表示式は、属性テーブルまたはテーブルの最も説明的な固有のフィールドを使用します。たとえば、国レイヤーの表示式は名前フィールドを使用し、区画レイヤーの場合は区画番号フィールドを使用します。
表示式は、デフォルトでは、フィールド名にテキスト name を含む (大文字と小文字は区別されません) String タイプの最初のフィールドです。name フィールドが存在しない場合、表示式はデフォルトで String タイプの最初のフィールドとなり、次に整数タイプの最初のフィールド、次に任意のタイプの最初のフィールドとなります。表示式に使用するフィールドは、[レイヤー プロパティ] または [テーブル プロパティ] ダイアログ ボックスの [表示] タブで変更することができます。
表示式は ArcGIS 全体で次の目的のためにレイヤーまたはテーブルを操作するときに使用されます。
- マップチップのテキストを提供するため。マップチップは、ポインターをフィーチャ上に置いたときに表示されるテキストです ([表示] タブでマップチップを有効にすることができます)。
- [個別属性] ツールを使用するときに、[個別属性] ウィンドウでフィーチャを表現するため。
- 選択したフィーチャの属性を編集しているときに、[属性] ウィンドウでフィーチャを表現するため。
- 非空間テーブルを操作している場合に、テーブルのレコードを識別するときに、[個別属性] ウィンドウでレコードを表現するため。
- マップをマップ サービスとして公開する場合、マップ サービスにアクセスするクライアント アプリケーションが表示式をもつフィーチャとレコードを表示できるように、マップの各レイヤーのマップサービスに含まれます。
表示フィールドのテキスト文字列のカスタマイズ
式を記述することによって、表示式のテキスト文字列をカスタマイズできます。表示式は、[個別属性] ウィンドウまたは [属性] ウィンドウで使用するテキストを指定するステートメントです。表示式の使い方にはたとえば、テキストを入力する方法や、複数のフィールドの内容を組み合わせる方法があります。
表示式はラベル条件式に似ています。ラベル条件式は通常、1 つまたは複数のフィールドの内容を結合したり変更したりします。また、さらに情報テキストを作成するため、テキスト文字列を追加することもあります。Visual Basic スクリプトや JScript を組み込んで、ロジックおよびテキスト処理を追加できます。表示式とラベル条件式はどちらも同じように保存し、読み込むことができます。ただし、表示式ではラベル条件式の一部の機能が無視されることがあります。たとえば、テキスト書式タグは表示式では使用できません。
[条件式] ボタンをクリックして、表示されるダイアログ ボックスで式を作成します。