Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
ゾーンをジェネラライズする [ジェネラライズ] ツールセットのツールとしては、[拡張 (Expand)] および [縮小 (Shrink)] があります。
拡張 (Expand)
[拡張 (Expand)] ツールを使用すると、あるゾーンを他のゾーンに拡大できます。概念的には、選択した値はフォアグラウンド ゾーン、他の値はバックグラウンド ゾーンとして見ることができます。フォアグラウンド ゾーンが、バックグラウンド ゾーンに拡大できます。
以下の図では、入力ラスターに [拡張 (Expand)] ツールが適用され、ゾーン 5 が 1 セルだけ拡大します。ゾーン 5 が右下の NoData の値を持つセルに拡大しています。
縮小 (Shrink)
[縮小 (Shrink)] ツールは、近傍で頻度が最も高いセルの値に置換することにより、指定ゾーンを縮小します。
[縮小 (Shrink)] では、ゾーン境界のエラーを含むセルの値が、近傍の最頻値に変更されます。内部セルでないセル (8 方向すべてが同じ値のセルに囲まれていないセル) が置換できます。
ゾーンと境界線を共有しているように見えるゾーン内の細い島も、置換できます。[縮小 (Shrink)] ツールで縮小するセルの数を制御できます。1 セル縮小する場合、保持できる最小サイズは 3 x 3 のセルのブロックです (エッジでは 3 x 2、コーナーでは 2 x 2)。まばらなリージョンを置換できます。
たとえば、幅が 2 セル、長さが 10 セルのリージョンは、2 方向から 1 セルずつ縮小されるので削除されます。2 セル縮小する場合、保持できる最小サイズのリージョンは、5 x 5 のサイズのセルのブロックです。
複数セルを縮小する場合、概念的には、直前の実行結果を入力として、縮小するセルの数だけツールを繰り返し実行することと同じです。
たとえば、2 セル縮小する場合、概念的に 1 セルの Shrink を入力ラスターに実行して指定ゾーンを縮小し、2 回目の縮小の入力として 1 回目の縮小結果を使用することと同じです。
以下の図では、入力ラスターに Shrink が適用され、ゾーン 5 が 1 セルだけ縮小されます。ゾーン 5 はエリア内に 3 セル以上の幅がないので、5 の値を持つセルはすべて、近傍の最頻値に置換されます。NoData が右下の 2 つの位置に侵入していますが、これはその 2 つの位置の最頻値が NoData だからです。
以下の図では、入力ラスターに Shrink が適用され、ゾーン 4 と 6 が 1 セルだけ縮小されます。左上のコーナーでは、1 セルよりも深いので値 4 が保持されます。
参照
Matheron, G., Elements pour une Theorie del Milieux Poreux, Masson, Paris, 1967
Serra, J. Image Analysis and Mathematical Morphology, Academic Press, London 1982