データベースまたはエンタープライズ ジオデータベースへの接続に関連して起こる問題のほとんどは、次のいずれかを原因とするものです。
- データベース管理システム (DBMS) クライアントがインストールされていないか、正しく構成されていない。
- データベースが接続を受け付けるように構成されていない。
- データベースへの接続がブロックされている。
DBMS クライアント ファイルが存在しないか正しく構成されていない
クライアント アプリケーションから DBMS に接続するときに、DBMS は接続するクライアント コンピューターにそのクライアント ファイルが存在することを要求します。クライアント アプリケーションの設定と構成に関しては、DBMS によって要件が異なります。DBMS のドキュメントを参照して、DBMS クライアントを ArcGIS クライアント コンピューターに正しくインストールして構成していることを確認します。
ArcGIS Desktop 製品と ArcGIS Server には PostgreSQL クライアント ファイルが含まれているため、接続のために PostgreSQL クライアントを個別にインストールして構成する必要はありません。
データベースが接続を受け付けるように構成されていない
データベースにリモート クライアントから接続するためには、追加の構成が必要になる場合があります。たとえば、PostgreSQL データベースに接続するためには、pg_hba.conf ファイルをクライアントが接続を確立できるように変更しなければなりません。この構成ファイルは PostgreSQL のインストール ディレクトリにあります。リモート接続を可能にするための pg_hba.conf ファイルの変更の詳細については、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。
SQL Server データベースにネットワーク経由で接続するためには、接続を受け付けるようにネットワーク プロトコルを設定する必要があります。ネットワーク プロトコルを確認するには、Microsoft SQL Server 構成マネージャーを起動し、左のツリーで [SQL Server ネットワークの構成] を展開し、[<SQL Server インスタンス> のプロトコル] をクリックします。データベースがネットワークを介した接続を受け付けることができるように、適切なプロトコルを有効にします。
接続がブロックされている
管理者はいくつかの方法でユーザーによるデータベース接続を防ぐことができます。これは通常、ユーザーがジオデータベースに接続していない間に、バックアップやアップグレードといった特定の管理タスクを実行するために行われます。
データベース管理者は、データベース管理システムが提供する機能を通じて接続をブロックすることができます。ほとんどのデータベース管理システムは、休止モードに移行できます。これによって、データベースへの新しい接続が作成されるのを防ぎます。
エンタープライズ ジオデータベースについては、ジオデータベース管理者は ArcGIS Desktop または AcceptConnections ArcPy 関数を使用して新規のジオデータベース接続をブロックすることができます。この状態にあるときにユーザーがジオデータベースに接続しようとすると、次のメッセージが返されます。
Failed to connect to database. The geodatabase is not accepting connections. Please contact your geodatabase administrator.
エンタープライズ ジオデータベースに接続しようとしてこのメッセージが返された場合は、ジオデータベース管理者に連絡して、それが意図的なものであるかどうか、そうである場合はジオデータベースの利用が再開されるのはいつになるかを問い合わせてください。