概要
モザイク データセットのオーバービューの生成方法を設定できます。このツールで行った設定は、[オーバービューの構築 (Build Overviews)] ツールで使用されます。
使用法
このツールは、次のような、オーバービューの生成のための特定のパラメーターを設定する必要がある場合に使用します。
- ファイルの出力先の定義
- 境界線によって異なる範囲の定義
- リサンプリング方式や圧縮方式など、オーバービュー イメージのプロパティの定義
- オーバービューのサンプリング ファクターの定義
このツールによってオーバービューを定義したら、[オーバービューの構築 (Build Overviews)] ツールを使用してオーバービューを生成します。
ポリゴン フィーチャクラスを使用して、オーバービューのフットプリントを定義できます。フィーチャクラス内のすべてのポリゴンを使用したくない場合は、コンテンツ ウィンドウ内のレイヤーに対して選択を行うか、[属性検索 (Select Layer By Attribute)] や [空間検索 (Select Layer By Location)] などを使用して必要なポリゴンを選択できます。
デフォルトのタイル サイズは 128 x 128 です。このタイル サイズは [環境設定] で変更できます。
境界線に多数の頂点が含まれている場合は、このツールの実行に長い時間がかかることがあります。
構文
arcpy.management.DefineOverviews(in_mosaic_dataset, {overview_image_folder}, {in_template_dataset}, {extent}, {pixel_size}, {number_of_levels}, {tile_rows}, {tile_cols}, {overview_factor}, {force_overview_tiles}, {resampling_method}, {compression_method}, {compression_quality})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_mosaic_dataset | オーバービューを構築するモザイク データセット。 | Mosaic Layer |
overview_image_folder (オプション) | オーバービューを格納するフォルダーまたはジオデータベース。 | Workspace |
in_template_dataset (オプション) | オーバービューの範囲を定義するラスター データセットまたはフィーチャクラス。 | Raster Layer; Feature Layer |
extent (オプション) | 以下の最小 XY 座標および最大 XY 座標を使用して範囲を設定します。 この値は、「X の最小値 X の最大値 Y の最小値 Y の最大値」の順番にスペースで区切って指定します。 範囲を定義しない場合は、モザイク データセットの境界がオーバービューの範囲を決定します。 | Envelope |
pixel_size (オプション) | すべてのラスターのピラミッドを使用しない場合は、オーバービューを生成するベース ピクセル サイズを指定します。 このパラメーターの単位は、モザイク データセットの空間参照の単位と同じです。 | Double |
number_of_levels (オプション) | 生成するオーバービューのレベル数を指定します。-1 を指定すると、最適な値が自動的に決定されます。 | Long |
tile_rows (オプション) | 各タイルのロウ数 (ピクセル単位) を設定します。 大きい値を設定すると、オーバービューの数が減って個々のオーバービューが大きくなり、より低いレベルのオーバービューの再生成が必要になる可能性が高くなります。小さい値を設定すると、ファイル数が増えてファイル サイズが小さくなります。 | Long |
tile_cols (オプション) | 各タイルのカラム数 (ピクセル単位) を設定します。 大きい値を設定すると、オーバービューの数が減って個々のオーバービューが大きくなり、より低いレベルのオーバービューの再生成が必要になる可能性が高くなります。小さい値を設定すると、ファイル数が増えてファイル サイズが小さくなります。 | Long |
overview_factor (オプション) | 次に生成されるオーバービューのサイズを決定する比率を設定します。たとえば、最初のレベルのセル サイズが 10 で、オーバービュー ファクターが 3 の場合、次のオーバービューのピクセル サイズは 30 になります。 | Long |
force_overview_tiles (オプション) | オーバービューをすべてのレベルで生成するか、既存のピラミッド レベルの上にのみ生成します。
| Boolean |
resampling_method (オプション) | オーバービュー内のピクセル値を集約するアルゴリズムを選択します。
| String |
compression_method (オプション) | オーバービュー イメージを格納するためのデータ圧縮タイプを定義します。
| String |
compression_quality (オプション) | 1 〜 100 の値を選択します。大きい値を選択すると出力の品質が向上しますが、ファイル・サイズが大きくなります。 | Long |
派生した出力
名前 | 説明 | データ タイプ |
out_mosaic_dataset | 更新されたモザイク データセット。 | モザイク レイヤー |
コードのサンプル
DefineOverviews (オーバービューの定義) の例 1 (Python ウィンドウ)
以下は、DefineOverviews を実行する Python のサンプルです。
import arcpy
arcpy.DefineOverviews_management("c:/workspace/fgdb.gdb/md01",
"c:/temp", "#", "#", "30", "6", "4000",
"4000", "2", "CUBIC", "JPEG", "50")
DefineOverviews (オーバービューの定義) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
以下は、DefineOverviews を実行する Python スクリプトのサンプルです。
#Define Overviews to the default location
#Define Overviews for all levels - ignore the primary Raster pyramid
#Define Overviews compression and resampling method
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"
arcpy.DefineOverviews_management("DefineOVR.gdb/md", "#", "#", "#", "#",
"#", "#", "#", "#", "FORCE_OVERVIEW_TILES",
"BILINEAR", "JPEG", "50")
環境
ライセンス情報
- Basic: いいえ
- Standard: はい
- Advanced: はい