ダイナミック ラベリングを有効にすると、標準ラベル エンジンは、ラベルが重なり合わない限り、マップで利用可能なスペース内にできるだけ多くのラベルを配置します。ラベルの配置では、フィーチャのための余白が使用されます。フィーチャがマップの端で一部分だけ見えている場合、標準ラベル エンジン はその部分でラベルの配置を試みます。画面移動やズームを行うと、標準ラベル エンジンは空いているスペースとフィーチャの利用可能な部分に合わせて自動的にラベルを調整します。マップの多くは、デフォルトのラベリングで十分に対応できます。ラベリングするフィーチャやラベルの配置場所をより厳密に制御するには、優先度、ウェイト、重なり合い、および配置のオプションを操作する必要があります。さらに、ライン フィーチャまたはマルチパート ポリゴン フィーチャをラベリングする場合は、ラベルの重複に対処する必要があります。これらのプロパティはすべて、ラベル クラス レベルで適用されます。
ラベルの配置をより詳細に制御する場合は、Maplex ラベル エンジンを使用します。
マップの拡大表示および縮小表示を行っても、ラベルのサイズは変化しません。ラベル テキストのサイズをマップに合わせてスケーリングするには、データ フレームを右クリックして [基準縮尺] をクリックします。
標準ラベル エンジンの配置オプション
ラベル配置オプションは、フィーチャに対するラベルの配置を制御します。たとえば、都市のラベルは常に都市の右上に表示されるように指定できます。
標準ラベル エンジンには、フィーチャ タイプごとに、さまざまなラベル配置オプションがあります。ポイント ラベル、ライン ラベル、およびポリゴン ラベルは、すべて異なった配置オプションで配置されます。
ラベル優先度
ラベルの優先度を指定することで、ラベルがマップに配置される順序を制御します。通常、優先度の高いラベルは、優先度の低いラベルよりも先に配置されます。また、ラベルが競合する場所では、優先度の低いラベルが別の場所に配置されるか、マップから削除されます。
競合検出
標準ラベル エンジンでラベルを配置する場合、ラベル間には、常にスペースの競合が発生します。競合検出ルールを設定することによって、複数のラベルが同じ場所で競合している場合に、どのラベルを配置するかを判定します。
ラベルとフィーチャのウェイトの設定
ラベル ウェイトおよびフィーチャ ウェイトは、ラベルとフィーチャに相対的な重要度を割り当てるために使用されます。このウェイトは競合が存在する場合、つまりラベルとフィーチャの間に重なりがある場合にだけ使用されます。原則として、同等またはより低いウェイトを持つラベルがフィーチャの上に重なることはありません。
バッファ
バッファの比率は、ラベルの実効的なサイズを実際のテキストよりも大きくします。これによって、ラベルが互いに近接して配置されるのを防ぎます。
重なり合うラベルを配置する
このオプションを指定すると、このラベル クラスの各フィーチャのラベルは、互いに重なるかどうかに関係なく、強制的に配置されます。デフォルトでは、ラベルの競合は自動的に解決され、ラベルが重なり合うことはありません。この設定は、ラベル クラスの [ラベルの重複を許可] オプションで変更できます。