サマリー
入力レイヤー内でシンボル表示されたフィーチャの周囲に、指定した距離および形状でポリゴン マスクを作成します。
使用法
このツールでは、ポイント フィーチャ レイヤー、ライン フィーチャ レイヤー、ポリゴン フィーチャ レイヤー、およびジオデータベース アノテーション レイヤーを入力として指定できます。
マップにマスクを追加するとマップが複雑になり、マップの描画が遅くなるため、マップの印刷やエクスポートに影響がおよびます。マスクを作成する際には、この点に注意してください。マップ用にマスクを作成する際の一般的な考慮点は、1) マスクの数、2) マスクの複雑度、3) マーカーまたはライン シンボルで塗りつぶされているポリゴン フィーチャをマスクするために使用するかどうかの 3 つです。マスクの数が増えるにつれ、マスクは複雑になります。また、マーカーまたはポリゴンの塗りつぶしシンボルをマスクすると、画面上の描画速度が遅くなります。さらに、印刷やエクスポートのパフォーマンスが低下し、有効な出力が生成できなくなるおそれもあります。その原因の 1 つは、マスク付きマップの印刷とエクスポートに膨大な処理が必要になることです。もう 1 つの原因は、グラフィックスのファイル形式に複雑なマスクが多用されたマップをエクスポートする方法には、既知の制限があることです。
描画のパフォーマンス、印刷/エクスポートのパフォーマンスおよび信頼性の向上を図る際は、最重要ガイドラインとして、マップの使用目的に必要とされる最も単純なマスクを使用することを遵守してください。マップのほとんどの用途には (アノテーション テキストをマスクするときは特に)、CONVEX_HULL タイプのマスクを使えば十分なことがわかるでしょう。それよりも詳細なテキスト マスクが必要な場合は、EXACT_SIMPLIFIED タイプを使用してください。比較的大きなマップにかなり多くのテキストをマスクする場合は通常、EXACT タイプのマスクを使用しないでください。このようなマスクを使用してしまうと、複雑なマスクが大量に作成されるため、有効な出力を効率的に生成できないためです。
通常、余白値はページ単位で指定されますが、マップ単位も使用できます。
通常、余白は 0 より大きい値です。余白サイズが 0 の場合、シンボル表示されたフィーチャの正確な形状を表すマスクが作成されます。余白の値が負の場合、マスクはシンボル表示されたフィーチャよりも小さくなります。
入力レイヤーがアノテーション レイヤーである場合、基準縮尺はレイヤーのフィーチャクラスの基準縮尺に自動設定されるので、結果としてマスクを高い精度で計算できます。
リアルタイムで投影されたアノテーションをマスクするときは、マップの空間参照を使用して空間参照パラメーターで正しく設定して、マスクを作成する必要があります。リアルタイムでテキストを投影しても読みやすさが保持されます。この理由から、投影ごとにテキストが占有する空間領域はそれぞれ異なることがあります。
アノテーション フィーチャのマスクは、フォント固有です。テキストにマスクを使用するときは必ず、画面のフォントに出力と同じフォントを使用することが大切です。そのためには適宜に、ベクター出力にフォントを埋め込むか、または SoftFonts をプリンターまたはプロッタにダウンロードしてください。
構文
FeatureOutlineMasks_cartography (input_layer, output_fc, reference_scale, spatial_reference, margin, method, mask_for_non_placed_anno, {attributes})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
input_layer | マスクを作成する対象の、シンボル表示された入力レイヤー | Layer |
output_fc | マスク フィーチャの格納先となるフィーチャクラス | Feature Class |
reference_scale | マスクをページ単位で指定する場合に、マスキング ジオメトリの計算に使用される基準縮尺。これは通常、マップの基準縮尺です。 | Double |
spatial_reference | マスキング ポリゴンを作成する対象の空間参照。これは、出力フィーチャクラスに割り当てられる空間参照とは異なります。フィーチャを投影したときにシンボルの位置が変わる場合があるので、マスキング ポリゴンが使用されるマップの空間参照を指定します。 | Spatial Reference |
margin | シンボル表示された入力フィーチャを囲むページ単位のスペース。マスク ポリゴンの作成に使用されます。マスキング ポリゴンを作成する際は通常、見栄えを良くするためにシンボルの周囲に小幅の余白を確保します。余白の値をページ単位またはマップ単位のどちらかで指定します。ほとんどの場合、余白の距離値はページ単位で指定する必要があります。 | Linear Unit |
method | 作成されたマスキング ジオメトリのタイプ。次の 4 つのタイプがあります。
| String |
mask_for_non_placed_anno | 未配置アノテーション用にマスクを作成するかどうかを指定します。このオプションが使用されるのは、ジオデータベース アノテーション レイヤーをマスクしている場合だけです。
| String |
attributes (オプション) | 入力フィーチャから出力フィーチャに渡す属性を指定します。
| String |
コードのサンプル
FeatureOutlineMasks (フィーチャ アウトライン マスク) ツールの例 (Python ウィンドウ)
次の Python ウィンドウ スクリプトは、FeatureOutlineMasks (フィーチャ アウトライン マスク) ツールをイミディエイト モードで使用する方法を、例を挙げて示したものです。
import arcpy
from arcpy import env
env.workspace = "C:/data"
sr = arcpy.SpatialReference(4326)
arcpy.FeatureOutlineMasks_cartography("C:/data/cartography.gdb/transportation/roads",
"C:/data/cartography.gdb/transportation/fom_polys",
"25000", sr, "5 meters","EXACT_SIMPLIFIED", "ALL_FEATURES", "ALL")
FeatureOutlineMasks (フィーチャ アウトライン マスク) ツールの例 (スタンドアロン Python スクリプト)
このスタンドアロン スクリプトは、FeatureOutlineMasks (フィーチャ アウトライン マスク) ツールの使用例を示しています。
# Name: FeatureOutlineMasks_standalone_script.py
# Description: Creates mask polygons at a specified distance and shape
# around symbolized features.
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
# Set local variables
input_layer = "C:/data/roads.lyr"
output_fc = "C:/data/cartography.gdb/transportation/fom_polys"
reference_scale = "25000"
spatial_reference = arcpy.SpatialReference(4326)
margin = "5 meters"
method = "EXACT_SIMPLIFIED"
mask_for_non_placed_anno = "ONLY_PLACED"
attributes = "ALL"
# Execute Feature Outline Masks
arcpy.FeatureOutlineMasks_cartography(input_layer,
output_fc,
reference_scale,
spatial_reference,
margin, method,
mask_for_non_placed_anno,
attributes)
環境
ライセンス情報
- ArcGIS Desktop Basic: いいえ
- ArcGIS Desktop Standard: いいえ
- ArcGIS Desktop Advanced: はい