サマリ
S-57 形式のデータを 1 つまたは複数のカバレッジに変換します。
使用法
S-57 は、IHO (International Hydrographic Organization) が開発したデータ標準で、デジタル水文データの交換に使用されます。
それぞれの S-57 交換データセットには、1 つのカタログ ファイルと 1 つ以上のベース セルが含まれています。[S57 → カバレッジ (Import From S57)] はカタログ ファイルを読み込み、それを INFO ファイルに変換してから、各ベース セル ファイルを 1 つまたは 2 つのカバレッジに変換します。これらのカバレッジの一方にはすべての孤立ノード (空間ポイント オブジェクトなど) が含まれ、他方のカバレッジにはすべての空間およびフィーチャ オブジェクトとデータの説明情報が含まれます。
[S57 → カバレッジ (Import From S57)] インポーターは、ファイル内に含まれるオブジェクトのタイプに応じて、ベース セル ファイルごとに 1 つまたは 2 つのカバレッジを作成します。
[S57 → カバレッジ (Import From S57)] は、INFO ファイルを作成して、各ベース セル ファイルに対して変換されるすべてのオブジェクトを保持します。その結果のファイルは、カバレッジのオブジェクトと呼ばれ、次のアイテムを持ちます。NAME はレコード識別子の名前、LNAM はフィーチャ オブジェクトの長い名前、CLASS はフィーチャクラス、PRIM はオブジェクトの空間プリミティブ (VI、VC、VE、VF、FP、FN、FL、FA、CF) をそれぞれ持ちます。この INFO ファイルは、変換される各空間およびフィーチャ オブジェクトのレコードを持ちます。NAME および PRIM 列は、空間とフィーチャの両方オブジェクトに適用されますが、LNAM および CLASS 列は、フィーチャ オブジェクトのみに適用されます。このテーブルを使用すると、ベース セル ファイルに存在するオブジェクトの種類を簡単に特定できます。
この INFO ファイルはインポーターの拡張で、エクスポーター ([カバレッジ → S57 (Export To S57)]) には必要ありません。
構文
S57Arc_arc (in_s57_file, out_workspace, {clean})
パラメータ | 説明 | データ タイプ |
in_s57_file | S-57 交換セット内のデータ カタログ ファイル名またはベース セル ファイル名。カタログ ファイル名が指定された場合、カタログ ファイルにリストされているすべてのベース セル ファイルが変換されます。ベース セル ファイル名が指定されている場合、そのベース セル ファイルだけが変換されます。 | File |
out_workspace | 出力カバレッジを書き込むワークスペース。 | Folder |
clean (オプション) | [クリーン (Clean)] コマンドを実行するかどうかを指定します。
| Boolean |
コードのサンプル
S57Arc (S57 → カバレッジ) の例 (スタンドアロン スクリプト)
次のスタンドアロン スクリプトで、S-57 形式からカバレッジをインポートする方法を示します。
# Name: S57Arc_Example.py
# Description: Imports from S-57 format to coverage
# Requirements: ArcInfo Workstation
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
# Set local variables
inS57File = "US5MI82M.000"
outWorkspace = "C:/output/holland_harb"
clean = "NO_CLEAN"
# Execute S57Arc
arcpy.S57Arc_arc(inS57File, outWorkspace, clean)
環境
ライセンス情報
- ArcGIS for Desktop Basic: ×
- ArcGIS for Desktop Standard: ×
- ArcGIS for Desktop Advanced: 次のものが必要 ArcInfo Workstation がインストールされていること