概要
アメリカ国勢調査局 (U.S. Census Bureau) の一組の TIGER/Line ファイルを一組のカバレッジに変換します。
使用法
[Advanced Tiger → カバレッジ (Advanced Tiger Conversion)] ツールは、次の変換および処理タスクを実行します。
- TIGER/Line ファイルをカバレッジに変換します。
- ライン、ポリゴン、およびポイントの出力カバレッジを作成します。
[Advanced Tiger → カバレッジ (Advanced Tiger Conversion)] ツールは、データを変換するとすぐに出力カバレッジの処理を開始します。出力ラインおよびエリア カバレッジのフィーチャと出力エリア ポイント カバレッジを組み合わせてポリゴン ポイントとライン フィーチャをマージし、次にマージしたカバレッジのラインおよびポリゴン トポロジを作成します。
TIGER データは一般にトポロジ的に正しくても、交差エラーを含む場合があります。2 つのライン フィーチャがノードで交差せずに重なると、交点エラーが発生します。これは一般に、ライン フィーチャの形を定義するシェープ レコードがないことが原因です。その結果生ずる 2 点アークは、シェープがきちんと定義されたアークならば交差しないようなフィーチャに、よく交差してしまいます。
ポリゴン トポロジは、TIGER データを完全に処理するために必要です。トポロジの作成中に交差エラーが検出されると、ポリゴン トポロジは作成されず、ツールはメッセージを表示して処理を停止します。
- ライン フィーチャをマージし、ポリゴン ラベルを作成します。
- 交差エラーに対処します。
- 属性テーブルをコピーし、フィーチャ属性にリレートします。
- 必要に応じて、TIGER 属性をフィーチャ属性テーブルに結合します。
[属性を結合] オプションを指定すると、基本ライン、エリア、ランドマーク ポイント フィーチャがそれぞれのフィーチャ属性テーブルに結合されます。これにより、表示とクエリが容易になるため、シンプルなアプリケーションでの使用をお勧めします。
TIGER データには非常に大きい属性テーブルが含まれており、ArcInfo プロセスの速度が低下する場合があります。
- 必要に応じて、UTM または米国州平面座標系に投影します。
出力カバレッジに対して UTM または State Plane のどちらかの座標系を指定することができます。このオプションを使用しない場合、各カバレッジの投影法は「Geographic」と指定されます。このツールは、TIGER/Line ファイルから読み取ったバージョン番号を使用して測地基準系を指定します。1995 年より前のデータセットでは NAD27 が使用され、1995 年以降にリリースされたデータセットでは、ハワイを除いて NAD83 が使用されます。ハワイでは NAD27 だけが使用されます。
1989 年 4 月以降にリリースされたすべてのバージョンを変換します。
2007 年から、アメリカ国勢調査局 (U.S. Census Bureau) はシェープファイル ベースの形式に切り替えています。これらに対しては、[フィーチャクラス → カバレッジ (Feature Class To Coverage)] ツールを使用します。
このツールは、1992 School District バージョンでリリースされたレコード タイプ F および G をサポートしません。これらは、以前や後のバージョンには見られないテンポラリ レコード タイプです。
TIGER ファイル変換で作成される出力カバレッジは、常に倍精度になります。TIGER/Line ファイルは、単精度に変換されると失われる小さいライン セグメントを含むことがよくあります。
[Advanced Tiger → カバレッジ (Advanced Tiger Conversion)] ツールでは、最大 3 つの出力カバレッジが作成されます。出力ポイント カバレッジおよび出力ランドマーク カバレッジが作成されるのは、データセットにエリア ポイントおよびランドマーク フィーチャが含まれる場合に限られます。
構文
arcpy.arc.TigerTool(in_tiger_file_prefix, out_cover_prefix, {join_attributes}, {projection}, {zone_number}, {tiger_version}, {restart})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_tiger_file_prefix | 変換対象の TIGER/Line ファイル セットのすべてのファイルに共通するファイル名の接頭辞。接頭辞にはディレクトリのパス名が含まれる場合があります。 | String |
out_cover_prefix | TIGER/Line ファイルから作成される出力カバレッジの接頭辞。 | String |
join_attributes (オプション) | 基本ライン、エリア、ランドマーク ポイント フィーチャをそれぞれのフィーチャ属性テーブルに結合するかどうかを決定します。
| Boolean |
projection (オプション) | 出力カバレッジの空間参照。
| String |
zone_number (オプション) | 指定した座標系のゾーン番号。 | Long |
tiger_version (オプション) | 入力 TIGER/Line ファイルのバージョン。
| String |
restart (オプション) | TIGER データに交差エラーが含まれる場合に処理を続行するかどうかを決定します。
| Boolean |
コードのサンプル
TigerTool (Advanced Tiger → カバレッジ) の例 (スタンドアロン スクリプト)
次のスタンドアロン スクリプトは、一組の TIGER/Line ファイルを一組のカバレッジにインポートする方法を示しています。
# Name: TigerTool_Example.py
# Description: Imports coverages from TIGER/Line files
# Requirements: ArcInfo Workstation
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
# Set local variables
inTigerFilePrefix = "tgr23005.bw"
outCoverPrefix = "C:/output/bla23005"
joinAttributes = "NO_JOIN"
tigerVersion = 1995
# Execute TigerTool
arcpy.TigerTool_arc(inTigerFilePrefix, outCoverPrefix, joinAttributes, "",
"", tigerVersion, "")
環境
ライセンス情報
- Basic: いいえ
- Standard: いいえ
- Advanced: 次のものが必要 ArcInfo Workstation がインストールされていること