ModelBuilder は、モデルを作成、編集、および管理するためのアプリケーションです。モデルは、あるツールの出力を別のツールの入力として渡すように、一連のジオプロセシング ツールを連結したワークフローを表します。ModelBuilder は、ワークフローを構築するためのビジュアル プログラミング言語と考えることもできます。
ModelBuilder は簡単なワークフローを構築して実行する場合に非常に便利ですが、モデルをツールとして作成し共有することで、ArcGIS 機能を拡張できる高度な方法も備えています。
ModelBuilder は、ArcGIS と他のアプリケーションを統合するために使用することもできます。次に例を示します。
上の例は自治体で使用されるモデルで、建築許可の申請が提出されている住所から 1 マイル以内のすべての住所に電子メールの通知を送信します。モデルの開始点は、複数の許可申請ポイント位置からなるフィーチャクラスです。このフィーチャクラスはイテレータに渡され、イテレータは各ポイントをループにかけて、ポイントを [空間検索(Select Layer By Location)] ツールに渡します。このツールで、ポイントから 1 マイル以内にあるすべての住所(パーセル)が選択されます。続いて、これらの住所が(事前に作成された)カスタム スクリプト ツールの [メーリング リストの生成(Generate Mailing List)] に渡され、メーリング リストを HTML 形式で出力する Python コードが実行されます。最後に、メーリング リストが別のカスタム スクリプト ツールの [電子メール通知の送信(Send Email Notifications)] に渡され、電子メール通知を送信して成功コードを生成するカスタム実行可能ファイルが実行されます。
ModelBuilder の利点は、次のようにまとめることができます。
- ModelBuilder は、一連のツールを含むワークフローを作成および実行するための使いやすいアプリケーションです。
- ModelBuilder を使用して独自のツールを作成できます。ModelBuilder を使用して作成したツールは、Python スクリプトや他のモデルで使用できます。
- ModelBuilder は、スクリプトと組み合わせることで、ArcGIS と他のアプリケーションを統合する手段となります。
ModelBuilder の使用経験がない場合は、はじめに「ModelBuilder でのツールの実行チュートリアル」をご参照ください。
ModelBuilder でカスタム ツールを作成する方法については、「ModelBuilder を使用したツールの作成の概要」と「ModelBuilder を使用したツールの作成チュートリアル」をご参照ください。