Business Analyst ライセンスで利用できます。
[類似性のランク付け(Find Similar)] ツールは、基準店舗と呼ばれる、既知の、好業績の店舗を基準にして、新規の候補店舗にスコアを付けます。
なぜ一部の店舗は他よりも売上が高いのでしょうか。不動産に関する古い格言である「1 に立地、2 にも立地、3 にも立地」は通常、その回答を答えるための最も重要なことを示しています。[類似性のランク付け(Find Similar)] ツールは、基準店舗の特性を使用して他の場所で類似した店舗を見つけることができるという考えに基づいています。[類似性のランク付け(Find Similar)] ツールを使用すると、ポリゴン データにスコアを付けることができます(たとえば、シンプルなリング、運転時間、およびその他の形式の商圏など)。このツールにより、候補店舗(ポイント)にターゲット レイヤとしてスコアを付け、ターゲット店舗の各場所の周囲にリングを作成することもできます。
基準店舗は、最高の場所または典型的な場所に基づいて設定できます。基準店舗には、特定の製品の組み合わせを扱う店舗、または同等の店舗の中で最も売上が多い店舗を選択できます。[類似性のランク付け(Find Similar)] ツールでスコアを付けるときの基準になる基準店舗の候補を選びます。基準店舗を選択するには、マップ上のポイントを選択するか、住所を入力するか、ポイントまたはポリゴン レイヤからフィーチャを選択します。
店舗のスコア付けの例には、[店舗の設定(Store Setup)] ツールを使用してレイヤとして追加されたポイントのデータベース、Business Analyst で作成されたリング、運転時間、商圏、設定されたポリゴンなどがあります。
必須ではありませんが、基準店舗とスコア付けした店舗の周りの同じ広さの範囲を比較する必要があります。たとえば、基準店舗の周囲で 5 分の運転時間を使用している場合は、ターゲット レイヤの他のフィーチャの周囲でも 5 分の運転時間を作成し、使用する必要があります。
[類似性のランク付け(Find Similar)] ツールには、従来の類似検索手法と主成分分析(PCA)手法という 2 つの実行方法があります。
従来の類似検索手法
従来の類似検索手法は、基準店舗の最大 5 つの変数の値を、スコア付けされた店舗の値と比較することによって商圏をランク付けします。基準店舗の値に従って店舗にスコアを付けるための +/- パーセントを割り当てます。次に、設定した基準に一致する変数の数に基づいて店舗に 1 ~ 5 のスコアを割り当てます。
主成分分析(PCA)手法
この分析手法は、ポイント(店舗)またはポリゴンに対しても実行できます。ポイント フィーチャクラスで分析を実行し、各ポイントの周囲の半径を選択すると、そのデータは、半径に含まれるデータの分析を実行する円に属します。ポリゴン レイヤを選択して分析を実行すると、各ポリゴンに含まれるデータを使用して各ポリゴンがランク付けされ、出力はそれらのポリゴンの境界に基づくものになります。
顧客データで分析を実行するには、まずこのデータを商圏に追加し、そのレイヤで分析を実行する必要があります。
従来の類似検索手法は、選択した変数に基づいてターゲット レイヤ内の他のフィーチャと基準店舗を比較します。この手法では基本的に、類似性に基づく店舗のランキングでどの変数が重要かを把握していることが想定されています。関連する変数を正確に識別できることは、ほとんどの場合前提になりません。たとえば、町丁・字等を区画レベルとして使用する場合、適切な変数を判断することは困難であり、選択した変数に +/- 60% の範囲を設定しても類似した店舗が見つからない場合があります。
PCA 手法は、変数選択の負荷を除去しながら、類似レベルに従って店舗のランク付けを行います、自分で選択した事前定義の変数セットを使用して類似性にスコアを付けるか、提供されたすべての変数を使用することができます。
次の図は、どのように変数または近傍を選択できるかを説明しています。ここで、K は見つけられる近傍の数です。
PCA アルゴリズムは、店舗ごとの一組の変数を 1 つのベクタとして考えます。次に、すべての候補店舗および主要店舗の一組のベクタを検討し、それに対して次の順序で PCA を実行します。
- 共分散マトリックスを構築します。
- 共分散マトリックスの固有ベクトルと固有値を見つけます。
- カイザー基準を使用して、固有値が 1 未満の固有ベクトルをドロップします。
- これらの固有ベクトルが、初期スペースのサブスペースになります。
- このサブスペースに対するすべてのベクタについて投影を計算します。
- 投影データを [0,1] 間隔に標準化します。
- L2(ユークリッド)距離を使用して、類似した最も近い候補店舗を K 個選択します。
結果のレイヤは、主要店舗に最も近い K 個の候補店舗を含み、主要店舗からの L2 距離に従って色分けされます。