Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
概要
[解析] ウィンドウの範囲とセル サイズ内で、0.0 ~ 1.0 の範囲のランダムな浮動小数点の値を持つラスターを生成します。
図
使用法
[ランダム ラスターの作成 (Create Random Raster)] ツールは、出力ラスターのすべてのセルに対して値を生成します。
このツールの出力ラスターは常に浮動小数点タイプになります。
セル値の最大精度は小数点以下 7 桁です。
繰り返し同じシード値またはデフォルト値を使用しても、同じラスターは生成されません。
乱数ジェネレーターの異なる起点を確実に得るために、パラメーターによりシードを変更できます。
値の生成には、ACM アルゴリズム 599 乱数生成器が使用されます。
[出力セル サイズ] パラメーターは、数値で定義することも、既存のラスター データセットから取得することもできます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、[セル サイズ] 環境が指定されていれば、そこから取得されます。パラメーター セル サイズまたは環境セル サイズが指定されていないが、[スナップ ラスター] 環境が設定されている場合は、スナップ ラスターのセル サイズが使用されます。何も指定しない場合、セル サイズは 1 になります。
セル サイズが数値によって指定されている場合、このツールは出力ラスターに対してこの値を直接使用します。
セル サイズがラスター データセットを使用して指定されている場合、パラメーターはセル サイズの値ではなくラスター データセットのパスを示します。データセットの空間参照が出力空間参照と同じである場合、解析ではラスター データセットのセル サイズが直接使用されます。データセットの空間参照が出力空間参照と異なる場合は、選択された [セル サイズ投影法] に基づいて投影されます。
ツールには入力がないため、出力空間参照は特定の順序で他の設定から取得されます。最初に、[出力座標系] 環境が指定されている場合は使用され、次にマップ ビューの座標系が使用されます。どちらの条件も満たされない場合、出力空間参照は [不明] に設定されます。
セル サイズに基づいてデフォルトの出力範囲が計算され、250 行および 250 列のラスターが作成されます。このため、デフォルトのセル サイズが 1 の場合、[出力範囲] は (0, 0, 250, 250) になります。[セル サイズ]、[スナップ ラスター]、および [出力座標系] 環境が指定されている場合、範囲の値はそれらに基づいて調整されます。
[データ管理] ツールボックスに入っている [ランダム ラスターの作成 (Create Random Raster)] ツールは、値の分布に関するその他のオプションを備えています。
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
CreateRandomRaster({seed_value}, {cell_size}, {extent})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
seed_value (オプション) | 乱数ジェネレーターの再シードに使用される値。 整数または浮動小数点数を指定できます。ラスターは入力できません。 乱数ジェネレーターは、システム クロックの現在の値 (1970 年 1 月 1 日からの秒数) を使用して、自動的にシードしています。シード値に使用可能な値の範囲は -231+1 ~ 231(または -2,147,483,647 ~ 2,147,483,648) です。 | Double |
cell_size (オプション) | 作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。詳細については、使用方法をご参照ください。 | Analysis Cell Size |
extent (オプション) | 出力ラスター データセットの範囲。 Extent は Python クラスです。 このツールでは Extent(XMin, YMin, XMax, YMax) の形式をとります。
座標は、出力座標系環境設定と同じマップ単位で指定します。 環境設定で特定の値が指定されている場合、その値を使用します。設定されていない場合、デフォルトは 0, 0, 250, 250 です。 | Extent |
戻り値
名前 | 説明 | データ タイプ |
out_raster | 0.0 ~ 1.0 の範囲内でランダムに分布する値を持つ出力ラスター。 | Raster |
コードのサンプル
CreateRandomRaster (ランダム ラスターの作成) の例 (Python ウィンドウ)
次のサンプルでは、定義済みのセル サイズおよび範囲でランダム値を持つ出力ラスターを作成しています。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outRandRaster = CreateRandomRaster(100, 2, Extent(0, 0, 150, 150))
outRandRaster.save("C:/sapyexamples/output/outrandom")
CreateRandomRaster (ランダム ラスターの作成) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
次のサンプルでは、定義済みのセル サイズおよび範囲でランダム値を持つ出力ラスターを作成しています。
# Name: CreateRandomRaster_Ex_02.py
# Description: Creates a raster of random floating point values
# between 0 and 1
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
seedValue = 1
cellSize = 2
extent = Extent(0, 0, 150, 150)
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute CreateRandomRaster
outRandomRaster = CreateRandomRaster(seedValue, cellSize, extent)
# Save the output
outRandomRaster.save("C:/sapyexamples/output/outrand")
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst