。
そのためには、まず [ルート イベント レイヤーの作成 (Make Route Event Layer)] ツールを使用して、事故発生場所と舗装状態に関するイベント データをマップ上に表示します。 次に、[属性検索] ダイアログ ボックスを使用して、人身事故の発生地点、および舗装状態が悪い箇所を選択します。 さらに、[ルート イベントのオーバーレイ (Overlay Route Events)] ツールを使用して、舗装状態が悪い箇所で発生した人身事故を表すレコードを含む新しいイベント テーブルを作成します。 最後に、これらのイベントを ArcMap の表示に追加します。
「演習 2: ルート データの作成とキャリブレーション」が完了していない場合は、ArcCatalog を開きます。 [コンテンツ] ウィンドウで、\MyLR フォルダー内の PITT.gdb を削除し、PITT_Results.gdb の名前を PITT.gdb に変更します。
既存のマップ ドキュメントを開く
この演習を開始するには、まず ArcMap を起動して、既存のドキュメントを開きます。
- ArcMap を起動します。
- [ファイル] > [開く] の順にクリックします。
- [ファイルを開く] ダイアログ ボックスで [ファイルの場所] のドロップダウン矢印をクリックし、\MyLR フォルダーを作成した場所に移動します。
- Ex4.mxd をダブルクリックします。
マップが開きます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [ソース別にリスト] ビューをクリックします。
このマップは、Pitt County というデータ フレームに以下のレイヤーを含んでいます。
レイヤー名 | 説明 |
---|---|
routes_hwy | 「演習 2: ルート データの作成とキャリブレーション」で作成した routes_new フィーチャクラスのシェープファイル コピー |
county boundary | Pitt County の郡の境界 |
accident | 事故情報を格納しているポイント イベント テーブル |
pavement | 舗装情報を格納しているライン イベント テーブル |
base_roads | Pitt County の全道路網 |
マップ上にポイント イベントを表示
accident テーブルはポイント イベント テーブルです。 ポイント イベントは、ルート沿いの正確なポイント位置で発生します。 このセクションでは、accident イベント データをレイヤーとして表示します。
- [ジオプロセシング] > [ツールの検索] の順にクリックします。
[検索] ウィンドウが開きます。
- 検索ボックスに「ルート イベント レイヤーの作成」と入力します。
- [ツールの検索] をクリックします。
[検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。
- 検索結果の [ルート イベント レイヤーの作成] ツールをクリックします。
- [入力ルート フィーチャ] のドロップダウン矢印をクリックし、「routes_hwy」 をクリックします。
- [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
- [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident」 をクリックします。
- [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
- [イベント タイプ] のドロップダウン矢印をクリックし、[POINT] をクリックします。
- [メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「MEASURE」 をクリックします。
- [レイヤー名] テキスト ボックスに「accident Events」と入力します。
- [OK] をクリックします。
![[ルート イベント レイヤーの作成 (Make Route Event Layer)] ジオプロセシング ツールの検索 [ルート イベント レイヤーの作成 (Make Route Event Layer)] ジオプロセシング ツールの検索](GUID-E05D8627-EAB5-4825-BAEB-FA128E730D6F-web.png)

新しいレイヤー (accident Events) がマップに追加されました。

マップ上にライン イベントを表示
pavement テーブルはライン イベント テーブルです。 ライン イベントは、ルートの一部を定義する 2 つのメジャー フィールドを持つという点で、ポイント イベントとは異なります。 ライン イベントをマップに追加する手順は、ポイント イベントを追加する手順とほとんど同じです。
- [ジオプロセシング] > [ツールの検索] の順にクリックします。
[検索] ウィンドウが開きます。
- 検索ボックスに「ルート イベント レイヤーの作成」と入力します。
- [ツールの検索] をクリックします。
[検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。
- 検索結果の [ルート イベント レイヤーの作成] ツールをクリックします。
- [入力ルート フィーチャ] のドロップダウン矢印をクリックし、「routes_hwy」 をクリックします。
- [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
- [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「pavement」 をクリックします。
- [ルート識別フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、[ROUTE1] をクリックします。
- [イベント タイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、[LINE] をクリックします。
- [始点メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「BEGIN_MP」 をクリックします。
- [終点メジャー値フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「END_MP」 をクリックします。
- [レイヤー名] テキスト ボックスに「pavement Events」と入力します。
- [OK] をクリックします。

