Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
概要
ISO クラスター アルゴリズムを使用して、多次元属性空間内にあるセルの自然なグループ化の特性を判別し、出力 ASCII シグネチャ ファイルに結果を格納します。
使用法
[ISO クラスター (Iso Cluster)] は、入力バンドのリスト内で組み合わされた多変量データのクラスタリングを実行します。出力されるシグネチャ ファイルは、[最尤法分類 (Maximum Likelihood Classification)] などの分類ツールの入力として使用することで、教師なし分類ラスターを作成することができます。
[入力ラスター バンド] (Python では in_raster_bands) の 1 つとしてマルチバンド ラスターが指定された場合、すべてのバンドが使用されます。
マルチバンド ラスターから選択したバンドを処理するには、まず、[コンポジット バンド (Composite Bands)] ツールを使用して、それら特定のバンドから構成される新しいラスター データセットを作成し、その結果を [入力ラスター バンド] (Python では in_raster_bands) のリストで使用できます。
クラス数として有効な最小値は 2 です。クラスターの最大数はありません。一般に、クラスターの数が増えるほど反復処理の回数も増えます。
以後の分類のためにシグネチャ ファイルを生成するのに必要である十分な統計情報を確保するには、各クラスターが個々のクラスターを正確に表現できるだけの数のセルを含んでいる必要があります。最小クラス サイズとして入力した値は、入力ラスター バンド内のレイヤー数のおよそ 10 倍にする必要があります。
サンプル間隔として入力した値 n は、n × n ブロックから 1 つセルを選んでクラスター計算に使用することを示します。
ASCII シグネチャ ファイルのクラスをマージまたは削除したり、統計情報を変更したりしてはいけません。
一般に、入力バンドの交差の範囲に含まれるセルが多いほど、最小クラス サイズとサンプル間隔として指定する値も大きくする必要があります。サンプル間隔として入力する値は、入力データに存在する望ましい最小のカテゴリが適切にサンプリングできる程度に小さくする必要があります。
出力シグネチャ ファイルのクラス ID は 1 から始まって、入力クラス数まで連続して増加します。クラス番号の割り当ては任意です。
すべての入力バンドが同じデータ範囲を持つ場合、より優れた結果が得られます。バンドが非常に多様なデータ範囲をもつ場合は、[マップ代数演算] で式を実行することで、データ範囲を同じ範囲に変換できます。
where: Z is the output raster with new data ranges. X is the input raster. oldmin is the minimum value of the input raster. oldmax is the maximum value of the input raster. newmin is the desired minimum value for the output raster. newmax is the desired maximum value for the output raster.
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
構文
IsoCluster(in_raster_bands, out_signature_file, number_classes, {number_iterations}, {min_class_size}, {sample_interval})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_raster_bands [in_raster_band,...] | 入力ラスター バンド。 整数タイプまたは浮動小数点タイプにすることができます。 | Raster Layer |
out_signature_file | 出力シグネチャ ファイル。 拡張子「.gsg」を指定する必要があります。 | File |
number_classes | セルをグループ化するクラスの数。 | Long |
number_iterations (オプション) | 実行するクラスタリング処理の反復回数。 デフォルトは 20 です。 | Long |
min_class_size (オプション) | 有効なクラス内の最小セル数。 デフォルトは 20 です。 | Long |
sample_interval (オプション) | サンプリングに使用する間隔。 デフォルトは 10 です。 | Long |
コードのサンプル
IsoCluster (ISO クラスター) の例 1 (Python ウィンドウ)
次の例では、入力マルチバンド ラスターを 5 つのクラスに分類するシグネチャ ファイルを作成しています。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
IsoCluster("redlands", "c:/sapyexamples/output/isosig.gsg", 5, 20, 50, 15)
IsoCluster (ISO クラスター) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)
次の例では、入力マルチバンド ラスターを 5 つのクラスに分類するシグネチャ ファイルを作成しています。
# Name: IsoCluster_Ex_02.py
# Description: Uses an isodata clustering algorithm to determine the
# characteristics of the natural groupings of cells in multidimensional
# attribute space and stores the results in an output ASCII signature file.
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inRaster = "redlands"
outSig = "redlndiso.gsg"
classes = 5
cycles = 20
minMembers = 50
sampInterval = 15
# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Execute IsoCluster
IsoCluster(inRaster, outSig, classes, cycles, minMembers, sampInterval)
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
- Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst