編集ツールボックスに含まれる各ツールに加えられた変更の一覧を次の表に示します。ツールごとに 1 つの表があり、ツール名をクリックすると、そのツールの参照ページに移動できます。この履歴表の内容の解釈については、このトピックの最後にあるセクションをご参照ください。
フィーチャの形状に一致 (Align Features)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.5 | このバージョンで新規 |
変換エラーの計算 (Calculate Transformation Errors)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.5 | このバージョンで新規 |
頂点の挿入 (Densify)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
エッジマッチ フィーチャ (Edgematch Features)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.2.1 | このバージョンで新規 |
ポイントの削除 (Erase Point)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
ラインの延長 (Extend Line)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
ライン方向の反転 (Flip Line)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
頂点の間引き (Generalize)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
エッジマッチ リンクの生成 (Generate Edgematch Links)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.2.1 | このバージョンで新規 |
ラバーシート リンクの生成 (Generate Rubbersheet Links)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.2.1 | このバージョンで新規 |
ラバーシート フィーチャ (Rubbersheet Features)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.2.1 | このバージョンで新規 |
スナップ (Snap)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
属性の割り当て (Transfer Attributes)
バージョン | 説明 |
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10.5.1 | 追加された新しいパラメーター: transfer_rule_fields |
10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.2.1 | このバージョンで新規 |
フィーチャの座標変換 (Transform Features)
バージョン | 説明 |
---|---|
10.4 | このバージョンで新規 |
ラインの切詰め (Trim Line)
バージョン | 説明 |
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10.3 | ArcGIS Pro 1.0 に移植 |
10.0 | このバージョンで新規 |
ツールボックスの履歴テーブルの概要
Esri は、リリースごとに、既存のツールに変更を加え、新しいツールを導入します。これらの変更を行うことで、以前のリリースでは解決が困難だった問題に対するソリューションを提供し、ツールの機能を強化して、ツールをより使いやすくしています。
これらの履歴テーブルの利用法の例として、バージョン 10.3 を使用しているときに、バージョン 10.2 を使用している同僚をサポートする場合を考えてみましょう。ポリゴン フィーチャの重心点を見つけるために、[ジオメトリ属性の追加 (Add Geometry Attributes)] ツールを使用するよう同僚に勧めるとします。[ジオメトリ属性の追加 (Add Geometry Attributes)] ツールは [データ管理] ツールボックスにあります。そこで、[データ管理] ツールボックスの履歴トピックを調べると、[ジオメトリ属性の追加 (Add Geometry Attributes)] はリリース 10.2.1 になって初めて導入されたことがわかります。このような場合は、[フィーチャ → ポイント (Feature to Point)] ツールを使用してポリゴンの重心を見つける 10.2 のワークフローを提案できます。
既存のツールに変更が加えられたときは、後方互換性を維持するために、つまり、以前のリリースで使用できたツールを引き続き新しいリリースで使用できるように、あらゆる努力がなされています。たとえば、[バッファー (Buffer)] ツールを使用するモデルまたはスクリプトがバージョン 10.2 で記述されているとします。バージョン 10.3 では、デフォルト値として PLANAR を持つ新しいオプション パラメーター method が [バッファー (Buffer)] ツールに追加されています。この新しい method パラメーターはオプションであり、デフォルト値を使用した場合も、Buffer は 10.2 のときとまったく同様に機能するため、ご使用の 10.2 スクリプトまたはモデルは 10.3 で正常に動作します。
Esri は、後方互換性を維持できるよう努力しています。ただし、新機能が導入されるため、後方互換性をつねに維持できるとは限りません。後方互換性を維持できないケースを次に示します。
- パラメーターが削除された場合、そのパラメーターを使用していた以前のワークフローは正常に動作しなくなります。
- パラメーター オプションが削除された場合、そのオプションを使用していた以前のワークフローは正常に動作しない可能性があります。多くの場合、削除されたオプションは別のオプションに置き換えられ、ツールは、以前のオプションが指定されたときに実行した処理を認識しています。