新しいレイヤー (pavement Events) がマップに追加されました。
pavement イベントを表示するために、[拡大] ツールを使用してマップを拡大しなければならない場合があります。
イベントの検索
イベント テーブルに基づくレイヤーはさまざまな方法で検索できます。 レイヤーを選択するには、対象レイヤーをクリックする、対象レイヤーの周囲にボックスを描く、マップ上で対象レイヤーをクリックする、属性テーブルで対象レイヤーをクリックする、SQL (Structured Query Language) 式を使用する、などの方法があります。 [属性検索] ダイアログ ボックスを使用して式を入力し、この演習に必要なイベント レコードを選択します。 具体的には、人身事故が発生し、舗装状態が悪い道路区間を選択します。
- [選択] > [属性検索] の順にクリックします。
- [レイヤー] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident Events」 をクリックします。
- フィールド リストを下方向にスクロールして、「NUM_INJURY」 をダブルクリックします。
- 「より大きい」演算子 (>) をクリックします。
- [個別値の取得] をクリックします。
- 個別値リストで 「0」 をダブルクリックします。
テキスト ボックスに「"NUM_INJURY" > 0」という式が表示されます。
- [適用] をクリックします。
ArcMap の表示ウィンドウで選択された [accident Events] レイヤーの複数のフィーチャが表示されます。
- [属性検索] ダイアログ ボックスで、[レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、[pavement Events] をクリックします。
- テキスト ボックスに「"RATING" < 50」と入力します。
- [適用] をクリックします。
- [閉じる] をクリックします。
これで、accident イベントと pavement イベントの両方がマップ上で選択されます。 さらに明確に表示するには、[コンテンツ] ウィンドウで accident Events レイヤーと pavement Events レイヤーのチェックボックスをオフにしてからオンにします。
この演習では次に、[ルート イベントのオーバーレイ (Overlay Route Events)] ツールを使用して、これら 2 つのイベント レイヤーをインターセクトします。 これにより、舗装状態の悪い区間で発生した負傷事故を含むテーブルが生成されます。 2 つのイベントの属性はすべて保持されます。 ただし、その前に、ジオプロセシングの結果を自動的に表示するための準備が必要です。
ジオプロセシング結果が自動的に表示されるように設定
- [ジオプロセシング] > [ジオプロセシング オプション] の順にクリックします。
- [ジオプロセシング処理結果をマップに追加] チェックボックスをオンにします。
- [OK] をクリックします。
イベント レイヤーのインターセクト
- [ジオプロセシング] > [ツールの検索] の順にクリックします。
[検索] ウィンドウが開きます。
- 検索ボックスに「ルート イベントのオーバーレイ」と入力します。
- [ツールの検索] をクリックします。
[検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。
- 検索結果の [ルート イベントのオーバーレイ] ツールをクリックします。
- [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「accident Events」 レイヤーをクリックします。
- [オーバーレイ イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「pavement Events」 レイヤーをクリックします。
- [オーバーレイ タイプ] のドロップダウン矢印をクリックし、[INTERSECT] をクリックします。
これにより、インターセクトしているイベント レイヤーを検索できます。
- [出力イベント テーブル] パラメーターの値として、「C:\MyLR\AccPav.dbf」と入力します。
- その他のパラメーターについては、デフォルト設定をそのまま使用します。
- [OK] をクリックして、このツールを実行します。
- ArcMap セッションに AccPav.dbf テーブルが追加されます。 このテーブルが [コンテンツ] ウィンドウに表示されない場合は、[コンテンツ] ウィンドウの [ソース別にリスト] ボタンをクリックします。
インターセクトしたイベントの結果を表示
- [ジオプロセシング] > [ツールの検索] の順にクリックします。
[検索] ウィンドウが開きます。
- 検索ボックスに「ルート イベント レイヤーの作成」と入力します。
- [ツールの検索] をクリックします。
[検索] ウィンドウに、入力した検索文字列と一致するツールがリスト表示されます。
- 検索結果の [ルート イベント レイヤーの作成] ツールをクリックします。
- [入力ルート フィーチャ] ドロップダウン矢印をクリックし、routes_hwy レイヤーをクリックします。
- [ルート識別フィールド] のドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
- [入力イベント テーブル] のドロップダウン矢印をクリックし、「AccPav」 をクリックします。
- このイベント テーブルの [ルート識別フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、「ROUTE1」 をクリックします。
- [OK] をクリックします。
[コンテンツ] ウィンドウに AccPav Events レイヤーが追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、accident Events レイヤーと pavement Events レイヤーのチェックを外します。
これにより、舗装状態が悪い道路で発生した人身事故だけを確認できます。 これらの新しいイベントは、accident テーブルと pavement テーブル両方の属性をすべて備えています。