データを分類する場合は、ArcMap で提供されている多くの標準の分類方法のいずれかを使用したり、独自のカスタム クラス範囲を手動で定義することができます。このトピックでは、これらの分類方法について説明します。
数量をマッピングする場合は、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [シンボル] タブにある [分類] ボタンをクリックします。
![[シンボル] タブでの分類の検索 [シンボル] タブでの分類の検索](GUID-A3A944FD-A095-4E14-BF5B-E80E807CAF82-web.png)
[分類] ダイアログ ボックスが開き、多くの分類方法から選択できます。
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単純に分類方式を選択し、クラスの数を設定します。
手動を使用したカスタム クラスの定義
カスタム クラスを定義する場合は、クラスの閾値を手動で追加し、データに適したクラス範囲を設定することができます。また、いずれかの標準分類手法を出発点として、必要に応じて調整することもできます。
データのマッピングに関して、何らかの基準やガイドラインが存在することがあります。たとえば、気温図は一般に 10 度の気温バンドを使って表示されます。また、閾値の上下の値など、特定の値を持つフィーチャを強調する場合もあります。
分類方法を [手動] に設定して、クリックして閾値を設定し、クラス閾値を移動します。
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クラス閾値をクリックして選択します (青い線)。選択されたクラス閾値は赤色に変わります。
これらは移動したり、右クリックしてショートカット メニューを表示することができます。

グラフ内のクラス閾値を手動でハイライト表示したり更新することができます。または、右側の [ブレーク値] ボックスに値を入力することもできます。
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右側のパネルで、[パーセント] ボタン をクリックして、各クラスに配分される観測値のパーセントを操作します。
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ArcGIS の標準の分類方法
等間隔
等間隔分類では、属性値の範囲を同じサイズのサブ範囲に分割します。ユーザーが間隔数を指定でき、値の範囲に基づいてクラス閾値が ArcMap によって自動的に決定されます。たとえば、値の範囲が 0 ~ 300 であるフィールドに対して 3 つのクラスを指定すると、ArcGIS は、0 ~ 100、101 ~ 200、201 ~ 300 という範囲の 3 つのクラスを作成します。
等間隔分類は、パーセンテージや温度など、一般的なデータの範囲に最適です。この方法では、特定の属性値について、他の属性値と比較したときの総数を強調することができます。たとえば、ある店舗が、合計売上の上位 1/3 を構成する店舗のグループに属していることを示すような場合です。
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等間隔分類を設定するには、分類方法を [等間隔] に設定して、クラスの数を指定します。
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指定間隔分類
指定間隔分類では、値の範囲が同じである一連のクラスを定義するのに使用する間隔サイズを指定します。たとえば、各間隔のサイズを 75 単位に設定できます。ArcMap は、間隔サイズとすべてのフィールド値の範囲に基づいてクラス数を決定します。次の例では、間隔サイズが 4 パーセントに指定されています。
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指定間隔分類を設定するには、分類方法を [指定間隔] に設定して、間隔サイズを指定します。
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等量分類
各クラスには同じ数のフィーチャが含まれます。等量分類は、線形に分散しているデータに適しています。等量分類では、各クラスに同じ数のデータ値を割り当てます。空のクラスや、値の数が多すぎたり少なすぎたりするクラスはありません。
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等量分類では、フィーチャは各クラス同じ数でグループ化されるため、結果として誤解されやすいマップが作成されることがよくあります。似たようなフィーチャが異なるクラスに分類されたり、大きく異なる値を持つフィーチャが同じクラスに分類されたりすることがあります。この歪みは、クラスの数を増やすことにより最小限に抑えることができます。
等量分類を設定するには、分類方法を [等量] に設定して、クラスの数を指定します。
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自然分類(Jenks)
自然分類のクラスは、データの特徴に基づいて値を自然にグループ化します。クラス閾値は、類似している値を最適にグループ化し、クラス間の差異を最大化するように特定されます。フィーチャは、データ値の差異が比較的大きい部分に境界が設定されるようにクラスに分割されます。
自然分類手法は、データ固有の分類方法で、異なる基礎情報から構築された複数のマップの比較には有用ではありません。
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この分類方法は、Jenks の自然分類アルゴリズムに基づいています。詳細については、「Univariate classification schemes」 (Geospatial Analysis—A Comprehensive Guide, 6th edition; © 2007 – 2018; de Smith, Goodchild, Longley) をご参照ください。
自然分類 (Jenks) を設定するには、分類方法を [自然分類 (Jenks)] に設定して、クラスの数を指定します。
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幾何学的間隔 (Geometrical interval)
幾何学的間隔分類方法では、等比級数を持つクラスの間隔に基づいてクラス閾値が作成されます。この分類法におけるジオメトリック係数を (逆数に) 変更して、クラスの範囲を最適化することができます。このアルゴリズムは、各クラスの要素数の二乗和を最小化することで、幾何学的間隔を作成します。これにより、各クラスの範囲にクラスごとにほぼ同じ数の値が含まれ、間隔ごとの差がほぼ一定に保たれます。
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このアルゴリズムは、連続的なデータに対処するために特別に設計されたものです。等間隔分類、自然分類 (Jenks)、および等量分類の折衷方法です。中間値と極値の重要な変化の間でバランスを取ることで、視覚効果の高い、地図作成的にも包括的な結果が生成されます。
幾何学的間隔分類を使用する例としては、降雨量のデータセットを使用する際に、100 の測候所のうち 15 の (50% 未満の) 測候所では降水量が記録され、残りの測候所では降水量が記録されていないために属性値が 0 になる場合などがあります。
幾何学的間隔分類を設定するには、分類方法を [幾何学的間隔] に設定して、クラスの数を指定します。
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標準偏差
標準偏差分類では、フィーチャの属性値が平均値からどれだけ離れているかを示します。ArcMap が平均値と標準偏差を計算します。標準偏差の比率となる等しい値範囲 (通常、標準偏差の 1 倍、½、⅓、または ¼ の間隔) でクラス閾値が設定されます。平均値と平均値からの標準偏差が使用されます。2 色のカラー ランプを使用すると、平均値の上の値 (青) と下の値 (赤) を強調するのに役立ちます。
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標準偏差分類を設定するには、分類方法を [標準偏差] に設定し、標準偏差の割合を指定して各クラス範囲を定義します。
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