概要
分割された道路車線の一致ペアを置き換える単線道路フィーチャを生成します。
道路または車線の一致ペアは、同じ道路クラスに属していて、相互にほぼ平行傾向にあり、マージ距離内で互いに離れている場合、マージされます。 道路クラスは [マージ フィールド] パラメーターで指定します。 入力コレクションからマージされない道路はすべて、出力フィーチャクラスにコピーされます。
図
使用法
マージ済みの道路、および未マージのすべての入力フィーチャのコピーを表す、単線フィーチャを格納する出力フィーチャクラス。 マージ済みのフィーチャは、2 つの入力フィーチャのどちらか一方から属性を継承します。 多対多の出力リレーションシップ テーブルを作成して、マージ済みの道路フィーチャをソース フィーチャとリンクできます。 リレーションシップは、入力または出力フィーチャが後で変更された場合に、同期しなくなる可能性があります。
[マージ フィールド] パラメーター値がゼロに等しい入力フィーチャはロックされるため、隣接フィーチャがロックされていない場合でもマージ対象から外されます。
オプションの [出力移動フィーチャクラス] パラメーターは、ポリゴンのフィーチャクラスを作成します。このフィーチャクラスは、発生した変位の量と方向を示します。 このフィーチャクラスは、目視検査と空間クエリに使用することも、[移動の反映 (Propagate Displacement)] ツールへの入力として使用することもできます。
リプレゼンテーションで描画されたフィーチャ レイヤーを入力として用いた場合、リプレゼンテーションに関連付けられているシェープ オーバーライドはいずれも、このツールに考慮される入力ジオメトリとして使用されます。Shape フィールド内の対応するジオメトリは無視されます。 出力フィーチャクラスはフィーチャクラス リプレゼンテーションを格納します。ただし、ジオメトリはすべてリプレゼンテーション シェープ オーバーライドとしてではなく、出力の Shape フィールドに格納されます。
複雑なジオメトリや珍しいジオメトリでは、道路識別子を分類する値でフィールドを指定し、このフィールドを [道路識別子フィールド] パラメーターに使用することを検討してください。 これらの値は、ツールがマージの候補となるフィーチャのペアの評価を調整するのに役立ちます。
フィールドの値は次のように評価されます。
- 0 - トラフィック サークルまたはロータリー。
- 1 - 車道、大通り、複線の高速道路、平行に走るその他の道路。
- 2 - オン/オフ ランプ、高速道路の交点コネクタ
- 999 - フィーチャはマージされません
大きな道路データセットを処理すると、メモリの制限を超えることがあります。 このような場合、[カートグラフィック パーティション] 環境設定で、関連するポリゴン フィーチャクラスを特定することによって、パーティション単位で入力データを処理することを検討します。 パーティションの境界によって定義されたデータの一部が順次処理されます。 作成されたフィーチャクラスは、パーティション エッジにおいてシームレスでかつ一致しています。 分割を使用してこのツールを実行する際の詳細については、「道路のマージ (Merge Divided Roads) の詳細」をご参照ください。
構文
arcpy.cartography.MergeDividedRoads(in_features, merge_field, merge_distance, out_features, {out_displacement_features}, {character_field}, {out_table})| パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_features | 単一出力ライン フィーチャにマージする分割道路車線の一致ペアが格納されている、入力リニア道路フィーチャ。 | Feature Layer |
merge_field | 道路の分類情報を格納するフィールド。 分類が等しく平行な近隣の道路のみが、マージ対象になります。 値が 0 (ゼロ) の場合、フィーチャをロックしてマージ対象から除外します。 | Field |
merge_distance | 指定の単位と距離だけ離れており、分類が等しく相対的に平行な道路フィーチャをマージします。 この距離はゼロよりも大きい値でなければなりません。 単位がポイント、ミリメートル、センチメートル、またはインチである場合、値はページ単位と見なされ、基準縮尺が考慮されます。 | Linear Unit |
out_features | マージ済みの単線道路フィーチャ、および未マージのすべての道路フィーチャを格納する出力フィーチャクラス | Feature Class |
out_displacement_features (オプション) | 道路の移動の程度と方向が含まれる出力ポリゴン フィーチャ。空間関係を維持するために [移動の反映 (Propagate Displacement)] ツールで使用します。 | Feature Class |
character_field (オプション) | 道路の分類とは独立した道路セグメントの識別子を示す数値フィールドを指定します。 これらの値は、ツールがマージの候補となるフィーチャのペアの評価を調整するのに役立ちます。 このパラメーターを珍しい道路ネットワークや複雑な道路ネットワークで使用すると、出力の品質が向上します。 NULL 値が存在する場合 (またはこのパラメーターが指定されていない場合)、道路識別子 (およびマージ候補) は、フィーチャの形状と配置にのみ基づきます。 フィーチャをロックしてマージに含めない場合は、999 の値を使用します。 フィールドの値は次のように評価されます。
| Field |
out_table (オプション) | マージ済みの道路フィーチャをソース フィーチャとリンクする多対多のリレーションシップ テーブル。 このテーブルは、マージ済みのフィーチャの ID を格納する OUTPUT_FID とそのソース フィーチャの ID を格納する INPUT_FID の 2 つのフィールドで構成されます。 このテーブルを使って、ソース フィーチャから出力フィーチャの必要な属性を取得します。 このパラメーターを空白のままにすると、テーブルは作成されません。 | Table |
コードのサンプル
MergeDividedRoads (道路のマージ) の例 1 (Python ウィンドウ)
次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで MergeDividedRoads 関数を使用する方法を示しています。
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/data"
arcpy.env.referenceScale = 50000
arcpy.MergeDividedRoads_cartography("roads.lyr", "level", "25 meters",
"C:/data/cartography.gdb/transportation/merged_roads",
"C:/data/cartography.gdb/transportation/displacement",
"RoadChar", "C:/data/cartography.gdb/mergetable_tbl")
MergeDividedRoads (道路のマージ) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
このスタンドアロン スクリプトは、MergeDividedRoads 関数の使用例を示しています。
# Name: MergeDividedRoads_standalone_script.py
# Description: Resolves symbology conflicts between roads within
# a specified distance of each other by snapping them together
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
env.referenceScale = "50000"
# Set local variables
in_features = "roads.lyrx"
merge_field = "level"
collapse_distance = "25 meters"
out_features = "cartography.gdb/transportation/merged_roads"
out_displacement_features = "cartography.gdb/transportation/displacement"
out_table = "cartography.gdb/outtable_tbl"
# Execute Merge Divided Roads
arcpy.MergeDividedRoads_cartography(in_features, merge_field,
collapse_distance, out_features,
out_displacement_features, out_table)
環境
ライセンス情報
- Basic: いいえ
- Standard: いいえ
- Advanced: はい