標準フレーム カメラや空中三角測量アプリケーション用のプロジェクト ファイルをはじめとして、多数の航空機センサーがサポートされています。航空機センサーでは、それぞれのプロパティを調整して、画像をモザイク データセットに追加するときに適用される処理を変更できます。デフォルトの設定もありますが、それらを変更し、別の機会に自分で使用するために保存しておくことができます。
ArcGIS でサポートされているラスター タイプは、[モザイク データセットにラスターを追加 (Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツール上の [ラスター タイプ] ドロップダウン リストに一覧表示されます。組織が独自のラスター タイプを作成したり、ラスター タイプのプロパティを変更して保存した場合には、**.art ファイルへ移動してこれを選択する必要があります。ラスター タイプは、ファイル、テーブル、または Web サービスを定義するグループと、プロダクト (主に衛星用センサー) を定義するグループの 2 つに分けることができます。
ADS
ArcGIS では、Leica ADS40 および ADS100 空中センサーがサポートされています。このラスター タイプによって使用される入力ファイルは、*.sup ファイルです。
このラスター タイプを使用する場合、[ラスター タイプ プロパティ] ボタンをクリックして、ラスター タイプ プロパティを編集できます。
ADS 空中センサーの詳細については、「Leica airborne systems 」をご参照ください。
Applanix
Applanix DSS は中型のデジタル航空機リモート センシング システムで、組み込みの慣性航法技術を使用して、ジオリファレンスされたカラー画像とカラー赤外 (CIR) 画像を作成します。このラスター タイプによって使用される主な入力ファイルは、Applanix DSS eo_std.txt ファイルです。
このラスター タイプを使用する場合、[ラスター タイプ プロパティ] ボタンをクリックして、ラスター タイプ プロパティを編集する必要があります。
Applanix ラスター タイプの詳細については、「モザイク データセットへの Applanix DSS データの追加」をご参照ください。
フレーム カメラ
「フレーム カメラ」ラスター タイプを使用すると、業務用の航空カメラでキャプチャしたラスター データをモザイク データセットに追加して、カメラと画像に関する写真測量メタデータを含めることができます。このラスター タイプでは、フレーム テーブルとカメラ テーブルの 2 つのテーブルが必要です。フレーム テーブルには、フレーム カメラの画像パスや投影中心の X/Y/Z 座標など、各フレームに固有のカメラ情報 (外部標定とも呼ばれます) が含まれます。カメラ テーブルには、焦点距離や主なポイントの座標 X/Y など、カメラ固有のパラメーター (内部標定とも呼ばれます) が含まれます。
ArcGIS のフレーム テーブルとカメラ テーブルの要件に応じて、この情報を書式設定する必要があります。ArcGIS における写真測量角度の定義方法の背景については、「フレーム カメラ ラスター タイプ」の概要をご参照ください。フレーム テーブルで認識されるフィールドについては、「フレーム テーブルで有効なフィールド」をご参照ください。カメラ テーブルで認識されるフィールドについては、「カメラ テーブルで有効なフィールド」をご参照ください。
フレーム テーブルとカメラ テーブルに必須フィールドが作成されていれば、[モザイク データセットにラスターを追加 (Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールの入力値として使用し、モザイク データセットに画像を追加できます。フレーム テーブルをツールの入力として割り当て、フレーム カメラのラスタータイプ プロパティ ページでカメラ テーブルのパスを定義します。
プロダクト タイプ | プロダクト タイプの説明 | 処理テンプレート |
---|---|---|
すべて | すべてのフレーム カメラ タイプに対応する汎用フレーム カメラ タイプ |
|
ISAT
ISAT (ImageStation Automatic Triangulation) は、Intergraph の自動画像ポイント抽出および空中三角測量パッケージです。アナログ カメラとデジタル カメラの両方がサポートされています。このラスター タイプによって使用される入力ファイルは、ISAT プロジェクト ファイルです。
