Oracle のジオデータベース管理者アカウントは、ジオデータベース リポジトリを所有します。マスター ジオデータベースのジオデータベース管理者の名前は、sde である必要があります。このアカウントは、以下を所有および管理します。
- マスター ジオデータベースを構成するシステム テーブル、トリガー、プロシージャ
- SQL タイプと関数
- マスター ジオデータベース内の DEFAULT ジオデータベース バージョン
Oracle データベースは、マスター ジオデータベースの他にも、個々のユーザーのスキーマ内にジオデータベースを格納できます。それらジオデータベースの管理者は、そのスキーマの所有者です。これらのユーザーは、以下を所有および管理します。
- ユーザーのジオデータベース内にあるジオデータベースのシステム テーブル、トリガー、プロシージャ
- ユーザーのジオデータベース内の DEFAULT ジオデータベース バージョン
ジオデータベース管理者はジオデータベースのすべてのシステム ファイル、ディレクトリ、テーブルを所有するため、このアカウントはジオデータベースを作成する前に作成する必要があります。[エンタープライズ ジオデータベースの作成 (Create Enterprise Geodatabase)] ジオプロセシング ツールまたはスクリプトを使用してマスター ジオデータベースを作成すると、sde データベース ユーザーが作成され、ジオデータベースの作成に必要な権限が付与されます。[エンタープライズ ジオデータベースの作成 (Create Enterprise Geodatabase)] ジオプロセシング ツールまたはスクリプトを使用してユーザースキーマ ジオデータベースを作成したり、[エンタープライズ ジオデータベースの有効化 (Enable Enterprise Geodatabase)] ジオプロセシング ツール、スクリプト、またはウィザードを使用して Oracle データベースでジオデータベース機能を有効化したりする場合、手動でジオデータベース管理者ユーザーを作成し、ジオデータベースを作成するのに必要な権限を付与する必要があります。
ジオデータベース管理者ユーザーはデータベース管理者と同じでないことに注意してください。利用環境の状況によっては、ジオデータベース管理者へのデータベース管理者レベルの権限付与が必要なこともありますが、ジオデータベースの日々の運用は、この権限がなくても可能です。
ジオデータベース管理者とスキーマ
sde ユーザーのスキーマは、マスター sde ジオデータベース リポジトリの管理と格納にのみ使用することが推奨されます。フィーチャクラスやラスター データセットなどのデータセットを作成するためには、別のユーザーを作成する必要があります。
データベースにユーザースキーマ ジオデータベースが含まれている場合、ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、そのジオデータベース内のデータのみを所有できます。sde マスター ジオデータベースや他のユーザーのスキーマ ジオデータベース内にあるデータは所有できません。ユーザースキーマ ジオデータベースを所有していないユーザーは、マスター sde ジオデータベース内のデータのみ所有できます。詳細については、「Oracle におけるマスター ジオデータベースとユーザースキーマ ジオデータベース間のリレーションシップ」をご参照ください。