Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
3D Analyst のライセンスで利用可能。
内挿は、限られた数のサンプル データ ポイントからラスター内のセルの値を予測します。標高、降雨、化学成分の濃度、騒音レベルなど、ある地点のデータについて未知の値を予測するときに使用できます。
ラスターを内挿する目的
内挿が可能なのは、空間に分布する複数のオブジェクトには空間的な相関があるという前提があるためです。言い換えると、近くにあるオブジェクト同士は類似の特性を持つ傾向があるということです。たとえば、街路の片側に雨が降っている場合、高い信頼度で、街路の反対側にも雨が降っていると予測できます。都市の広域で雨が降っているかどうかについては予測の信頼度は低くなり、また、隣国の天候についても信頼度が低くなります。
このたとえを使用すると、サンプル ポイントに近いポイントの値は、それよりも遠くにあるサンプル ポイントよりも似た値になりやすいことが簡単に分かります。これが内挿の基本です。ポイント内挿の一般的な使用法は、サンプル計測値のセットから標高サーフェスを作成することです。また、Geostatistical Analyst には、広範な種類の内挿法が用意されています。
内挿の応用例
内挿ツールの典型的な応用例を以下に示します。図には、サンプル ポイントの値と分布、およびそれから生成されたラスターを示しています。
降雨量サーフェスの内挿
ここでの入力は、左図に示したような既知の降雨レベル値のポイント データセットです。右図は、それらのポイントから内挿されたラスターです。未知の値は、近隣の既知のポイントの値を使用して、数式により予測されます。
標高サーフェスの内挿
ポイント内挿の一般的な使用法は、サンプル計測値のセットから標高サーフェスを作成することです。
以下の図のポイント レイヤーの各シンボルは、標高の計測位置を示します。内挿により、それらの入力値の間にある各セルの値が予測されます。
濃度サーフェスの内挿
次の例では、カリフォルニア州の肺疾患とオゾン濃度の相関を調査するために内挿ツールが使用されています。左図は、オゾン観測所の位置を示します。右図は、カリフォルニア州の各位置の予測値を示す内挿後のサーフェスです。サーフェスはクリギングにより得られています。