3D Analyst のライセンスで利用可能。
KML (Keyhole Markup Language) は、三次元空間データの表示を定義する XML ベースの言語です。ArcGlobe では、KML に加えて、ArcGIS Explorer、Google Earth、Google マップなどの Web ベースのアプリケーションの表示がサポートされます。KML ファイルの拡張子は「.kml」または「.kmz」 (圧縮した KML ファイルの場合) です。
KML ファイルは、フィーチャ データまたはイメージ データを定義できます。フィーチャ データは KML ファイルに埋め込まれ、属性情報とメタデータを格納することができます。イメージ データは KML ファイルに埋め込むことも、そのファイルの場所から参照することもできます。
ArcGlobe は、KML 2.2 仕様のサブセットの表示をサポートしています。KML レイヤーの扱い方は 3D グラフィックス レイヤーとほぼ同じですが、各 KML エレメントは読み取り専用なので注意してください。KML レイヤーのエレメントの表示、個別属性表示、HTML ポップアップ ウィンドウの使用、および表示設定の切り替えができますが、たとえば、エレメントのシンボルや地理的位置をインタラクティブに変更することはできません。また、KML エレメントは、ジオプロセシング タスクや解析タスクには利用できません。KML ファイルの個々のノードは、[KML] ツールバーからアクセスする [KML コンテンツ] ウィンドウに表示されます。[KML コンテンツ] ボタン 
をクリックして、[KML コンテンツ] ウィンドウを表示します。
KML データは、データ内のエレメントには関係なく、[コンテンツ] ウィンドウの [ドレープ レイヤー] カテゴリに単一レイヤーとして表示されます。グローブのサーフェスにドレープされた KML エレメントには、[ドレープ] のカテゴリ内の表示順位が適用されます。フローティングとして指定された KML エレメントは、レイヤーの残りのエレメントとは別に、継続して独自の高さの値を保持します。
KML データ内のノードには、記述タグ内部に追加情報やメタデータを格納できます。ArcGIS では、[個別属性] ツールを使用してこの情報にアクセスできます。
ArcGIS での KML の使用の詳細については、「KML とは」をご参照ください。このドキュメントでは、基本用語、KML に関係のある機能およびエレメント、KML の作成と共有の手順、KML で作業する際のヒントと例など、他の多くのトピックにアクセスできます。
動的コンテンツの更新
一部の KML ファイルには、指定した間隔で更新される動的コンテンツが含まれています。たとえば、5 分ごとに更新される天気のコンテンツなどです。ArcGIS では KML コンテンツの自動更新はサポートされていませんが、レイヤーを右クリックして [最新の情報に更新] をクリックすると、いつでも KML ファイルを手動で更新できます。
KML が表示されない場合のトラブルシューティング
ArcGlobe の 3D ビューに KML データが表示されない場合は、以下を確認してください。
- レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウの [ドレープ レイヤー] カテゴリの最上部に表示されていることを確認します。[タイプ別にリスト]
をクリックして、表示カテゴリが表示されていることを確認します。 - KML ファイルに、現在 ArcGIS で表示がサポートされているエレメントが 1 つ以上含まれていることを確認します。
- KML ファイルが、現在使用しているコンピューターからアクセス可能なイメージを参照していることを確認します。
- KML ファイルが Google Earth で正常に表示されることを確認します。コンテンツが予測どおりに表示される場合は、KML コンテンツを再度エクスポートしてください。
KML 用のジオプロセシング ツール
3D データを KML として表示するために、フィーチャ、レイヤー、あるいはマップ ドキュメント全体の変換に使用するいくつかのツールが [変換] ツールボックスに用意されています。KML や KMZ からフィーチャを抽出して表示に追加することもできます。これは、シンボルや表示のプロパティを変更する場合に役立ちます。フィーチャやラスター レイヤーを KML に変換するには [レイヤー → KML (Layer to KML)] ツールを使用し、マップ ドキュメントを KML ファイルに変換するには [マップ → KML (Map To KML)] ツールを使用します。あるいは [KML → レイヤー (KML To Layer)] ツールを使用して、KML ファイルや KMZ ファイルをフィーチャクラスやレイヤー ファイルに変更できます。