- パラメーターに使用されていたデータ タイプが削除され、そのデータ タイプの入力が以前のワークフローで使用されていた場合、そのワークフローは新しいバージョンでは正常に動作しません。
- ライセンスの変更がご使用のワークフローに影響を及ぼすことがあります。ほとんどの場合、ライセンスの変更はダウングレード (Desktop Advanced から Desktop Standard への変更など) であり、後方互換性に影響を与えません。
- エクステンションの変更がご使用のワークフローに影響を及ぼすことがあります。エクステンションの変更が既存のワーフフローに影響することはまれです。
- パラメーターのデフォルト値が変更された場合、ご使用のワークフローが影響を受けることがあります。既存のワークフローを詳しく調べて、デフォルト値の変更の影響を判断する必要があります。
- パラメーターの順序が変更された場合、位置引数を使用するスクリプトが動作しないことがあります。
履歴テーブルに登録された変更に関する詳細情報を次に示します。
このバージョンで新規
各テーブルの最後の行には必ず、そのツールがツールボックスに導入されたときのリリース バージョンが記載されます。
移植される/移植されない ArcGIS Pro
ArcMap から ArcGIS Pro へ移行する場合、ArcMap のツールが ArcGIS Pro でも使用できるかを知る必要がある場合があります。バージョン 10.3 に存在するツールの大半は ArcGIS Pro バージョン 1.0 に移植されています (つまり、複製され利用可能になっています)。ツールが ArcMap から ArcGIS Pro プラットフォームに移植されているかどうかについての情報は、通常、テーブルの最初の行に記載されています。[ArcGIS Pro で実行するツールの分析 (Analyze Tools For Pro)] ツールを使用すると、ArcMap のモデルとスクリプトが ArcGIS Pro で動作するか確認することができます。
パラメーター オプション
パラメーター オプション (列挙子とも呼ばれる) は、ツールの実行に影響を及ぼす文字列です。たとえば、[インターセクト (Intersect)] ツールのパラメーター join_attributes には次の 3 つのオプションがあります。ALL、NO_FID、および FID_ONLY。リリース間の移行時に新規のオプションが出現することもあれば、オプションが削除されることもあります。新しいバージョン (10.4 など) で導入されたオプションは、古いバージョン (10.3 など) で使用することはできません。
場合によっては、「Euclidean distancereplaced with EUCLIDEAN_DISTANCE」で示されるように、オプションが削除され、類似のオプションに置き換えられることがあります。このような場合、ツールはどちらか一方のオプションを受け入れるようにプログラミングされるため、後方互換性は維持されません。
新規および削除されたパラメーター
ほとんどの場合、新規のパラメーターは、スクリプトで後方互換性が維持されるように、最後のパラメーターとして追加されます。ただし、新規のパラメーターを既存のパラメーター間に挿入する必要があり、スクリプトの互換性を維持できないことがあります。このような場合は、新しいバージョンで動作するようにスクリプトを編集する必要があります。新規のパラメーターが既存のパラメーター間に挿入された場合、これは、パラメーターの順序の変更として示されます。
パラメーターが削除されることはまれです。削除されたパラメーターを使用するスクリプトは変更の必要がありますが、モデルは引き続き動作します。
パラメーターのデフォルト値の変更
オプション パラメーターには、デフォルト値、つまり、ユーザーが変更しない限り使用される値が存在しています。パラメーターのデフォルト値が変更された場合、既存のモデルとスクリプトに影響を及ぼすことがあります。
パラメーターのデータ タイプの変更
データ タイプは、データセットのタイプ (フィーチャ、テーブル、ネットワークなど) のように、パラメーターで許容される値を定義します。あるバージョンでデータ タイプが削除された場合、これは、パラメーターがそのデータセットを入力または出力として受け入れないことを意味します。削除されたデータ タイプがモデルやスクリプトで使用される場合、それらのモデルやスクリプトの変更が必要になる場合があります。
パラメーターの順序
ほとんどの場合、新規のパラメーターは、最後のパラメーターとして追加され、既存のパラメーターの順序に影響しません。まれに、既存のパラメーターの順序が変更され、位置引数を使用するスクリプトが動作しないことがあります。この場合、次に示すように、位置引数のわりにキーワード引数を使用できます。モデルは、パラメーターの順序に依存していないため、引き続き動作します。
# Positional arguments - skipping optional arguments using empty strings is dependent on
# the order of the optional parameters
#
arcpy.AddField_management("schools", "school_id", "LONG", "", "", "", "", "NON_NULLABLE")
# Keyword arguments - position doesn't matter
#
arcpy.AddField_management("schools", "school_id", "LONG", field_is_nullable="NON_NULLABLE")
パラメーター名の大文字/小文字
たとえば、In_Features から in_features のように、パラメーター名の大文字/小文字を変更することができます。この変更は、キーワード引数を使用するスクリプトのみに影響します。Python のキーワード引数では、大文字と小文字が区別されます。
パラメーター タイプ
パラメーター タイプは「必須」から「オプション」、または「オプション」から「必須」に変更できます。「オプション」から「必須」への変更は、既存のワークフローに影響を及ぼすことがあります。
ツールのライセンスとエクステンション
ライセンスまたはエクステンションの変更が既存のワークフローに影響を及ぼすことがあります。
非推奨のツール
詳細については、「非推奨のツールとは」 をご参照ください。