サマータイムは、夏の一定期間に限り時計を 1 時間進める制度です。明るい時間帯に仕事をできるなど、いくかの利点があります。サマータイムへの実際の切り替え日は、場所や年度によって異なります。ArcGIS ソフトウェアでは、データの記録時に使用したサマータイムのルールを指定できます。これによって、目的のデータと他の時間対応データを統合し、ArcGIS にイベントを正しい順序で表示できます。
サマータイム
データを時間対応にする場合、そのデータの時間参照を指定できます。時間参照には、タイム ゾーンの他に、サマータイムに関する情報が含まれます。時間参照を指定するには、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [時間] タブにある [高度な設定] で、表示されるリストからタイム ゾーンを選択し、データの時刻値がサマータイムで収集されたかどうかを選択します。各時間参照には、使用される地域名のラベルが付けられています。
異なる時間参照でデータを表示することもできます。タイム スライダーの時間参照を指定するには、[タイム スライダー オプション] ダイアログ ボックスの [時間表示] タブで、表示されるリストからタイム ゾーンを選択します。さらにここで、データを表示する際、サマータイムに合わせて表示時間を調整するかどうかを指定することもできます。デフォルトでは、データを表示するタイム ゾーンにサマータイムが適用されているものと見なされます。
サマータイムに関するルールを指定することで、適切な時刻のデータをマップ上に描画できます。サマータイムの効果は、サマータイムに対して異なるルールを持つ複数のレイヤーを使用しているときに、最も顕著に確認できます。たとえば、UTC (協定世界時) に格納された衛星からの気象データを使用している場合、このデータをサマータイムに合わせて調整することはありません。UTC をサマータイムに合わせて調整することはないからです。GMT (グリニッジ平均時) を使用して収集した自動車事故に関する情報も存在する場合、こちらのデータはサマータイムに合わせて調整されていると考えられます。1 年の半分は、この 2 つのデータセットは調整なしで正しく整列します。残りの半年は、1 時間の差が発生します。夏季のデータを正しく表示するには、サマータイムのルールに従って自動車事故データが記録されたことを ArcGIS に指示し、データが適切に調整されるようにする必要があります。これによって、事故データと天候データの配置が正しく調整されます。