Oracle に格納されたジオデータベースを移行するには、2 つ目のジオデータベースを作成してデータを移行する方法と、データベース全体を移行する方法があります。
別のジオデータベースの作成とデータの移動
新しい Oracle データベースを作成し、その中にジオデータベースを作成してから、既存のデータを新しいジオデータベースに移行することができます。これには、ArcGIS でコピーと貼り付け、エクスポート ツール、データの抽出ウィザード、または XML ワークスペース ドキュメントを使用します。
新しいジオデータベースにデータをロードしているときにログインしているユーザーが、そのデータを所有することになることに注意してください。新しいジオデータベースでもデータの所有者を同じにする場合は、ユーザーが自分の所有しているデータを移行します。
Oracle の エクスポートおよびインポート ユーティリティを使用して、データベース間でデータを移動することもできますが、フィーチャクラスとラスターは、複数のテーブルと関連データベース オブジェクトとして存在することに注意してください。関連オブジェクトのエクスポートを忘れると、エクスポート先のデータベースで操作不能なデータがレンダリングされます。このため、データ所有者のスキーマ全体と sde ユーザーのスキーマをエクスポートに含める必要があります。
sde ユーザーのスキーマ全体が必要になります。ジオデータベース データ オブジェクトは、データの管理とその構造の提供に、ジオデータベース管理者のスキーマにあるメタデータ リポジトリを使用するため、SDE ユーザーのスキーマ全体が必要です。sde ユーザーのスキーマには ST_Geometry タイプおよび関数も含まれます。
Oracle データベースの移行
Oracle データベースをバックアップして復元するか、Oracle のトランスポータブル表領域を使用することができます。データ テーブルとともに必要なオブジェクトがすべてエクスポートされることを確認してください。
Oracle のトランスポータブル表領域の使用は、大規模なデータベースを移行する際に特に効率的です。RMAN (Recovery Manager) ユーティリティを使用して、表領域を移動することができます。
次に、表領域を転送するときに検討しなければならない項目をまとめます。
- 各表領域は自己完結している必要があり、表領域を転送するには、テーブルおよびそれらのインデックスが同じ表領域に存在している必要があります。つまり、テーブルのすべての依存データがその表領域を共有している必要があります。
- 転送メディアは、転送の対象となるデータ ファイルを収容できるサイズでなければなりません。
- 転送先のデータベースに同じ名前の表領域がすでに存在する場合、表領域をインポートすることはできません。
- 表領域に格納されているテーブルまたはインデックスが転送先のサーバーにすでに存在する場合、表領域をインポートすることはできません。テーブルとインデックスはそれらのスキーマにおいて一意でなければなりません。
- 転送元および転送先のプラットフォームが両方ともビック エンディアンまたはリトル エンディアンではない場合、転送元の表領域を転送先のプラットフォームの形式に変換する必要があります。
- 転送元および転送先のプラットフォームは同じキャラクタ セットを使用する必要があります。
- エクスポートは EXP_FULL_DATABASE 権限を持つユーザーが実行しなければなりません。
インポートおよびエクスポート、バックアップと復元、トランスポータブル表領域の使用の詳細については、ご使用のリリースの Oracle のマニュアルをご参照ください。