Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
ビット演算ツールは、バイナリで表された入力値をセル単位で評価します。バイナリ表記の各ビットについて、ブール演算が実行されます。
この後のセクションでは、各種ビット演算ツールについてを具体的に説明します。例で使用されている矢印は、入力値をバイナリ表記 (base2) に変換し、解析した後、再び 10 進値 (base10) に変換する処理フローを示しています。
ビット演算ツールのロジック
Bitwise And, Or and XOr
- [Bitwise And] では、各ビットで両方の入力値が 1 であれば、出力値も 1 になります。片方または両方のビットが 0 の場合には、そのビットの出力値も 0 になります。
- [Bitwise Or] では、各ビットで片方または両方の入力値が 1 であれば、出力値も 1 になります。両方のビットが 0 の場合には、そのビットの出力値も 0 になります。
- [Bitwise XOr] では、各ビットで片方の入力値が 1、もう片方の入力値が 0 であれば、出力値は 1 になります。両方のビットが 1 または 0 の場合には、そのビットの出力値も 0 になります。
Bitwise Not
[Bitwise Not] では、入力されたバイナリ値の補数を求めます。
このため、各入力ビットが 1 であれば、出力値は 0 になります。入力ビットが 0 であれば、出力値は 1 になります。
Bitwise Left Shift と Bitwise Right Shift
次の例では、矢印が示すように、まず 2 つの入力値をバイナリ表記に変換しています。次に、バイナリ変換した値を表す各ビットのペアにビット演算を実行し、最後に 10 進表記へ戻しています。
- [Bitwise Left Shift] では、2 番目の入力で指定されたビット位置だけ、各ビットの値を左へシフトします。その際、左端ビットに割り当てられている値は失われます。
1 ビット位置だけ左へシフトすると、2 を乗算した場合と同じ結果が得られます。
- [Bitwise Right Shift] では、2 番目の入力で指定されたビット位置だけ、各ビットの値を右へシフトします。その際、右端ビットに割り当てられている値は失われます。
1 ビット位置だけ右へシフトすると、2 を除算して余りを切り捨てた場合と同じ結果が得られます。
NoData の処理
入力セルのいずれかの値が NoData の場合、出力値は NoData になります。