以下のリストでは、ジオデータベースの管理について説明する際に使用されるいくつかの用語の定義を示します。
用語 | 説明 |
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ArcSDE サービス | ArcSDE サービスは、ArcSDE アプリケーション サーバーまたは 3 層構造とも呼ばれ、エンタープライズ ジオデータベースに接続し、GIS アプリケーションに空間データを配信します。 ArcSDE サービスは、ArcGIS 10.3 以降、使用できなくなりました。ただし、ArcGIS 10.3.1 以降のリリースのクライアントは、ArcSDE サービスを使用して引き続き 10.1 または 10.2.x ジオデータベースに接続できます。 ジオデータベースおよび ArcSDE サービスのソフトウェア リリースは同じである必要があることにご注意ください。ジオデータベースをアップグレードした場合、以前の ArcSDE サービスを使用して接続することはできません。 |
最適化 | 最適化操作では、ディスクに格納されたファイル ジオデータベースおよびパーソナル ジオデータベースのファイルのクリーンナップ、レコードの並べ替え、および未使用スペースの除去が行われます。 |
圧縮 | ファイル ジオデータベースのベクター データに関する圧縮操作は、データを凝縮することを意味します。結果として、ディスク領域の使用量が削減されます。圧縮されたファイル ジオデータベースのデータは編集できません。編集の前に圧縮を解除する必要があります。 エンタープライズ、ワークグループ、またはデスクトップ ジオデータベースのバージョン対応登録されたデータに関する圧縮操作は、参照されなくなったステートと、それらに関連する差分テーブルの行を削除し、すべてのバージョンに共通する差分テーブル内のエントリをベース テーブルに移動することを意味します。これにより、各バージョン クエリに応じてデータベースが検索するデータ量が削減され、クエリのパフォーマンスが向上するとともに、システムの応答時間が短縮されます。 |
データベース認証 | データベース認証は、ユーザーがデータベースへの接続行う際の認証情報を検証する方法の 1 つです。この方法では、ユーザーはデータベース ユーザーの名前とパスワードを提示し、データベースがユーザーの接続を許可するか拒否します。 |
デスクトップ ジオデータベース | ArcGIS Desktop によりライセンスが許可されるデータベース サーバー上のジオデータベースは、デスクトップ ジオデータベースと呼ばれます。デスクトップ ジオデータベースにアクセスできるユーザーは少数で、一度に 1 人のユーザーしか編集できません。 |
ダイレクト コネクション | ジオデータベースへのダイレクト コネクションは、データベース管理システムの接続メソッド、およびクライアント アプリケーションのデータベース ドライバーを使用して行われる接続です。接続は、ArcSDE サービスを使用せずに、クライアントからデータベースに対して直接行われます。ダイレクト コネクションは、2 階層構成とも呼ばれます。 ArcGIS クライアントから ArcGIS 10.3 以降のリリースのエンタープライズ ジオデータベースに対して確立される接続は、すべてダイレクト コネクションです。 |
エンタープライズ ジオデータベース | エンタープライズ ジオデータベースは、ArcGIS Enterprise または ArcGIS GIS Server Basic (エンタープライズ エディション) でライセンスされた、データベース管理システムに格納されたマルチユーザー ジオデータベースです。 |
ジオデータベース管理者 | ジオデータベース管理者は、エンタープライズ ジオデータベースを管理するためのログイン アカウントです。管理タスクには、ジオデータベースの作成、圧縮操作、アップグレード、ロックとユーザー接続の管理、およびシステム テーブルの保守などがあります。 ジオデータベースのシステム オブジェクトは、ジオデータベース管理者が所有しているか、ジオデータベース管理者のスキーマに格納されています。 |
ジオデータベース リポジトリ | ジオデータベース リポジトリは、ジオデータベースの作成に必要な最小限のコンポーネントで構成され、システム テーブル、ストアド プロシージャ、関数、およびタイプが含まれます。 |
ジオデータベースのバージョニング | ジオデータベースのバージョニングは、ユーザーが互いの編集内容を上書きしたり、他のユーザーによるデータの読み取りや編集を妨げたりすることなく、複数のユーザーが同じデータを編集できるようにする方式です。バージョニングはデータセットごとの編集内容を記録するテーブルと、データの複数の編集状態を記録するシステムテーブルによって実現されます。 |
オペレーティング システム認証 | オペレーティング システム認証は、ユーザーがデータベースへ接続を行う際の認証情報を検証する方法の 1 つです。この方法では、ユーザーのログイン情報は、接続しているクライアント コンピューターのオペレーティング システムから読み取られます。データベースはこの情報を使用して接続の可否を判断します。接続を行うユーザーまたはアプリケーションは、ユーザー名またはパスワードを別途提示する必要はありません。 |
空間ビュー | 空間ビューは、通常のテーブルの属性列に加えて GIS データの 1 つの空間フィールドを含むデータベース ビューです。 |
アップグレード | ジオデータベースでは、アップグレード操作によってジオデータベースのシステム テーブル、ストアド プロシージャ、関数、およびタイプが更新され、新しい機能やバグ修正が提供されます。 ジオデータベースをアップグレードするには、[ジオデータベースのアップグレード (Upgrade Geodatabase)] ジオプロセシング ツールまたは Python スクリプトを使用します。 ジオデータベースをアップグレードする場合は、これらを ArcGIS Desktop (Desktop Standard または Desktop Advanced)、ArcGIS Engine Runtime と Geodatabase Update エクステンション、もしくは ArcGIS GIS Server コンポーネントのいずれかがインストールされているコンピューターから実行する必要があります。ツールまたはスクリプトからジオデータベースへのダイレクト コネクションを作成する必要があり、接続に使用するログイン アカウントはアップグレードの実行に必要な権限を備えている必要があります。 ファイル ジオデータベースまたはパーソナル ジオデータベースをアップグレードする場合は、ArcGIS Desktop (Desktop Basic) がインストールされたコンピューターからジオプロセシング ツールまたは Python スクリプトを実行することもできます。 |
バージョン対応ビュー | バージョン対応ビューには、データベース ビュー、ストアド プロシージャ、トリガー、およびトラディショナル バージョニングを使用するために登録されたジオデータベース内のデータを SQL (Structured Query Language) を使用して読んだり編集したりできる関数が組み込まれています。バージョン対応ビューを検索するときに、ベース (ビジネス) テーブルにあるデータと、差分テーブルに格納されている編集を表示できます。バージョン対応ビューで使用されるトリガーにより、SQL を使用してバージョン対応ビューを編集したときに差分テーブルが更新されます。 |
ワークグループ ジオデータベース | ArcGIS Server (Basic) ワークグループまたは ArcGIS Enterprise ワークグループによりライセンスが許可されるデータベース サーバー上のジオデータベースは、ワークグループ ジオデータベースと呼ばれます。ワークグループ ジオデータベースには一度に最大 10 人のユーザーがアクセスでき、その全員が同時に編集することが可能です。ワークグループ ジオデータベースには、Web サービスやアプリケーションを使用してアクセスすることもできます。 |