Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
概要
セル毎に、特定レベルの頻度の値を引数リストから判定します。特定のポピュラリティ レベル (各値の発生数) は、最初の引数で指定します。
図
使用法
このツールは、入力ラスター値の発生数を位置ごとに評価し、それを最も多い、2 番目に多いなどの等級スケールでランク付けします。そして、ポピュラリティ ラスター値で定義された指定の n 番目に多い値の値を返します。
入力ラスターのリストにおいて、順序は結果に影響を与えません。ただし、ポピュラリティの位置を定義するラスターは最初にする必要があります。
入力ラスター リストには任意の数のラスターを指定できます。
入力値が、どのセル位置でも同じ場合、指定したポピュラリティに関係なく、出力値はそのセル位置の入力と同じになります。
[入力ポピュラリティ ラスター、または定数値] (Python では in_popularity_raster_or_constant) にマルチバンド ラスターが指定された場合、最初のバンドのみが使用されます。別のバンドを処理するには、使用する特定のバンドを指定します。
[入力ラスター] (Python では in_rasters) の 1 つとしてマルチバンド ラスターが指定された場合、すべてのバンドが使用されます。
マルチバンド ラスターから選択したバンドを処理するには、まず、[コンポジット バンド (Composite Bands)] ツールを使用して、それら特定のバンドから構成される新しいラスター データセットを作成し、その結果を [入力ラスター] (Python では in_rasters) のリストで使用できます。
入力ラスターに NoData を含むセル位置がある場合、その位置の出力は NoData になります。
n 番目に多い値が単独で見つからない場合、出力ラスターのその位置には NoData が割り当てられます。この状況が起こるのは、ある位置の入力ラスター値がすべて異なるか、2 つ以上の入力ラスター値の発生数が同じで、その発生数が n 番目に多い場合です。スキャン処理で最初に検出したなど、入力ラスター値の 1 つを返すと、誤解を招きます。その値が、本当に n 番目に多い値かどうかわからなくなるでしょう。
ポピュラリティ値が入力ラスターの数より多い場合、出力の各セル位置には NoData が割り当てられます。
ポピュラリティ値に 0 が指定されている場合、出力値は NoData になります。
ポピュラリティ レベル 1 は、[セル統計 (Cell Statistics)] ツールの [最頻値] オプションと同様に最頻値です。
入力ラスターのいずれかが浮動小数点である場合、出力は浮動小数点になります。それ以外の場合、整数になります。
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
Popularity(in_popularity_raster_or_constant, in_rasters)
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_popularity_raster_or_constant | 返されるポピュラリティの位置を定義する入力ラスター。 数値を入力として使用できます。しかし、セル サイズと範囲を最初に環境で設定しておく必要があります。 | Raster Layer; Constant |
in_rasters [in_raster,...] | 各セル位置について、値のポピュラリティを評価するために使用される入力ラスターのリスト。 | Raster Layer |
戻り値
名前 | 説明 | データ タイプ |
out_raster | 出力ラスター。 出力ラスターの各セルは、入力ポピュラリティ値に合致する入力ラスターの同じ位置の値を表します。 | Raster |
コードのサンプル
Popularity (ポピュラリティ) の例 1 (Python ウィンドウ)
次の例では、複数の入力ラスターに対してポピュラリティ処理を行い、IMG ラスターとして結果を出力しています。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outPopularity = Popularity("cost", ["degs", "negs", "fourgrd"])
outPopularity.save("C:/sapyexamples/output/outpop.img")
Popularity (ポピュラリティ) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
次の例では、複数の入力ラスターに対してポピュラリティ処理を行い、Grid ラスターとして結果を出力しています。
# Name: Popularity_Ex_02.py
# Description: Determines the value in an argument list that is
# at a certain level of popularity
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inPopularityRaster = "cost"
inRaster01 = "degs"
inRaster02 = "negs"
inRaster03 = "fourgrd"
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute Popularity
outPopularity = Popularity(inPopularityRaster, [inRaster01, inRaster02, inRaster03])
# Save the output
outPopularity.save("C:/sapyexamples/output/outpop")
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst