Network Analyst のライセンスで利用可能。
ネットワーク データセットは、交通ネットワークをモデリングするのに適しています。ネットワーク データセットは、シンプル フィーチャ (ラインとポイント) およびターンを含めることができるソース フィーチャから作成され、ソース フィーチャの接続性を格納します。ArcGIS Network Analyst extensionを使用して解析を実行するとき、解析は常にネットワーク データセットで行われます。
ネットワーク データセットは、下の図に示されている道路ネットワークをモデリングします。この図では、一方通行の道路、ターン規制、および高架/トンネルがモデリング可能であることが強調されています。ストップ 1 からストップ 2 までのルートなどのネットワークで実行される解析は、ネットワーク データセットのこれらのプロパティとその他のプロパティを無視せずに適用します。
接続性とその重要性を理解するため、フィーチャは通常は相互に認識しないと考えます。たとえば、2 つのライン フィーチャが交差する場合、どちらのラインもそれに交差するもう 1 つのラインを認識しません。同様に、ライン フィーチャの末尾にあるポイント フィーチャは、ラインを認識するための固有情報を一切持っていません。しかし、ネットワーク データセットによって、どのソース フィーチャが一致するかが追跡されます。また、ネットワーク データセットには接続性ポリシーがあり、これを変更することで、どの一致フィーチャが実際に接続されているかをさらに定義できます。これにより、道路を接続することなく高架と地下をモデリングすることが可能です。こうして、ネットワーク解析が実行されるときに、解析はネットワーク沿いのどのパスが実現可能であるかを確認できます。
マルチモーダル ネットワーク データセット
マルチモーダル交通ネットワークなどのより複雑な接続性のシナリオも考えられます。次の例は、道路、線路、バス路線を表示したパリの中心部の交通ネットワークを示しています。
ネットワーク データセットには、ネットワークのインピーダンス、規制、階層のモデリングに役立つ、豊富なネットワーク属性も用意されています。
ワークスペース
ARC/INFO では、ネットワークを簡単に作成できるようにカバレッジが使用されました。ArcView では、ライン シェープファイルで初めてネットワーク解析機能を実行したときに、パーマネント ネットワークが作成されました。ArcGIS では、パーマネント ネットワークはネットワーク データセットに格納されます。このネットワークを保存し、プロパティを変更し、ネットワーク データセットを使用してさまざまなネットワークをモデリングできます。
ネットワーク データセットを作成するとき、いくつかのオプションを利用できます。最適なオプションは、ジオデータベースのフィーチャ データセットにフィーチャクラスからネットワーク データセットを作成することです。フィーチャ データセットには複数のフィーチャクラスを格納することができ、フィーチャ データセットはそれらのフィーチャクラスと簡単にやり取りできるので、ネットワーク データセットは、複数のソースをサポートし、複合ネットワークをモデリングできます。シェープファイル ベースのネットワーク データセットを利用することで、ArcView 3 のユーザーはデータを迅速に移行することができます。シェープファイル ネットワーク データセットは、ネットワーク ソースを含むポリライン シェープファイル (たとえば、道路網など) と、必要に応じてシェープファイル ターン フィーチャクラスから作成されます。このネットワーク データセットは、複数のエッジ ソースをサポートしないため、複合ネットワークのモデリングには利用できません。
ArcGIS Network Analyst extensionでは、SDC ネットワーク データセットを読み取ることもできます。これにより、独自のネットワーク データセットを作成せずに、ベンダーから提供される SDC データでネットワーク解析を行うことができます。