ラベルがポリゴン内に収まらない場合やラインよりも長い場合、そのラベルは配置されません。ラベル オーバーラン パラメータを使って、Maplex ラベル エンジンでフィーチャの範囲を越える空きスペースにラベルを配置できます。
ポリゴン フィーチャに対するオーバーラン
ほとんどのポリゴン ラベル配置スタイルでは、Maplex ラベル エンジンによりポリゴン内側へのラベル配置が試みられます。ラベルがポリゴンよりも大きい場合、ラベルはマップ上に配置されません。[フィーチャをオーバーラン] チェックボックスをオンにすると、Maplex ラベル エンジンでポリゴンの境界線の外側の空きスペースを使用してラベルを配置できます。マップ単位またはページ単位(ミリメートル、インチ、ポイントのいずれか)で測定される最大ラベル オーバーラン制限を設定して、ラベルがポリゴンを超過する距離を制限できます。
不均整のオーバーラン - [不均整のオーバーランを許可] チェックボックスをオンにすると、オーバーラン配置を設定して、隣接するポリゴンでフィーチャ ウェイトが低いものを探し、その上にラベルを配置することができます。これは、海岸線上に並んでいる小さな国々にラベリングする場合などに便利です。海を表すポリゴンのウェイトは他よりも低いので、国のラベルは、隣接する国々ではなく海のポリゴンにオーバーランされます。
次の図に、[フィーチャをオーバーラン] パラメータでラベリングした London Eye を示します。左の図は [ラベル オーバーランの最大距離] オプションを使用したもので、ラベルはポリゴンの中央付近に配置され、ポリゴンの境界を均等に越えています。右の図は [不均整のオーバーランを許可] オプションを使用したものです。建物、土地利用、道路などのフィーチャにはフィーチャ ウェイトが設定されているため、ラベルはウェイトのない海の上に配置されます。
ライン フィーチャに対するオーバーラン
Maplex ラベル エンジンでラインのラベルを配置する場合は、常にラインの始点と終点の間へのラベル配置が試みられます。ラベルがライン フィーチャよりも長い場合、ラベルがマップ上に配置されないことがあります。[フィーチャをオーバーラン] チェックボックスをオンにすると、ラインの終点を超過してラベルを配置できます。マップ単位またはページ単位(ミリメートル、インチ、ポイントのいずれか)で測定される最大ラベル オーバーラン制限を設定して、ラベルがラインを超過する距離を制限できます。
以下の図では、「東京大師横浜線」というラベルがフィーチャ内に収まっていません。[フィーチャをオーバーラン] パラメータが設定されているので、Maplex ラベル エンジンではフィーチャの長さを超えるラベルの配置が許可されます。
- Maplex ラベル エンジンを有効にします。
- [ラベリング] ツールバーの [ラベル マネージャ] ボタン をクリックします。
- ラベリングするレイヤの横にあるチェックボックスをオンにします。
- レイヤの下に表示されるラベル クラスを選択します。
- [プロパティ] ボタンをクリックします。
- [ラベル調整ルール] タブをクリックします。
- [フィーチャをオーバーラン] チェックボックスをオンにします。
- [オプション] をクリックします。
- フィーチャの境界線を超過してラベルの配置を許可する距離を入力します。
- [OK] をクリックして、すべてのダイアログ ボックスを閉じます。
ステップは同じですが、ライン レイヤとポリゴン レイヤのダイアログ ボックスは異なります。
この距離は、マップ単位またはページ単位(ミリメートル、インチ、ポイントのいずれか)で計測されます。