このラスター タイプを使用する場合、[ラスター タイプ プロパティ] ボタンをクリックして、ラスター タイプ プロパティを編集する必要があります。
ISAT ラスター タイプの詳細については、「ISAT からモザイク データセットへのデータの追加」をご参照ください。
MATCH-AT
MATCH-AT は、Trimble Inpho の自動デジタル空中三角測量パッケージです。アナログ カメラとデジタル カメラの両方がサポートされています。このラスター タイプによって使用される入力ファイルは、MATCH-AT プロジェクト ファイルです。
このラスター タイプを使用する場合、[ラスター タイプ プロパティ] ボタンをクリックして、ラスター タイプ プロパティを編集する必要があります。
MATCH-AT ラスター タイプの詳細については、「Match-AT からモザイク データセットへのデータの追加」をご参照ください。
デジタル カメラに対応するためのテーブル ラスター タイプ
[テーブル] ラスター タイプを使用して、デジタル標準フレーム画像をモザイク データセットに追加できます。
テーブル ラスター タイプの詳細については、「ファイル、テーブル、および Web ラスター タイプ」をご参照ください。
スキャンされた航空写真
「スキャンされた航空写真」ラスター タイプは、スキャンされた航空写真からモザイク データセットを作成するように設計されています。フレーム カメラ ラスター タイプの場合も、スキャンされた航空写真をモザイク データセットに追加できますが、「スキャンされた航空写真」ラスター タイプで追加される画像プロパティは、最も適したプロパティとアルゴリズムを選択するブロック調整プロセスで使用されます。
このラスター タイプでは、フレーム テーブルとカメラ テーブルの 2 つのテーブルが必要です。フレーム テーブルには、フレーム カメラの画像パスや投影中心の X/Y/Z 座標など、各フレームに固有のカメラ情報が含まれます。カメラ テーブルには、焦点距離や主なポイントの座標 X/Y など、カメラ固有のパラメーターが含まれます。
フレーム カメラ メタデータ ファイルからこの情報を取り出し、その情報をフレーム テーブルとカメラ テーブルに反映する必要があります。フレーム テーブルで認識されるフィールドについては、「フレーム テーブルで有効なフィールド」をご参照ください。カメラ テーブルで認識されるフィールドについては、「カメラ テーブルで有効なフィールド」をご参照ください。フレーム テーブルとカメラ テーブルに必須フィールドが作成されていれば、[モザイク データセットにラスターを追加 (Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールの入力値として使用し、モザイク データセットに画像を追加できます。
UAV/UAS
UAV/UAS ラスター タイプは、無人機または無人航空機システムで撮影された航空写真を追加できる設計になっています。通常、この種類の画像には、カメラの内部定位情報が完全な形で含まれていません。UAV/UAS ラスター タイプには、UAV/UAS 画像の EXIF ヘッダーからカメラ モデルを読み取ることで内部定位情報を取得できるカメラ モデル データベースが格納されています。また、このラスター タイプでは、Pix4D や Agisoft などの他社製ソフトウェアを使用して UAV/UAS 写真を加工することもできます。これらのソフトウェアからエクスポートしたログ ファイルは、ラスター タイプ プロパティに入力するカメラ ファイルまたは補助ファイルとして直接使用できます。
このラスター タイプに合わせて次の 2 つのタブが [ラスター タイプ プロパティ] に新規に追加されました。
- 補助入力 - 各画像の GPS または外部定位パラメーター。この情報が入手可能な場合、ユーザーは推定フライト高度を指定できます。[方向ファイル] パラメーターと [フライト高度] パラメーターはどちらもオプションです。
- フレーム カメラ - このタブでは、カメラ モデル情報を指定します。ユーザーは、カメラの内部定位情報を含むカスタム *.cam ファイルを指定するか、カメラ メーカーとカメラ モデルのリストから選択することができます。
UAV/UAS データの追加と調整の詳細については、「UAS または UAV データのバンドル ブロック調整」をご参照ください。