Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
3D Analyst のライセンスで利用可能。
概要
クリギングによりポイントからラスター サーフェスを内挿します。
使用法
クリギングは、プロセッサに負荷がかかる処理です。実行速度は、入力データセット内のポイント数と検索ウィンドウのサイズによって決まります。
オプション出力である予測分散ラスター内の値が小さいことは、予測値の信頼度が高いことを示しています。値が大きい場合は、もっと多くのデータ ポイントが必要かもしれません。
ユニバーサル クリンギングのタイプは、構造コンポーネントが存在していることと、ローカル トレンドが場所によって異なっていることが前提になっています。
[詳細パラメーター] では、クリギングに使用するセミバリオグラムを制御できます。[ラグ サイズ] のデフォルト値は、デフォルトの出力セル サイズに初期設定されます。[メジャー レンジ]、[部分シル]、[ナゲット] については、何も指定されていなければデフォルト値が最初に計算されます。
オプション出力である予測分散ラスターには、各出力ラスター セルのクリギング分散が格納されます。クリギング エラーが標準的に分散しているとすると、セルの実際の Z 値が、予測ラスター値±分散ラスター内の値の平方根× 2 の範囲内にある可能性は、95.5 パーセントです。
[出力セル サイズ] は、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、[セル サイズ] 環境が指定されていれば、そこから取得されます。パラメーターのセル サイズも環境のセル サイズも指定されておらず、[スナップ対象ラスター] 環境が設定されている場合には、スナップ ラスターのセル サイズが使用されます。何も指定されていない場合、セル サイズは範囲の幅または高さ (どちらか短い方) を 250 で割って求められます。この範囲は環境で指定された [出力座標系] にあります。
セル サイズが数値によって指定されている場合、このツールは出力ラスターに対してこの値を直接使用します。
セル サイズがラスター データセットを使用して指定されている場合、パラメーターはセル サイズの値ではなくラスター データセットのパスを示します。データセットの空間参照が出力空間参照と同じである場合、解析ではラスター データセットのセル サイズが直接使用されます。データセットの空間参照が出力空間参照と異なる場合は、選択された [セル サイズ投影法] に基づいて投影されます。
入力データセットには X、Y 座標が同じである位置に複数のポイントが存在することがあります。共通の位置にあるポイントの値が同じである場合、それは重複とみなされて出力には影響しません。値が異なる場合は、一致ポイントと見なされます。
このデータ条件の処理方法は各種内挿ツールによって異なることがあります。たとえば、最初に遭遇した一致ポイントが計算に使用されることも、最後に遭遇した一致ポイントが計算に使用されることもあります。そのため、出力ラスター内のある位置に予想とは異なる値が出力される可能性があります。対策としては、このような一致ポイントを削除したデータを用意しておくことです。[Spatial Statistics] ツールボックスの [イベントの集計 (Collect Events)] ツールは、データ内の一致ポイントを特定するのに役立ちます。
構文
arcpy.ddd.Kriging(in_point_features, z_field, out_surface_raster, semiVariogram_props, {cell_size}, {search_radius}, {out_variance_prediction_raster})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_point_features | サーフェス ラスターとして内挿する Z 値を含む入力ポイント フィーチャ。 | Feature Layer |
z_field | 各ポイントの高さまたは大きさの値を保持するフィールド。 これは数値フィールドまたは、入力ポイント フィーチャが Z 値を含む場合は Shape フィールドです。 | Field |
out_surface_raster | 内挿された出力サーフェス ラスター。 常に浮動小数点ラスターです。 | Raster Dataset |
semiVariogram_props kriging_model | 使用するセミバリオグラム モデル。 クリギング手法には、Ordinary モデルと Universal モデルの 2 種類があります。Ordinary モデルでは 5 種類のセミバリオグラムが使用できます。Universal モデルでは 2 種類のセミバリオグラムが使用できます。各セミバリオグラムには設定可能なオプション パラメーターがいくつかあります。
セミバリオグラムの形式はテキスト文字列です。 "{semivariogramType},{lagSize},{majorRange},{partialSill},{nugget}" たとえば、次のように指定します。 "Circular, 2000, 2.6, 542" | KrigingModel |
cell_size (オプション) | 作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。詳細については、使用方法をご参照ください。 | Analysis Cell Size |
search_radius (オプション) | どの入力ポイントを使用して出力ラスターの各セル値を内挿するかを定義します。 検索近傍を指定する方法としては次の 2 つがあります。Variable と Fixed です。 Variable の場合、可変検索範囲を使用して、指定された数の入力サンプル ポイントを見つけて内挿します。Fixed の場合、指定された固定距離内にあるすべての入力ポイントが使用されます。Variable がデフォルトです。 これらのパラメーターの構文は次のとおりです。
| Radius |
out_variance_prediction_raster (オプション) | オプションの出力ラスターであり、各セルにその位置の予測分散値が格納されます。 | Raster Dataset |
コードのサンプル
Kriging (クリギング) の例 1 (Python ウィンドウ)
この例では、ポイント シェープファイルを入力として、内挿したサーフェスを GRID ラスターとして出力します。
import arcpy
from arcpy import env
env.workspace = "C:/data"
arcpy.Kriging_3d("ca_ozone_pts.shp", "OZONE", "c:/output/krigout",
"Spherical", 2000, "Variable 12")
Kriging (クリギング) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
この例では、ポイント シェープファイルを入力として、内挿したサーフェスを GRID ラスターとして出力します。
# Name: Kriging_3d_Ex_02.py
# Description: Interpolates a surface from points using kriging.
# Requirements: 3D Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
# Set local variables
inFeatures = "ca_ozone_pts.shp"
field = "OZONE"
outRaster = "C:/output/krigoutput02"
cellSize = 2000
outVarRaster = "C:/output/outvariance"
kModel = "CIRCULAR"
kRadius = 20000
# Check out the ArcGIS 3D Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("3D")
# Execute Kriging
arcpy.Kriging_3d(inFeatures, field, outRaster, kModel,
cellSize, kRadius, outVarRaster)
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst
- Standard: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst
- Advanced: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst