Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
サマリー
定義された位置のラスターまたは一連のラスターからのセルの値を表示するテーブルを作成します。位置は、ラスター セルまたは一連のポイントによって定義されます。
入力ラスターは 2 次元または多次元です。入力ラスターが多次元の場合、出力テーブルの構造が変わります。
使用法
入力には、任意のラスターの組み合わせ (シングル バンドまたはマルチバンド) を指定できます。
各入力ラスターのセル値が抽出されます。各入力ラスターのセル値を含むフィールドを使用して、テーブルが作成されます。
入力ラスター テーブルからの追加属性 (存在する場合) は、出力テーブルに引き継がれません。
[入力ラスター] (Python では in_rasters) の 1 つとしてマルチバンド ラスターが指定された場合、その入力のすべてのバンドが使用されます。
入力マルチバンド ラスターから選択したバンドを処理するには、まず、[コンポジット バンド (Composite Bands)] ツールを使用して、それら特定のバンドから構成される新しいラスター データセットを作成します。その結果を入力ラスターのリストで使用します。
入力ラスターとして多次元ラスターが指定されたとき、[多次元として処理] オプションがオンでない (Python では process_as_multidimensional パラメーターが ALL_SLICES) の場合、多次元ラスターの現在のスライスのみがサンプリングされます。
入力多次元データセットから、すべての変数のすべてのスライスから値を抽出するには、[多次元として処理] オプションをオンにします。
このツールの多次元処理で、現在サポートされている多次元ラスターのタイプは、netCDF ラスター レイヤーおよび多次元モザイク データセットです。多次元データのイメージ サービスは現在サポートされていません。
入力位置がラスターの場合、一連の位置セルはゼロ以上の値を持つすべてのセルから構成されます。値が NoData のセルは、ロケーション セットには含まれません。位置ラスターは、[抽出] ツールを使用して簡単に作成できます。
位置入力がラスターの場合、最適な結果を得るには、入力ラスターと位置ラスターのセル サイズと位置は同じである必要があります。
入力ラスター内で NoData セルをサンプリングする位置には、出力ジオデータベース テーブルで NULL 値が与えられます。INFO または .dbf の場合への出力の場合、NULL の概念はサポートされていないため、値は -9999 になります。
入力ラスターが 2 次元の場合、出力テーブル内のサンプリングされた値のフィールドのタイプは、必ず浮動小数になります。これにより、リサンプリング手法に共一次内挿法または三次たたみ込み内挿法オプションが選択されていても、適切な精度が維持されます。
マルチポイント データセットは、入力としてサポートされていません。
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
Sample (in_rasters, in_location_data, out_table, {resampling_type}, {unique_id_field}, {process_as_multidimensional})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_rasters [in_raster,...] | 入力位置データに基づいてサンプリングされる値を持つラスターのリスト。 | Raster Layer |
in_location_data | サンプリングを行う位置を指定するデータ。 ラスターまたはポイント フィーチャ データセットが使用できます。 | Raster Layer; Feature Layer |
out_table | サンプリングされたセル値を保持する出力テーブル。 テーブルの形式は、出力先とパスによって決定されます。デフォルトでは、出力はジオデータベース テーブルです。パスがジオデータベースでない場合、形式は拡張子によって決まります。拡張子が .dbf の場合、形式は dBASE になります。拡張子を指定しない場合、出力は INFO テーブルになります。 | Table |
resampling_type (オプション) | ラスターのサンプリング時に使用されるリサンプリング アルゴリズム。
| String |
unique_id_field (オプション) | 入力位置ラスターまたはポイント フィーチャのすべての位置またはフィーチャについて異なる値を含んでいるフィールドです。 | Field |
process_as_multidimensional (オプション) | 入力ラスターの処理方法を指定します。
| Boolean |
コードのサンプル
Sample (サンプル) の例 1 (Python ウィンドウ)
入力位置に基づいて、複数のラスターからセル値をテーブルに抽出します。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
Sample(["elevation", "costraster"], "observers.shp",
"c:/sapyexamples/output/samptable","NEAREST")
Sample (サンプル) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
入力位置に基づいて、複数のラスターからセル値をテーブルに抽出します。
# Name: Sample_Ex_02.py
# Description: Creates a table that shows the values of cells from
# a raster, or set of rasters, for defined locations.
# The locations are defined by raster cells or by a set
# of points.
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inRasters = ["elevation",
"costraster"]
locations = "observers.shp"
outTable = "c:/sapyexamples/output/samptable02"
sampMethod = "NEAREST"
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute Sample
Sample(inRasters, locations, outTable, sampMethod)
環境
ライセンス情報
- ArcGIS Desktop Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- ArcGIS Desktop Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst