例: SQL を使用したジオデータベース リリースの検索

SQL を使用して、データベース内の version ジオデータベース システム テーブルを直接検索し、ジオデータベース リリースを特定できます。この方法で、ジオデータベースの作成またはアップグレードに使用される ArcGIS Pro のバージョンを特定することもできます。

ArcGIS Pro のバージョンが不要であり、ジオデータベース リリースに関する XML 情報を検索したい場合、それを実行することもできます。

version テーブルの検索

ジオデータベース リリースを特定するには、SQL を使用して version テーブル (Microsoft SQL Server および PostgreSQL では sde_version) を検索します。

リリース番号は、version テーブル内の複数のフィールドに格納されています。このテーブルは、メジャー バージョン、マイナー バージョン、およびバグ フィックス バージョンに加えて、完全なジオデータベース リリースを格納するフィールドを含んでいます。

メジャー バージョンは、ジオデータベースのメジャー リリースに対応しています。マイナー バージョンは、ArcGIS リリースのドット記号 (.) の右にある番号で指定されます。バグ フィックス バージョンは、サービス パック、パッチ、ホット フィックスをインストールしたときにジオデータベース スキーマが変化する場合、またはバグ フィックス リリースをインストールした場合に、増加します。たとえば、10.6.1 のメジャー バージョン番号は 10、マイナー バージョン番号は 6、バグ フィックス番号は 1 です。

ArcGIS Pro からジオデータベースを作成またはアップグレードした場合、description フィールドに、メジャー バージョン、マイナー バージョン、バグ フィックス バージョン、およびジオデータベースを作成またはアップグレードした ArcGIS Pro のバージョンの連結が表示されます。ArcGIS Pro からジオデータベースを作成またはアップグレードしなかった場合、description フィールドには、ArcGIS Pro のバージョン番号の代わりにゼロが表示されます。

完全なジオデータベース リリースを見つけるには、version テーブルの description 列を検索します。

-- Queries an sde-schema geodatabase in SQL Server
-- Returns the geodatabase release from the sde_version table.
SELECT Description AS "Geodatabase release"
  FROM sde.sde_version

-- Queries a geodatabase in PostgreSQL
-- Returns the geodatabase release from the sde_version table.
SELECT description AS "Geodatabase release"
  FROM sde.sde_version;

-- Queries a geodatabase in Oracle
-- Returns the geodatabase release from the version table.
SELECT DESCRIPTION AS "Geodatabase release"
  FROM sde.version;

XML ドキュメントを検索してジオデータベース リリースを決定する

特定のジオデータベースのリリースを確認するために、XML ドキュメントからリリース番号の値を抽出することができます。

リリース番号は、メジャー、マイナー、バグ フィックスの各バージョンとして格納されています。XML 内で、メジャー バージョンは、ジオデータベースのメジャー リリースに対応する数値コードです。ArcGIS 8 は ArcGIS のジオデータベース機能を含めるための最初のリリースだったため、ArcGIS 8 は メジャー バージョン 1 に対応します。ArcGIS 9 は メジャー バージョン 2 に対応し、ArcGIS 10 は メジャー バージョン 3 に対応します。

マイナー バージョンは、ArcGIS リリースのドット記号 (.) の右にある番号で指定されます。たとえば、10.6 のマイナー バージョン番号は 6 です。

バグ フィックス バージョンは、サービス パック、パッチ、ホット フィックスをインストールしたときにジオデータベース スキーマが変化する場合、またはバグ フィックス リリースをインストールした場合に、増加します。たとえば、10.6.1 のバグ フィックス バージョン番号は 1 です。

次のクエリは、ジオデータベースのメジャー、マイナー、バグ フィックスの各バージョン番号を取得しています。

-- Queries a dbo-schema geodatabase in SQL Server
-- Gets the geodatabase release from the workspace catalog item.
SELECT
  Definition.value('(/DEWorkspace/MajorVersion)[1]', 'smallint') AS "Major version",
  Definition.value('(/DEWorkspace/MinorVersion)[1]', 'smallint') AS "Minor version",
  Definition.value('(/DEWorkspace/BugfixVersion)[1]', 'smallint') AS "Bug fix version"
FROM
 dbo.gdb_items AS items INNER JOIN
  (SELECT UUID 
   FROM dbo.gdb_itemtypes
   WHERE Name = 'Workspace') AS itemtypes
  ON items.Type = itemtypes.UUID

-- Queries PostgreSQL
-- Gets the geodatabase release from the workspace catalog item.
SELECT  (xpath('//MajorVersion/text()',definition))::text as "Major version",  (xpath('//MinorVersion/text()',definition))::text as "Minor version",  (xpath('//BugfixVersion/text()',definition))::text as "Bug fix version"
FROM sde.gdb_items AS items INNER JOIN  (SELECT uuid    FROM sde.gdb_itemtypes   WHERE name = 'Workspace') AS itemtypes
  ON items.type = itemtypes.uuid;

-- Queries Oracle
-- Gets the geodatabase release from the workspace catalog item.
SELECT
  EXTRACTVALUE(XMLType(Definition), '/DEWorkspace/MajorVersion') AS "Major version",
  EXTRACTVALUE(XMLType(Definition), '/DEWorkspace/MinorVersion') AS "Minor version",
  EXTRACTVALUE(XMLType(Definition), '/DEWorkspace/BugfixVersion') AS "Bug fix version"
FROM
 sde.gdb_items_vw items INNER JOIN
  (SELECT UUID 
   FROM sde.gdb_itemtypes
   WHERE Name = 'Workspace') itemtypes
  ON items.Type = itemtypes.UUID;